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スタートアップの事業責任者としての学び

どうも、セブンデックスの事業責任者をしている西野です。
「デザインと戦略とデータをつなぎ、日本のマーケティングの負を打破する」というミッションに向かって、渋谷のオフィスで日々奮闘しています。

今期からは事業責任者として、事業全体の運営やプロジェクト統括、メンバーのマネジメントなど、経営からオーダーされた指標を達成するためのあらゆるアジェンダを担当しています。

本noteでは、今期から事業全体を統括するポジションを担っている中で特に重要だと思う観点について、書き残していきたいと思います!

基本ルールは「投資と回収」

「プレイヤーとしての成果」ではなく「事業責任者としての成果」を出すために、まず初めにアップデートしなければならなかったのは、"ゲームの基本ルール"でした。

事業責任者としてのゲームにおける原理原則は「投資と回収」。最終的に経営指標を達成するために、人的資源・時間・お金など事業部として有しているリソースを投資し、期待する収益を回収すること。

この原理原則を明確にインストールし、「事業を前進させる成果を獲得するために、どの資源をどうやって投資し、回収するか」を起点に、あらゆるイシューを処理していく必要があります。

長村さんの「急成長を導くマネージャーの型 地位・権力が通用しない時代の“イーブン”なマネジメント」にも、マネージャーの役割は下記の4つだと書いてあります。

1.「経営」からオーダーされた成果を残す
2.人的資源を維持・活用する
3.人を育てる
4.会社の中でチームを機能させる

急成長を導くマネージャーの型 地位・権力が通用しない時代の“イーブン”なマネジメント

これらは、「特にどれが重要」みたいなことは無く全てが等しく重要なのだが、リソースの状況が常に変化し続けるスタートアップの事業運営にあたっては、「2」を実行し続けることの重要性を感じています。

その中で、「選択と集中」の意思決定スピードと質を担保

投資と回収が基本ルールとなっているゲームの中で成果を残すには、「限られたリソースを、どのアジェンダに投資することが、より成果に結びつくのか?」という問いに対して、質の高い意思決定を行い続けることがmust要件になってくると思っています。

「選択と集中が大事」。これはビジネスパーソンであれば一度は意識したことがあるこの言葉だが、ビジネスシーンにおけるこの言葉の意味を、事業責任者になって初めて、正しく理解した気がしています。

↓KPIの文脈ではあるが、言いたいことは同じでとても共感する投稿

この「選択と集中」の意思決定を怠るとどうなるか?
活用したリソースを成果に結びつけることができず、あらゆるダウンサイドリスクの原因になってしまう。

またスタートアップにおいては、変化の激しい環境下で、周りよりも短い時間軸で検証と改善を回していくことが求められることから、一つひとつの意思決定と、その改善サイクルのスピード感も重要。

早く決めて、早く実行して、早く振り返って、早く改善する」。これが大事。

状況によって発揮するべきパフォーマンスは変わる。求められる「バランス感覚」

これは企業規模や特性にもよるが、上位レイヤーになればなるほど、より総合格闘技としての戦いになってくると感じています。

先頭で草木を掻き分けながら突っ走るシーンもあれば、最後尾まで全員ついてきているか振り返り、遅れそうなメンバーがいればフォローアップするシーンもある。熱を生み出し伝播させていくことが求められるシーンもあれば、冷静な状況分析と戦略的判断が求められるシーンも。

具体的な業務で言えば、戦略の策定・リソース采配/管理・ピープルマネジメント・案件獲得など多岐に渡ります。

このように、状況やミッションによって「求められるパフォーマンスが異なる」ため、広く対応できるようバランスよく筋力をつけておくことが大事。

もちろん、特定の領域に強いことも大事だし、あらゆるケイパビリティを1人が身につけることは大前提としてあるが、できるだけ偏りは作らない方が良いという話。

求められるリーダー像は事業フェーズによっても人によっても変わるとは思うが、ひとつの組織において最適なパターンリーダーが網羅的に存在しているわけではないので、全身の筋肉をバランスよく身につけておけると良い。

未来に向けた「ピュアな意志」を持ち続ける

最後に、事業を牽引するTOPとして大事な「ピュアな意志」について言及したいと思います。

ひとつの事業を統括し、運営し、開発していく過程では、予測できなかった壁や同時多発的に発生する様々なイシューに向き合っていくことになりますが、それらに向き合い続けるためには、「事業を伸ばす」(もしくは事業のビジョンを達成する)という"シンプルでピュアな意志"の重要性を強く感じています。

この「ピュア」という部分がすごく重要で、ピュアさというのは「事業を伸ばしたい」「社会をこう良くしたい」といった純粋でシンプルで濁りのない意志のこと。

様々な角度から発生する意見を踏襲し、時にシンプルではない力学構造の中で目指すべき旗を掲げ続けるためには、この「ピュアな意志」がめちゃくちゃ重要だと感じています。
(そしてこの意志を持ち続けることが実はすごく難しいし、持ち続けられることは何にも変えられない強みになる)

ちなみに、この「ピュアな意志」を組織全体で持っていくために必要なのが、カルチャー・組織文化だと思っています。カルチャーが浸透している組織は、目指す姿や、大事にしたいアイデンティティをチームメンバーが認識し、同じ価値観を持って「コト」に向き合うことがができるのだと。(ピュアな意識が組織全体に浸透しているチームや会社が強いことは言うまでも無い)

最後に|熱量とコミットメントを持って、未来を切り拓く

事業を牽引するポジションに求められる要件はおそらくまだまだ沢山あるし、不確実で変化の激しい時代においては日々変わりうるものでもありますが、同じポジションで日々奮闘する方にとって、何かのきっかけになると嬉しいです。

僕自身は、このセブンデックスのデザイン・マーケティング事業を伸ばしていくこと・統合されたマーケティングを民主化することが命題であり、
そのためにこれからも「熱量とコミットメント」を持って事業を牽引していきたいと思います。


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