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仮想CITY石巻 vol.6「冬…白いミニスカとブーツ」

小雪舞う仙石線の終点
「石巻駅」に降り立ったシンジとカオリ…

幼い顔立ちのカオリは、真っ白なミニスカにブーツ!
今日は、シンジの故郷に一緒に来た。
このファッションは彼のリクエスト。

「このピンクの建物、前はデパートだったんだ。最上階に映画見に来たなぁ~」
懐かしげに見上げるシンジの横顔をカオリは柔らかく見た。

昔の雰囲気とは、すっかり違う感じの賑わいをみせる立町を手を繋ぎながら歩く二人…

シンジは、懐かしい思い出話をしながら…
カオリは、それを優しい笑顔で聞きながら…

寿町を抜け、アイトピア、そして橋通りを過ぎると……

本日のお目当ての店「ずんだ」が見えて来た。

外観は…工事現場で見られる二階建てプレハブ
ご丁寧に、ワイヤーで四隅が引っ張ってある…

店の周辺は、かなりオシャレな造りだが…本当にココだろうか?

一歩足を踏み入れた時に、不安な気持ちは店に対する謝罪へと変わった。

全席二名専用
全席リバービュー
足元から一枚ガラス
靴を脱いで上がり、ゆったりした低いソファに大きなクッションが二つ

脇には、ココにはこれしか似合わない!と唸らせる程のサイドテーブル。

言い忘れたが、ここは大人のテリトリー
20歳未満に見える方は、身分証のご準備を…

二人のテーブルに、キャンドルが運ばれて来た!
この店にはメニューが無い!
スタッフに、予算。食べられないモノ。お酒は?食事は?二人のファーストネーム。
二人の今の気持ち。など伝えるだけ!

川面の揺らめきを眺めながら、待つこと15分…
シンジの前には、ブルーのカクテル。
カオリには、ピンクのカクテル。
名前は、二つ併せて「オーバー・ザ・レインボー(虹の彼方)」
名前もキザだが、なんと!湯気が立っている!ホットカクテルだ!また、味が涙モノ!!

気付かなかったが、キャンドルの脇に花瓶がセッティングされ、これまたビックリの「花びらに二人の名前が印刷」された薔薇が一輪…

ロマンテイックの充電したけりゃ…「ずんだ」へ!
名前だけで侮るなかれ!

気持ちの良いBGM
真似の出来ない絶妙なライティング
嗅いだことのない香りが立ち込める店内
五感が、総動員で動き出し、そして店に同化して一つになってゆく…

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