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もうひとりにしないでね
そう聞こえた
ヤドカリ島から戻り帰りのパッキングをした後最後のお礼をしにホテル前のビーチへひとり
空を見ながら浮かんでたら
本当の望みが見えた
大きくも小さくもない私にフィットする重量の望み

もう1人にしないと約束する
ありがとうと言いながら砂浜にあいさつした

空港に着くとすぐホテルのオーナーから連絡
帽子の忘れ物とメッセージ
気に入っていたニューエラを最後部屋の前のベンチに置き忘れた
置いてきたと言ったほうがあってるかも
ここでさようならな気がしてたから
もう空港なので廃棄してくださいと伝えた

10分遅延
搭乗口でそうアナウンスがあった時
10分だけ?と思った
それくらいのズレならアナウンスしなくてもなんとか帳尻合わせられそうなのに

初日に電話で話した取引先から、那覇に着く頃また着信があって2回スルーしていた
心配な話なら帰ってからがいいなと思ってたけど
10分の遅延の間に済ませようと折り返すと
明るい声で、解決しましたーと拍子抜け
わたしが泳いでる間に解決したらしい

何にもしないをしたら
全て調和する

電話を切ってすぐ
外を見たら虹が出ていた
濃厚な色あいで、光が強いからか二重になってる
絵に描いたような虹
一寸のずれもないキレイなアーチを描いていて7色が順に並んでいた
現実の虹の方がAIが作った人工的な虹みたいだった

現実ってなんなん?

この虹をみせるための
帳尻合わせで遅延したらしい飛行機は
きっちり10分遅れて出発した


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