【#4】タリバン政権の復活をどう見るか?

こんにちは、小又です。
10/2に行った意見交換会・共有会の内容をまとめていきます。

多くの方のご参加を見込んでいましたが、参加者は私と世界遺産検定1級保持者・ミドさんの2人だけとなったので、ほぼ対談のような形でした。

今後も、みなさんに興味を持っていただけるよう、地道に!続けて!発信して!行ければ!と思います!

タリバンに関する前提知識

「学生たち」を意味するタリバンは、パキスタンのイスラム神学校(マドラサ)で学んだ若者を中心に結成されました。

当時、ソ連がアフガニスタンへと侵攻したことで、共産主義とイスラムの間で争いが起きていました。

共産主義は反宗教思想をベースにしていますので、水と油です。
全く混ざりません。

そんな共産主義に睨みを効かせていたアメリカはパキスタンを経由して、アフガニスタン(イスラム戦士)をバックアップしていました。

その過程でタリバンは誕生します。

ソ連の侵攻を阻止するために形成されたタリバンは、ソ連の撤退後も勢力を拡大し続けました。

そして、世界遺産愛好家の方はご存知の通り、2001年、政権を掌握したタリバンによって、バーミヤン渓谷の遺跡が破壊されます。

その半年後、ビンラディン率いる国際テロ組織アルカイダは、国際貿易センターの同時多発テロを起こします。

後に、それまでアルカイダを匿っていたとされるタリバン地域(アフガニスタン)に、アメリカが侵攻しました。

タリバンが制圧された後、アメリカによるアフガニスタンの民主化が始まり、今年、2021年に米軍が撤退したところで、時を待っていたタリバン戦士たちが復活したというわけです。

内容

まず、タリバンの誕生からバーミヤンの遺跡を破壊するまでの経緯から振り返りました。そしてテロが起こるまで。

その背景を見ていく中で、アフガニスタンの情勢は、他の国よりも自国の組織、集団の宗教観に左右されやすいと感じました。日本では宗教が政治と結びつくことはほとんどないです。

政治の進め方のベースに宗教があるため、宗派の異なる政権が交代、誕生すると、国民の生活もまるっきり変わります。時に、1つの国の中で民族的多様性を有すことは、関係のない人をも過酷な状況に陥れます。

他の国の文化や考えを尊重し、認めることができれば、争いは生じません。しかし、イスラム原理主義には一部、それに反した思想があります。

今は比較的落ち着いていますが、今後、タリバンが「象徴性」を有する遺産や文化財、「偶像崇拝の対象」である遺跡を破壊しないとは限りません。
対象が世界遺産であるかどうかに関わらず、横暴な破壊は決して許されません。

現在、タリバン政権は、覇権国を狙う中国との良好な関係が示唆されており、問題がかなりスケールアップしそうです。

日本人である私たちも、グローバルに、そして多面的に、この問題を見ていく必要がありそうです。

最後に

最後までご覧いただきありがとうございました!

コミュニティ内ではその他にもいろんな企画を行っています。
新しい企画も増やしていこうと考えていますので、興味がある方は下記のリンクからぜひご入会ください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?