日本沈没2020 感想

思っていたのと違った。

東京マグニチュード8.0を完全に想像していた。

最後まで見て、しっくりこなかった。災害についても状況が分からなかった。いつの間にか日本沈没していたし。

日本が沈没して行く神の目線カットとかあると思ってた。

つくづくこの日本丸ごと沈没という世紀の理解不能イベントに僕たちは主人公につきっきりでつきあわされていたという感じがする。

途中、大麻おばさんのエピソードは印象的だった。というか僕が知っている物語だった。ああ、こういう系のね。と、予習済みみたいな感じの。

人の生死だが、妙にリアルなシーンでもあるし妙に納得いかないシーンもある。

その温度差がよくわからなかった。そこまでグロくさせる必要あるのかはたまたなぜ書かないのか。不発弾を小突いて粉々になった父の片手が母の目の前にぐちゃりと落ちるシーン、救命ボート上で力つきた船長がカモメに肉を挽きちぎられているシーン。一方で、最初に西か東かで分かれた人たち。一人は最終話で生存確認できるからあの後なんもなかったのか。

災害で一つの軸になるのが家族だろうけど、父がああ死んでしまって、あれ?と思った。何の脈絡もなくない?母は脈絡あったけど。


ただ、最後のモノローグは好きだった。懸命に生きた人、そのすべてがその礎となり、ヒトはその生をつないでいく。

礎という言葉の持つ発音の強さ"Ishizue"この言葉が入ると文章に力強さが増す。

うーん、災害をテーマにしたアニメで、シンゴジラのように問題の解決が本筋でもなく、家族がテーマとも言いがたく。

いやわかる。間違いなくテーマは家族なんだけど、父をあっさり死させてしまったことで家族のキズナもへったくれもないじゃないかと思ってしまった。

そう。父の死があっさりしすぎてこの物語は家族のキズナでどうにかできる物語じゃないと悟ってしまったのかも知れない。

あっさり死はリアリティーの一つらしいけど、それを家族に付与してしまうと家族というテーマの一貫性が無くなってしまう気がしてしもうた。

あとやっぱり状況がよくわからなかったな。まあそれがリアリティーなのかも知れないけど、いつどこがどうなってどうなったかってほぼほぼわからない。地震の震度は何で震源地はどこで、どこが沈んで、どう地形が変化して¨って。

震源地は沖縄って聞いたけど。

こんな感じでまとめると、状況が分からなかったのが不満(あえて明示しなかったのかも知れないけど)というのと、父があっさり死してしまったので家族というテーマの一貫性が崩れてしまったのではないかという二点が感想(と考察)です。

ただ音楽!音楽だけは非常によかったと思います!!控えめだけどキラキラさせる音楽、まじで怖い音楽。印象に残ってます。

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