シェア
茅野
2022年12月18日 19:17
春風の半濁音のひと息で散ってしまえる花になりたいしゃっくりが止まらないって笑うたび膨らんでゆく桜のつぼみドクダミの真白き花に美しい嘘を摘み取るように触れたり紫陽花を一輪摘んできたようなあなたの閉じた折りたたみ傘弱酸性の肌に触れれば紫陽花が雨粒弾くように微笑む虫除けのマリーゴールド揺れるたび母の眼差しやわらかくなる一晩で紅潮しては萎みゆく月見草は少女の瞬き開いたらもう戻せ