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レストランいざきさんランチ3回目

Twitterだと文字数制限で書きたいこと書ききれないので、食レポ?的なものは今後noteに書いてみようと思う。気が向いたら今まで行ったお店もこっちに書くかも。

今日は1か月間がんばったご褒美にレストランいざきさんでランチを食す。レストランいざきさんは柏駅から少し歩く場所にある、小洒落た原木味あるカウンター席しかないという変わったスタイルの洋食レストラン。提供されるメニューはいずれも到底家で普段作ることはできないような手の込んだものばかり。どれも食べてみたくてメニューとしばらくにらめっこしていると、シェフがビーフシチューをおすすめしてくれたのでビーフシチューに決定。

まずはメニュー全てについてくる前菜。さつまいもはチップス状にして添えられ、ニンジン・牛蒡・長芋・大根などをそれぞれ食べやすいよう下拵えされたものが丸くて少し深さのある皿に見栄えよく盛り付けられている。緑色のソースが皿の底に薄く敷かれており、このソースは熱々にされている。これによって上の方を食べているうちは冷製だけど下に進むほど温かくなっていき、味わいや触感も微妙に変わるという面白い一品。

そして前菜を食べ終えて少しすると小皿に胡麻?で色がついた軽く甘みの感じられるごはんと、メインのビーフシチューがやってくる。プレートには薄くシチューソースが広がり、中央には豪快な肉塊が鎮座。ソースの上には菜っ葉・ジャガイモ・カボチャがそれぞれ材料毎の調理法で調理されたものがトッピングされている。皿の中でも異彩を放つのがビーフの上に乗せられたピンク色の物体。これはビーツの酒粕バターとのことで説明があった。茶、緑、白、そしてピンクとビーフシチューとしてはかなり色彩豊かで見た目にも楽しい。

味の方はというと、ソースは玉ねぎ・ニンジンがかなり多い香味野菜の旨味溢れるソースとなっていた。菜物はシンプルに茹でられただけのもの、ジャガイモは素揚げ、カボチャは衣をつけて揚げてあり、以前食べた別のメニューと同じように各食材で色・食感・味が単調にならないこだわりをやはりこの皿でも感じることができた。

そして肝心要のビーフ。すごくやわらかいかと聞かれたらそうではない。表現するなら、ほどける。筋繊維一本一本がほぐれやすいといえばいいだろうか。サイズとも相まって肉感が強くて満足感がある。そしてビーツの酒粕を少し崩して一緒に食べてみるとふわっと酒粕の風味が鼻に抜けて、これが意外なことにとても心地よくマッチしていた。

食後に調理も落ち着いていたので少しシェフと話をした。要約すると特に思っているところはこんなところらしい。

・”洋食”を味わってほしい

・食べて健康になってほしい

詳しく聞くと、例えば前菜では「どちらかというと和食のイメージが強めの食材が多いのだけど、せっかく洋食屋さんに来てくれたのだから洋食感が感じられるように下処理・味付けをしている。食材は全て健康に良いものを選んでいる。」とのこと。

ビーツの酒粕について聞いてみると、「酒粕もとても健康に良い。仕込むのにワインも使っているのでビーフシチューに合わせるとよく合う。ほかにも多種の酒粕を使用しているがメニューの相性や彩りを考えて合わせている。」という話が聞けた。

温かい前菜についても聞いてみた。「寒い時期には温かいものを出したいなとは思っていて、それでも納得のいくものがなかなかできなかった。まだ試作段階ではあるけど楽しんでもらえたのなら嬉しい。」との回答。

また、フライもいざきさんでは多用される調理法なのだが、「実はパン粉は使っていなくて、全てポテトを衣にしている。油をほとんど吸わないので。なのでうちのメニューは揚げ物であっても意外なほど食後が軽い。そう作っている。食べ応えのある洋食を食べて、食べて健康になってほしい。」と健康へ向けてのこだわりの強さが聞けた。

自分は人の倍くらいメシを食うのだけど、いざきさんのメニューを食すときは量が多いわけでもないのに普通に一品で満足できる。たぶんこれは、そのまんまだけど満足感が強いから。前菜・メイン(ごはん付き)という量が多いわけでもない2皿だけど、この2皿の中に多種多様な味・食感・色彩・立体的な盛り付けなどによる食べる楽しさが詰まっているからなのだろうと。更に健康まで考えてくださっているとは恐れ入る。確かに、豚肉ドーン、麺ごっしゃあ、油ぎっとぉというラーメンをたらふく食べた後の後悔感覚とか半端ない。しかも実際体には蓄積ダメージが入る。うまいけど。

ちなみにうまいけどそこはやはり健康志向の宿命、ガツンと旨味が来るような旨さではなく工夫が凝らされた技術による旨さという感じ。積極的に話しかけてくれるアットホームさも魅力のひとつ。

またチャンスがあればいざきさんは全メニュー制覇したいと思っている。