つくも神労組闘争

 TRPGのキャラクターを作ってみよう。そしてTRPGの単発シナリオを数回か、ショートキャンペーンをやってみよう。
 さて、そんな激戦をくぐり抜けてきたキャラクターシートを見て、チェックしてほしい所がある。
そう、ゲーム中一度も使わなかったデータが、どれほどあるだろうか?
ざっと上から。
 お名前が該当の方、周りともう少し仲良くやりましょう。
 年齢性別なんかも使われないなんてことも良くあること。バトル・バトル・ひたすらバトルというようなシナリオはもちろん、シナリオの中身次第では、触れることさえないようなことも。
 能力値や特技、スキルなんかは、シナリオの中間からの判定諸々や敵性存在の処理、ラストに登場する首魁的敵性存在への対応でしっかり使用する要素でしょう。
 敵性存在への対応では、武器防具は、先の能力値や特技スキルと同じ頻度で使われるはず。
 ここまで引っ張っておいて、何を言いたいかというと、今回注目したいのが、それ以外の道具アイテム等々の話です。
 あ、さて、TRPGがダンヂョンに潜ってみたり、道無き道や荒野を進んでいた頃、キャラクターロストの甘い罠は、至る所に転がってました。
 ダンジョン・迷宮に入れば、天然・悪意を問わずトラップ、つまりは殺意の高いギミックが控えておりました。
 そう、そんなダンジョンで生き残るためには、トラップをナントカするための様々な道具、鍵を開けるツールや怪しいオブジェクトを直接触らないための棒など、いろいろ備えてないとどうにもなりません。
 また、地平線の見えそうな荒野や、鬱蒼とした森の中。そんな場所を進むも休むも、それ相応の装備、野営道具や食べ物飲み物、について手を抜けば、敵性存在と接触することなく、ゆるゆるとキャラクターロストへ一直線。
 そんな所からTRPGを眺めると、現代風TRPGとダンヂョン破砕型TRPGとでは、道具の使われ方、というよりその頻度がかなり違ってくると思うのです。
 なぜか?
 そうですね~現代物TRPGで敵性存在と殴り合いをする以外にキャラクターをロストする場合って何?
 交通事故?不治の病?老衰?
 ・・・さすがは現代物。
 例えば、携帯電話が無くっても、多大なる不便が生じるでしょうが、死ぬことはないでしょう。
 車が無くったって、電車バスタクシーでナントカしろ。
 食料の手持ちがない?コンビニへ走れ。
 と、まぁ、現代物TRPGにおいて、道具・アイテムを持って無くて結構な不便を感じても、直接生命の危険に曝されることは、とても少ない。
 屁理屈を言えば、6時間おきに特定の薬を飲まないと、生命維持ができないというようなことであれば、薬・つまりはアイテムが生死を分ける要素になりますが、そんな人物、プレイヤーキャラクターとしてはカンベンしてください。
 うむ~、武器防具以外のアイテム大好きな人にとって、何とも寒い状況ではないか?
 そろそろ本題ですが、現在鋭意制作難航中のTRPG「○○○○(発表は待ってください)」ですが、デザインの際、そのあたりのことがど~にかならんかと、思ったわけです。
 アイテムは重要かもしれないけれど、アイテム管理が重いシステムにはしたくないな~。そのためには。
・そのキャラクターが持っていても不自然でないアイテムは、持っていても良い。
・ですが、フレーバーとしての効果しかありません。つまりはゲームデータとしての意味は持たせない。
 アイテム管理のためにキャラクターシートの一部に記入欄を作り、箇条書きにする。というのが手間に感じるんですよねぇ。
 う~む、最近のとあるTRPG制作会社の方法論としては、「細々としたアイテムで、そのキャラクターが持っていてもおかしくないアイテムは、キャラクターシートにわざわざ記入していなくても持っていることにしてOK、その代わりゲームデータに干渉しないよ」という所持品関係ルールが多くなってきたようです。
 で~す~が~、アイテムをいっぱい用意する様なキャラクターやりたいとなったら、持っている気分だけで、「いっぱい物持っているのに判定とかで役に立たないの?」という不満を受けるかもしれないw
 ならば、
・キャラクターのデータとしてアイテムのレベルを設定する。レベルが高ければ、それだけ良い物を持っていると言うことにする。
・ゲームデータとしては、アイテムレベル=汎用技能のを持っているキャラクターとする。
 つまりは、アイテムレベル3のキャラクターがいたとすれば、何にでも使える技能3レベル相当の役に立つアイテムを持っているとする。
 「鬱」という字を書きたくなった時、国語の技能や漢字に関わる技能が相応に高い人なら書けるかもしれないが、国語方面が残念な人でも技能レベル3相当の仕事をする電子辞書を持っていると言って、判定する。これはそんなTRPGってことなのです。
 TRPGのキャラクターシートを見ると、フレーバーとして扱われるデータは結構多いと思うのです。そんなデータは「ロールプレイのネタ」で十分と割り切ってしまえばいいのでしょうが、キャラクターシートの書かれた項目はできる限り実際のプレイに連動するシステムにしてやりたいと、個人的には思うわけです。
 そうしないとそろそろ、アイテムに宿る神様が「イラナイ神様なのね」とやさぐれ始めます。そして徒党を組みます。
 その後、その処遇の改善を求め、争議を始めることでしょう。
 なんだか妄想か戯言・世迷い言のように見えますが、付喪神の祟りは結構メンドクサイ事になると思うんでよ。
 もしかして、ご家庭の床に落としたダイスやプラモのパーツがあって、1年以上見つからなかったら、付喪神の呪いを受けている可能性があります。
 さてこの文章書き終わったら、スゴイ昔になくしたプラモの肩パーツをまた探してみるか。

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