Epik High/選択の結果は知性が呼ぶ
Epik Highと言えば韓国のヒップホップグループで、そしてリーダーのTABLOは長い間のアンチに苦しんだことで有名です。
最終的には数人を裁判にかけることとなった大きな騒動でした。もはや事件。
あの時、TABLOさんがいわゆる「究極の選択」をしたとしてもなんらおかしくない、それほど大きな悪いムーブメントとなりました。
タジンヨ事件
タジンヨ=TABLOに真実を要求する、の略
タジンヨ事件としてホームページまでできてしまいました。
期間としては2008-2012くらいでしょうか。
ことの始まりをざっと説明すると、TABLOさんはスタンフォード大学出身なのですが、それを「嘘だ!」と騒がれ、単なる学歴がきっかけとなり、おぞましいアンチを生むこととなります。
私自身もTabloさんを知ったのは「歌手らしいけどなんかいっつもアンチの記事に出てる人」という、TABLOさん自身が望んでいない認知の仕方でした。
その後9人かが有罪となるのですが、とにかく学歴に対する異常な執着というか、そこから韓国人が見えた事件でもありました。
一言で言うと嫉妬
自分が努力するより、努力している人の足を引っ張る方がラク、は人としてよくあることです。
よくあるけれど、そうしてはいけない、なぜならそれをすることで自分を堕としているから。
私からすると「たかが学歴」ですし、それが嘘だろうが本当だろうが正直どっちでもいいと思います。
だって私自身の生活や生命に関係ないですよね。
ていうか誰も関係ないし…笑
やはり捕まった人は「TABLOが羨ましかった」と言っていたそうですが、なんですかね…笑
TABLOさんをそこまで苦しめる集中力と執着心を、勉強や趣味、やるべきことに向けたら…?と思うのですが、まぁそうも人はいかないらしいですね。
人の、人を羨ましいという心がこんなに大きな騒動、最早事件を呼ぶのかと思うと、人の心って悪い意味で侮れないなと思います。
羨ましいから何をしてもいいわけありませんし、羨ましいなら頑張れよ、とマッチョな私からはそれしか言えません。
ちなみに私は「努力至上主義の向上心の塊」なので嫌われるタイプです笑
TABLOの選択は知性から生まれた
知性というのは学校の勉強だけではありませんが、それもひとつの要素ではあります。
人は沢山の要素で形作られ、そこに学歴や勉強の結果というものはもちろんあります。
だけど、要素のひとつにしか過ぎないのです
学歴は過去の要素で、今現在の要素ではありませんよね。過去のことにしがみついている人は嫌われますし。だけどコンプレックスが強い人はそこを気にするんだろう、とは推測はできます。
最終的にTABLOさんが選択したのは「赦し」でした
裁判が終わり、本当の意味でのカムバックの曲を「DON'T HATE ME」(俺を嫌うな)としました。
私はこれを観てめちゃくちゃ泣きましたね。
▼DON'T HATE ME MV▼
※日本語字幕つきをお借りしました。
ありがとうございます!
中々できないことをやり遂げる、それこそがアーティスト
お前=奥様のカン・ヘジョンさんかなぁとは思いつつも、すでに不特定多数に向けている気もします
あれだけのことをこれだけPOPに表現しつつも、切実な叫びというか、本当は「人」に絶望し失望し嘆き怒鳴り散らしたいところをTABLOさんの知性、表現力、人間力でここまで愛に溢れた結論としたのです。
そして何より音楽としても素敵、これが同時にできているのが素晴らしい。
あなたは自分を排除した人を笑って許せますか?
自分の悪口を聞いただけでも落ち込む人も多いですし、そういうものが消えない人は多いです。
TABLOさんはそれを国家単位でされたようなものです。しかもホームページまで作られ、仕事は無くなり、それも言われの無いことで、ただの嫉妬で。
それをこう表現できるのは優しさだけではない知性が必要だったと思うのです。
愛に溢れつつも
最終的には歌詞で「好きも嫌いも同じ」ということを言っています。これは私も同じ気持ちですが、そうなれるにはやっぱりそれ相応の経験をしていないと届かない境地かなと思います。
思い切り愛される経験も、
思い切り憎まれる経験も、
どちらも経験しないと理解できないのかもな、と。
前述の通り私はとても嫌われるのでわかるんですよ笑
好きも嫌いも相手への注目度って同じで、本当にどうでもよかったら見もしないし気にも留めないものなんです。
好きだから一挙手一投足が気になる、これは「嫌い」になっても同じ行動で、それがポジティブな結果になるかどうかなだけなんですね。
なので「好きも嫌いも一緒っしょ!相手してもらえるだけで幸せってことじゃね!?」と、本気でなるんです笑
ただ、これはTABLOさんにも방탄소년단にも言えるのですが、余りの他者からの排除や愛憎に触れると麻痺してくる部分があるんですよね。
一方ではアンチが気にならなくなるという、とても良い効果もあるのですが、一方で肯定的な愛情にも鈍感になってしまう。
だから「どっちでもいいよ」と言えるのかなっていうか私がそうなだけなんですけど笑
なので一言で言うと「どこかどうでもよくなる」域に行くんです。
だけど感受性が強く知性も高いので、そのうち「これはいらない意見(アンチ」「これはとても価値ある愛情」というものがわかってくるんです。
つまり更に洗練されて良い意味で他者の感情をコントロール下に置けるんですね〜
Epik High×방탄소년단
このケミ(ケミストリー/化学反応)は足し算どころじゃないでしょ
今回は端折りますが彼らは良い因縁を持っているのでシュチタ(SUGAがゲストを迎えてお酒を飲みつつ話すYouTube番組)でもTABLOさんが来てくれましたし、そもそもRMと SUGAのラップのきっかけこそがEpik Highなのは有名な話です。
私もその曲が大好きだったので嬉しかったです。
と考えると、わからなくもないというか、似てますが、知ってはいますが방탄は恨み憎み成分過多なので(その分愛情もかなり深い)その後Cypher4までもーちょい消えない…笑
そう思うとマイドロはまだ完全に鎮火はしてませんね笑
でも余計なことを言わずに音楽やアティテュード/姿勢で見せるのはやはり同じです。
Epik Highの、翻弄された物語を(敢えて物語)言ってみればキャリアにもしてしまい、作品にもしてしまう。
とても肯定的な(色々な)晴らし方で、それはやはり、知性あってこそと思うのです。
ARMYではなくとも、ARMYなら是非とも、DON'T HATE MEの歌詞とMVの世界観を感じてみてください。ARMYならかなり感じることがあるはずです。
そして「自分にとって赦しとはなにか」を考えてみて欲しいと思います。
ちなみに私の赦し方は完全に방탄寄りです笑
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