四国八十八ヶ所巡り・愛媛編② 2024.5.31-6.3〜おでんやのカウンターで、自称・弘法大師の生まれ変わり?のオッチャンと出会う〜
<1日目 5/31(金)その2 ホテル裏の飲み屋街で見つけたおでんやのおかみさん、最高だよ!>
お遍路旅では、ネットの旅行会社を利用して、ビジネスホテルに泊まることが多い。
ゆえに、ホテル周辺の情報は薄いので、現地到着してみなければわからない。
こんな状態なのに、徳島、高知、そして愛媛・松山の予約したホテル近隣には、等しく飲み屋街があるという偶然。
これはビジネスホテルの立地条件の一つなのか、それともわたしが飲み屋に呼ばれてるのか。
東横イン松山一番町の裏に、飲み屋街が広がっていたことはラッキーだった。
初日の夕方、20〜30分ほど街を歩き回って、良さそうなお店を探すのは楽しい。
2階にあるスペイン料理のレストランを見つけ、入ってみたら、予約でいっぱいだった。
同じ建物の1階に、和食居酒屋らしき小さなお店があり、ちょっと覗いてみた。
もしかして、常連さんばかりが集う場所かもしれない、と一瞬思ったが、おなかがギュルギュル鳴いて心細くなってきたこともあり、勇気を出してのれんをくぐった。
「おでんや呑気」はカウンターがメインの居酒屋。
カウンターの一番奥に、男女一組の客がおかみさんと盛り上がっていた。
一つ席を離れてカウンターに座り、瓶ビールと牛すじ煮込み、ポテトサラダを注文。
静かにひとり飲みしていても、賑やかなおしゃべりが聞こえてくる。
おかみさんとオッチャンの漫才のような会話がおもしろくて、つい、笑ってしまった。
煮込みとサラダを半分ほど平らげた頃、おかみさんとオッチャンの漫才にちょっとだけ合いの手を入れていた女性が、お店があるからと帰った。
あれれ?
てっきり同伴だと思っていたのに、オッチャンを連れて行かないの?
これも愛媛・松山の習慣なのだろうか。
おかみさんによると、その女性のお店はカラオケがあって(スナックかラウンジ?)、いいところらしい。
ママさんだったのかしら。
彼女が帰った後、オッチャンはわたしに話題を向けた。
初めての松山で、電車バスを使ってお遍路旅をしていると伝えると、オッチャンは「歩かにゃいけんやろ〜、そんなん、ご利益ないで〜」と力説。
すかさずおかみさんが「お遍路したことあるん?」と尋ね、オッチャンが自信満々に答えた。
「ないっ。」
関東や東北にはない、このノリツッコミのリズム。
おかみさんもオッチャンも最高だわ〜
オッチャンの自宅は、わたしが翌日行く予定の大宝寺近くのお遍路道沿いにある。
その昔、4人の娘を産んだ母親が、オッチャンを妊娠。
産もうか堕そうか、大宝寺の住職さんに相談したら、これも弘法大師様のお導きだから産みなさい!と説得されたそうだ。
「だからワシ、弘法大師さんの生まれ変わりなんよ」
無理矢理納得させられたが、おかみさんも呆れて笑ってるから、許してあげたよ。
「カラオケ行かへん?」と誘われたが、丁重にお断りしてお店を出た。
あのママさんのお店でフィーバーしてちょうだいよ、オッチャン。
おかみさんトークもまた聞きたいから、翌日も来ようと決めて、ホテルに帰った。
〜つづく〜
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