「子供の瞳の輝きの由来」#夏ピリカ応募作
鏡原は太古より鏡が捨てられた土地の名である。捨てられた鏡同士は繋がり、交接し、増殖した。
鏡の製法は大別すると三種類ある。硝酸銀を用いた化学反応により作る現行方式。青銅を研磨して銅鏡とした古代のやり方。生物の瞳と聖水と魔術により作られる錬鏡術と呼ばれる製法は、術師がいなくなったために廃れてしまった。
錬鏡術の失敗作の廃棄場所、それが鏡原の起源である。生物要素が強すぎて人の手に負えなくなった鏡が、映した者を取り込んでしまったり、自ら動き回って子孫を残したりするようにな