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危険な男達には近づくな!?世界を股に掛ける超極悪集団のファーストアルバムを久しぶりに聴いてみた

ここ最近は精神世界のようなふわっとした触りの記事を書き続けていて、自分で言うのもあれですが僕の記事を見て、優しくな事を書いてるななんて思う方もいるでしょう(そんな事を思って貰えるほど有名でも知名もないくせにw)
実際の僕はステレスが溜まると狂ったように激しい音楽を聴いて、「くっそあの野郎めが、この馬鹿激しい音楽を超爆音のそれこそ電話ボックスみたいにでっかいスピーカーにくくりつけて、耳が、脳が破壊するほど聴かせてやるわ〜」なんて思いながら何とか日頃のストレスを緩和していますw

でも多かれ少なかれ皆そういうの思う事あるでしょ?頭に来た相手に対して、くそう、アイツに一発お見舞いさせる事が出来るのなら…

頭に来る上司の顔?
いつも小馬鹿のしてくるクラスのアイツ?
偶然通りがかったムカツク態度のアイツ?
お店の店員、客、生きていれば色々あるもんです
実際にやったらそりゃいかんけど、飽くまで頭の中ではあれやこれや浮かんで来てしまうのではないでしょうか?

というわけで何故今頃になってSlipknotのしかもファーストなの?って思われるかもしれませんが
つい最近僕が最近知った、キュートで激しいゆるふわバンドの「Nemophila」がSlipknotの(Sic)をカヴァーしていたんですよ。

彼女たちは割りと色々なメタルのみならず、ロックソングをカヴァーした公式動画をアップしていました。

そんな中で、音源のみでしたがこの極悪集団達の超代表曲である(Sic)をカヴァーしているのをたまたま聴いて

この人たち只者ではないなと思ってしまって。

彼女たちの演奏スキル、特にドラマーのむらたたむさんのドラムは凄まじいですね!正にジョーイという位の再現度でした!そして、ボーカルのMayuさんがコリー以上にブチギレててwやっぱり改めて聴くとSlipknotカッコいいーってなったので聴いちゃいましたw

そんな訳で、僕が出逢ったアルバムもこのファーストアルバム「Slipknot」だったのですが
確かカナダに住在していた時、日本の友達とCDショップへ行った際

「このアルバムはマジで狂ってるよ!」
「お前なら絶対に気にいるから買え!」

オススメだから買ってみればじゃなくて買え!ですからねw
どんだけやねんと思いつつ、もう既にジャケットからしてもう怖いので、買わないと両方から呪われそうだししょうがなく買いましたw

それで友人と別れ
僕のお気に入りのCDプレイヤー(バンドのステッカーやらスケーターのロゴのステッカーまみれの超ロックな外見の)に早速セットし
いざ再生!丁度、街中にあるスカイトレインの駅の中、薄暗いトンネルのような通路を抜けて電車を待っていました。機械音と共に意味不明の音声が絶え間なくリフレインされる。
ずーっと永遠に繰り返されるフレーズが不気味すぎて、何か良からぬ事が起きるはずだと腕には薄っすらと寒イボが立っていました。

身体にふわっと生ぬるい風が触れた直後
世界が壊れそうな重低音が鳴り響いた瞬間
僕の横をぶわーっと近づいてくる電車。
とっさに身体をぶわっと持ち上げてしまった僕。
正にそこには今にもアウトブレイクでも起きそうな音と共に心臓バクバクの僕を見てゲラゲラ笑う現地のオジサンたちw

「電車が来ただけで驚いてやがるよ!?このボーイは」

てなかんじで僕の真似をして喜ぶ若干3名

「やかましいわいワレー!」

と怒り狂う僕の背中を押してくれるように鳴り響く(Sic)

もうその瞬間一気に虜になってしまいました。
それからというものの、僕は一気にSlipknotの魅力に取り憑かれてしまいました。
なんせ、他のデスメタルバンドとは少し違う
何処か暴力的で、底しれぬ狂気をこのアルバムで感じてしまいました。
てなわけでいつもの調子で解説的な何かを始めていきたいと思います。


先ずはイントロ曲 742617000027
この音源を聞けば直ぐにでもこのバンドは異質な物だと理解が出来るでしょう。

The whole thing I think it's sick
(俺は全てのものが病んでいると感じる)

という意味深なワードは知る人ぞ知る、超極悪人チャールズマンソンが彼のドキュメンタリー番組か何かで語ったインタビューの一説。
いかにもな演出と、緩急をつけるように永遠とリフレインされていくのが正に狂気です。
因みにタイトルの742617000027というのは、彼らのデモ音源を収録したアルバムのバーコードナンバーだそうです。さり気なく宣伝も織り交ぜる所が商売上手ですね!

2曲目の(Sic)

先程話した、駅での問題の曲ですね…
ドラムとギターとベースがユニゾンする超重低音
そして「Here comes the Pain!! 」という掛け声とともに、ターンテーブルまで回る。
え!?このバンドDJまでいるの〜面白〜いとテンションが上がります。
ボーカルのコリーはマジでキレキレで、怒りを吐き出しまくって、挙句の果てには嗚咽まで上げる程です。彼もまた暗い過去を背負っている為、彼のような怒りを吐き出すにはそれ相応の出来事が無ければ不可能でしょうね!
正に狂気!頭がおかしくなってきそうです…

3曲目の Eyeless

先程のターンテーブルのスクラッチが導入部分で活躍します。巻き戻し、再生を繰り返すようなスクラッチの音と共にドラムンベースの様なドラムのサンプリングの音とともに歯切れのいいリズムから始まります。異様なテンションのギターと共に一気にスパークするこの楽曲。
早口でまくしたてる、まるでラップのようなリリックと共に怒りを張り上げる声が更に大きくなっていきます。
純粋にこの2曲だけでも友人の言葉の意味を理解できました!激しくもカッコいい。
改めて彼に感謝した瞬間でしたね!

4曲目の Wait and Bleed

は先程のテンションから少し気だるい雰囲気に包まれます。何処までも激しく怒り狂う声ではなく
何処か衰弱しきった、消耗したような気だるい声で歌い上げるボーカル。
この曲で始めてパーカッションの要な音が聴こえると気が付きました。そうなんです、このバンド2名ほどパーカッショニストがいるんですよね。
楽器に詳しくないですが、ティンパニーと呼ぶのでしょうか。ドラムにしては非常に重い、まるでバスドラムでも叩いているかの様なボーンボーンという音が異質に感じましたね。
メロディアスでありながら、やっぱり怒りの熱は冷めていません。静かな怒りほど怖いものはないといいますが、正にそれですね…。

5曲目の Surfacing

独特なギターのイントロで幕を開けるこの曲ですが、当時は逆再生音源でも流しているのだろうか?と思っていました。ギューインキュルキュル鳴る音とともに激しく叫ぶコリー。その掛け声とともにやっぱり怒っています。どうやらまだまだその怒りは静まる事はなさそうです。もはや先程よりも怒りが増していそうな、そんな恐ろしさを感じました。
そう言えば、この曲にはとあるいわくがあるそうで
Slipknotの大ファンだった友人は悲しくも命を落としてしまい。彼のお墓にお参りに行った際に何処からかこの曲がぼうっと聴こえて来たのだそうな。
そのせいで、社会問題となったそうですが、バンド側からすればしてやったりといった感じだったそうな…。

じゃあ僕もお墓にDimmu Borgirの曲でも流して貰おうかな!

縁起でもないですね…

6曲目の Spit it out

この曲はMVカットされた曲で有名ですね。
スティーブンキングの名作「シャイニング」をパロったMVが印象的な作品。

ギャーオーンギャーオーンという謎のイントロと共にコリーに早口ライムが披露されます。
息をつく暇も与えないまくしたてるコリーテイラー。セカンドヴァースのワウペダルのギターが凄くリズミカル。踊りだしたくなるほどキャッチーなのにしっかりと怖い。
メタルとテクノの融合っぽくもあり、それとも違う様な独特な世界観のある音に只々圧倒されてしまいます。

中間部分のパートに差し掛かると
ライブではファンをいっせいに座らせるコリー
それでも座ろうとしないファンにはDJのシド・ウィルソンがステージを降りてシバキに行くシーンが格好良くもあり、なんか面白いですw

Jump the Fuck Up!
(飛べよクソ野郎共!)

という掛け声とともにファンが飛ぶわ暴れるわでまるでカオス状態になってしまいます。

それでシバキに行ったシドはというと、ファンに捕まって帰れなくなるというw
やっとこさ帰ってきたシドはジャンプスーツが一部破かれていましたw
止めときゃいいのに毎回彼は行くらしいです。
最悪のケースは飛び降りて怪我までする始末

悪童ですねw

7曲目の Tattered & Torn

イントロからして容赦ない不協和音。
不気味極まりない金切り音の様なノイズ
アルバムジャケを眺めながら聴いていると精神を壊してしまいそうな。
コリーの歌い方にも大きな変化があります
先程までの、血管がブチ切れる様な怒りを残しつつ、何処か冷たい世の中を悲観した様な歌声と、狂人の如く狂いまくる様なまるで多重人格者の様な一面を見せます。
ここ最近古本屋で見つけ購入した貴志祐介さんの「十三番目のペルソナ(人格〜ISOLA〜)」
読んでいる最中の為、どうしてもコリーの情緒不安定な歌い方に反応してしまいます。
コリーの奥底に眠る冷たい怒りを感じ
背筋がゾッとした感覚に見舞われました…

8曲目の Frail Limb Nursery

少女が只管語りかけるインスト
時折笑いかけるような口調で、強い意志を持っているような感情が読み取れます。
こちらのサンプリング的なニュアンスはサンプラーであるクレイグ・ジョーンズの立ち位置が、バンドにとっていかに重要な役割なのか理解が出来ます。彼なしではまるでイチゴの乗っていないショートケーキの様です。

9曲目の Purity

初期のKORNを連想させるリフとドラムサウンド
キュルキュルと回るターンテーブルが更に爽快さを増していきます。
憂鬱なラップ調の歌声が正にジョナサン・デイヴィスのそれです。
プレヴァース部分では一気にフラストレーションを爆発させていきます。
いつも思うのですが、ファーストのコリーの声は本当に狂人じみてますね。
アルバムをリリースするたびに徐々に彼の頃に変化が現れ、熱心のファンの間では初期の頃の声が一番良かったという声が多く聞けるのも納得できます。ただ怒りという枠で収まりきらないものが彼の声にはあります…。

10曲目の Liberate

滑るようなイントロリフ、そしてぐにゃりとひしゃげる様なワウペダル。
こちらもまた少しKORNっぽいですね。
しかし当時はKORNフォロワーが多く、ニューメタルシーンでも多く量産されていましたが
その中でも際立って目立っているのはやっぱり
Slipknotだなと確信できます。
情緒不安定の様でしっかりと収まっていている
彼らの卓越した演奏技術もそうですが、これがファーストアルバムならば、中々の完成度だと思いました。これが後に世界的に大ヒットを連発するモンスターバンドの凄みなんだろうなと感じます!

11曲目の Prosthetics

ここらへんで少しインスト調の曲が増えて来ました。これぞショーン・クラハンといった感じのホラー感バリバリの不協和音。
クリスフェーンとショーン・クラハンの存在を世に紹介するような彼らの独奏パートから
コリーが静かに歌い始める。
歯切れのいいリフと、若干フランジャーをかけたような不安定なギター。
後半は少し似たようなアプローチが増えて、少し怠くなってくる感は否めないですが
それでいてもしっかりと恐怖を煽る事は止めていません。しつこい位に脳裏に張り付いて離れないようなコリーの声も、次第にPTSDに苦しみそうで、嫌なのについ聞いてしまうそんな謎の中毒性があります。

12曲目の No Life

のっけからラップ全開。何だかこういったアプローチの曲を聴くと時代を感じますね。
歯切れのいいリズムと爽快なライム。だけども地をずっと這い回る様にベターっとしたいやらしさも感じます。
コーラスでは少し爽やかさも感じさせるコリーの歌声
セカンドヴァース前のシドのDJのおかずパートが地味に好きです。
曲は何故か唐突に終わりますがそのまま次の曲へと移行する。

13曲目の Diltuted

ずーんずーんいうギターリフと心地良いリズムのドラム
何処か産声にも聴こえる謎のノイズから、感情を無理やり押し殺したような狂気じみた歌声。殺しを楽しむシリアルキラーのように妙に落ち着き払っているテンションが恐ろしい。このアルバムのどの曲よりも深い狂気を感じ、背筋がひやーっと冷たくなる感覚に見舞われます。
コーラスのバックで聴こえる叫び声がもう…。
全てが狂っています。

14曲目の Only one

謎のノイズからフラストレーション爆発させる。
高速ライムはいつも以上にキレキレです。
カミソリの様なリフと緩急がつけられたリズム。
ドラムソロバリのパート後、ついにコリーは狂います。
声が完全に裏返る程に叫び狂って何故か曲が終わる

15曲目の Scissors

ディープウェブで出回った闇の動画のバックで流れてそうな不安定な不協和音。音を聞いているのに、目の前には不気味なビデオを見せられている様な感じに陥ります。
この曲を聞くとKornのDaddyを連想してしまいます
ブチ切れまくり、脳の血管が何本も切れたでしょうね。多分。
ジャリジャリとしたイヤーなリフ。何処までも不快感マックスなので、よっぽど精神でも病んでいなければとてもじゃないけど聴けません。しかも長いし(8分ほど)
ドロッドロしてますねしかし。大きなプールにあふれるほどの黒ずんだ血を注がれた中で溺れている様な。
これを聴いてから今のSlipknotを聴くと、確かに進化をしているけどこの頃の異様な狂気はなくなっちゃったなと感じます。

16曲目の こちらヒデントラックで曲名がわかりません

何らかのDemo曲ではあるのですが
曲名がわからない。この曲アルバムの頭の方に入れても良さそうな程にリズミカル。
しかしコリーはリズミカルなライムが上手いですね
息継ぎはどこでしてるのかわかりません。身体をチェーンでくくりつけられて、上からバカでかいチェーンソーが徐々に落ちてくる様な処刑をさせられている気分です。
そして父になる最後にはぐちゃぐちゃに切り刻まれる。
こわー…。


そんな訳でSlipknot最初期のアルバムを改めて聴いて見ました。
当時は好きな曲ばかりを厳選して聴いていたので、正直ここまで隅々まで聴いたのは久しぶりかもしれない。
どちらにせよ、やっぱり初期のSlipknotは狂っていました
徐々にアルバムをリリースして、よりテクニカルに、よりかっちりとしてきている中で、少々荒削りではありながらしっかりとヘヴィーで狂気なアルバムを体験できるのは間違いなくこの作品でしょうね!

位までは異質に見えたメンバーのマスクも
今ではどうしてか可愛らしく見えてしまう謎w
しかし広野って初期メンバーを眺めていると
脱退、死去等。殆どメンバーが残っていないんですね。

最近ではジェイウェインバーグが脱退して記憶に新しいですし…
もうこの頃の黄金期のメンバー達の活躍が見れないのはとってもさみしいですね。
特にぼくはがスキだったピノキオさんのクリスフェーンが脱退したのはかなりショックでしたね。

何故彼が一番お気に入りだったかって?

だってマスクも仕草も何だか可愛じゃんw

そうそう彼のレプリカマスク持ってましたよ!
海外から買った粗悪品だったから、直ぐに壊れちゃったけどw

自作で頑張ってクレイグマスクを作ってた頃を思い出します。
試しに被って家中を歩き回ってたら親父にトゲがぶっ刺さって怒られた思い出w

嫌がる姿が面白かったので

Here Comes The Pain〜って言って突進して、攻撃して遊んでましたw

あのときは楽しかったなぁ〜
家のばあちゃんもノリノリでガスマスク被って喜んでいたしw(やめろ)

Slipknotを聴くと沢山の思い出を思い出し
懐かしく感じますね!

もしよかったら貴方のSlipknotにまつわる面白エピソードを聞かせてくれると助かります!
晩酌のお供に沢山笑わせてもらいますね!(お酒飲めないけどね)

それではまた🫰




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