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悲しいできごと

 声優の、田中敦子さんが亡くなられた。

 61歳。なんて早い旅立ちだろう。

 言わずもがな、ベテランの有名声優さんであり、ご出演の作品は数えきれない。
 そして、御声を吹き込んだキャラも。

 私にとっての田中敦子さんは「アンジェリーク」という、元祖女性向け恋愛シュミレーションゲームに登場する、女王補佐官のディア様だった。
 10代の頃に「アンジェリーク」にどハマリし、以来、ゲームのみやらず、コミカライズ・アニメ、それから声優イベントと多方面に展開するアンジェワールドに、私はどっぷりと浸かった。
 今で言うなら「沼」というやつで、人生初の「推し活」というやつだった。
 何度も何度もやり込んだ、アンジェ。
 漫画もアニメもゲームも、どの場面でどんな台詞なのかを諳んじれるほど、ハマっていた。
 ゲームの中で、プレーヤーのアドバイザー的な存在だったディア様は、いつも微笑みを絶やさず、柔らかでたおやかで、優しく慈愛に満ちていた御声で出迎えてくれました。
 それは例えるなら、お姉さんやお母さんに甘えるような気持ち。
 いつも包みこんでくれるような安心感で、無くてはならない存在でした。

 一度も直接お逢いしたことはないのに、いつも傍で見守ってくれていたような気がして、画面越しにずっと一緒に過ごしてきた身としては、この度の訃報はとても信じられず、今も、何かの見間違いだったんじゃないかと思わずにはいられません。

 とても、大切に想っていた方でした。

 今はまだ、大きな悲しみに囚われているけど、田中さんが魂を込めて遺して下さったものを、この先もずっと愛していきたいと思います。

田中敦子さん、ありがとうございました。
アンジェリークはこれからも、私にとって唯一無二の作品です。

謹んで、御冥福をお祈り申し上げます。

合掌

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