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移民問題について英語で学び、未経験のドイツ語も現地で学ぶ!クロス留学体験談

みなさんこんにちは。文学部4年生SAPAのErinaです!

私は3年生の春学期に一学期間、ドイツのケルン大学へ交換派遣留学をしました。といってもドイツ語留学ではなく、現地では移民問題、国際開発学(SDGsなど)、異文化理解について英語で学びながら、未経験のドイツ語も基礎から学びました。

この記事では、「ドイツで英語留学ってどうなの?」「二言語習得に興味はあるけど、中途半端にならない?」といったみなさんの疑問を解消するべく、クロス留学の魅力と注意点を本音でお伝えします!

【英語×ドイツ語のクロス留学を選んだ理由】
 私がドイツ語未経験にも関わらずドイツ・ケルン大学へ留学した決め手は2つ。学びたいことがそこにあったから、そして未知の世界で面白そうだったからです。

 1年生の秋ごろ、移民問題をはじめとした国際問題について英語で学びたいと思っていたところ、多くの移民・難民を受け入れているドイツに英語で授業が受けられる大学が沢山あることを知りました。中でも惹かれたのはケルン大学のCGSP(Cologne Global Study Program)という、文学、法学、経済学の視点から幅広く学べる英語プログラム。法学や経済学の知識は無かったのですが、国際問題に色々な分野から切り込める点に魅力を感じ、ケルンへの留学を決めました。
 また私は、周りと違うことをしたい性格で……(笑)。英語で学びながらドイツ語も勉強できる、という環境を「大変だろうけど面白そう!」と思いました。全く想像のつかない環境に身を置くことで、自分がどこまでできるのか試してみたかったんです。あとは英語圏に比べて物価が少し低かったのも魅力でした。

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(ケルン大学のキャンパス内。ここでよくお昼ご飯を食べていました)

【英語65%、ドイツ語35%の生活】
留学中は英語のほうが使用割合が高かったです。大学や寮では、ドイツ語を学んでいる人だけでなく、英語で自分の専門を学んでいる人も沢山いたため英語が共通語でした。英語開講の授業ではディスカッションやグループプレゼンテーション、レポートも全て英語でこなすので、どっぷり英語に浸かれました。

しかし、大学外では思った以上にドイツ語に囲まれます。スーパーやドラッグストアの商品棚、街の看板などは基本的にドイツ語表記です。
少しでもドイツ語が分かる方がより生活が充実するので、私は街に出るとなるべくドイツ語を使うようにしていました。といっても、ドイツ語なんて挨拶しか分からない、という状態で飛び込んでしまった私。最初はカフェでの注文や道の尋ね方などの基本フレーズを書いたノートを持ち歩き、それを読み上げて乗り切っていました。

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(スーパーで売られていたハーブティー。パッケージもドイツ語)

【ドイツ人は英語が話せる、と言うけれど……】
実際に行ってみて、これは相手の年代と地域によると感じました。若い世代や都市部の人には英語が通じやすく、逆に上の世代や田舎になると通じにくいです。
例えば、私が住んでいたケルンはこんな感じでした。

①レストラン・カフェ:◎
ケルンはドイツで4番目に大きな都市で観光客や移民の方も多いので、英語のメニューが置いてあるところが多かったです。店員さんも英語で話してくださる方ばかりでした。

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(留学して間もない頃に行ったカフェ。
英語でとてもフレンドリーに接客してくださいました)

②公的機関(市役所・移民局など):〇
住民票やビザ取得の際は、担当の方が「英語とドイツ語どっちがいい?」と初めに聞いてくださったので、ドイツ語が出来なくても大丈夫でした。ただ、市役所に問い合わせメールを送ったら全てドイツ語で返信が来たり、あるボランティア団体に電話をしたら相手がドイツ語しか話せなかった、という事もあったので、担当の方によって差があるかもしれません。

③シニア世代の方:△
上の世代になると、英語が通じない方が多くなります。
ドイツに来たばかりの頃に電車が分からず駅構内をウロウロしていたら、通りかかったおじい様が教えてくださったことがありました。英語を話せない方だったのですが、ドイツ語と身振り手振りで一生懸命伝えてくださり、人って温かいんだな……と感動したのを覚えています。

英語だけで生活していくことも不可能ではないですし、実際にそういう留学生の友人もいました。ですが非英語圏である以上、ドイツ語が分からないために困ってしまう場面も時々ありました。生活に必要な基礎的な表現だけでも留学前に学んでおくと、よりスムーズに留学生活を送れると感じました。

【クロス留学で、英語もドイツ語も伸ばせた!】
・英語:TOEICのスコアが800点→920点にアップ!
特にリスニングが満点になったことが大きな変化でした。留学中、大学や寮の中ではほぼ英語のみで過ごせたことが良かったのだと思います。英語で何度もレポートを書いていたため、帰国後に英語で卒業論文を書いた際も抵抗なく取り組めました。

・ドイツ語:挨拶レベル→日常生活(買い物、行政手続き、ちょっとした雑談)をドイツ語だけで楽しめるようになった!
留学中にレベル別のドイツ語コースを無料で受講できたので、私は未経験者クラスでアルファベットの読み方から勉強しました。学んだことを街ですぐに実践できたので上達も早かったです。またケルン大学には日本学科があり、そこで日本語を学ぶドイツ人学生と言語交換(お互いの言語を教えあう活動)もしていました。
帰国前にはドイツ語と英語を使って、移民支援施設で1日ボランティアもさせていただきました。

言語交換友達のドイツ人の子

(日本語がペラペラなドイツ人の友達に刺激を受け、
ドイツ語学習のモチベーションもアップ)

【クロス留学のメリット・デメリット】
メリット①英語+αの財産を得られる!
英語が話せる人は増えてきましたが、英語に加えて別の言語も話せる人はまだ少ないです。クロス留学なら一度の留学で二か国語に触れることができ、努力次第でマルチリンガルにもなれます!また複数の言語を駆使する生活を通してチャレンジ精神も鍛えられます。

②ドイツ語を勉強すると英語も一緒に上達する
英語が分かる場合、ドイツ語は学習しやすい言語だと思います。似ている単語が多いので、私は英語とドイツ語を関連付けて覚えていました。
ただ、個人的には「英語をもっと複雑にしたものがドイツ語」だと感じます。そのため、ドイツ語に囲まれて生活していると、義務教育から何年も触れてきた英語が相対的に簡単に思えてくるのです。あら不思議。
最初は自分の英語に自信がなかったのですが、「ドイツ語よりはまだ分かる!」と思って間違いを恐れずどんどん話すようになり、自然と上達したように思います。

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(ドイツ語コースのクラスメイト。
アメリカ、スペイン、トルコ、韓国など世界中から集まっていました)

デメリット意識しないと英語もドイツ語も中途半端になる
生活に二言語が混在する環境であるため、英語圏に比べると英語に触れる機会はどうしても少なくなります。英語漬けになりたい人の場合はしんどいかも。
また、私は途中からドイツ語のほうが楽しくなってしまい、英語の勉強がそっちのけになってしまいました(^^;) 気を付けないと私のように極端に偏ったり、逆にどっちつかずになってしまう可能性があります。

ですが、このデメリットは少し工夫すれば克服可能です!授業で積極的に発言したり、空き時間に英語のポッドキャストを聞いたり、現地語を学ぶ場合はどのレベルまで習得するか目標を決め、英語とのバランスを意識しながら勉強するなどすれば、一石二鳥の充実した留学になると思います。

【二言語習得だけじゃない!クロス留学での新たな発見】
ドイツへの英語留学を通じて、先入観を持たずに色々なことに目を向けてみよう!と思えるようになりました。
私は最初こそ「留学は英語圏でしょ」と思っており、ヨーロッパを訪れたこともなければ、ドイツにもあまり詳しくありませんでした。ですが気づけばドイツが大好きになり、「こんなに自分に合う心地いい場所があったなんて。また来たい」と思えるほど大切な、もう一つの故郷になりました。

未知の世界にあえて挑戦したことで、視野を広げると意外なところで素敵な巡り合いがある、ということに気づけたんです。
この探求心で、留学中はドイツ国内外の様々な地域を訪れました。(ドイツはヨーロッパの中心に位置するため、飛行機や電車、夜行バスで近隣地域にふらっと旅に出ることができます)
帰国直前には、一人でアフリカのナミビアにも行ってしまいました。

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(かつてドイツの植民地だったナミビア。世界各国から来た旅人たちと知り合い、広大なナミブ砂漠を一緒に歩きました)

このときに得た心構えはその後の就職活動でも活き、実際に思いがけないところで偶然、今の内定先企業に出会うことができました。春からIT系企業で、日本ならではの製品を海外に販売する通販サイトの運営に携わります。その話はまたの機会に。
クロス留学を機に、思い込みで判断せずフラットな視点を持って行動できるようになったと感じています。

【おわりに】
英語×ドイツ語のクロス留学体験談、いかがでしたか?
留学先としてメジャーなのは英語圏ですが、もしかすると、あなたに合う場所は非英語圏にもあるかもしれません。
現地語が未経験でも本当に楽しく過ごせたので、英語圏ではないというだけで躊躇してしまうのはもったいないです。国際部には私以外にも様々な国に留学したSAPAがいるので、気になる人がいればぜひ話を聞いてみてください!オンライン相談も可能です♪
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あなたにぴったりの留学を一緒に見つけていきましょう。

Erina(SAPA)