恐妻から学ぶ_経費削減④
利益を上げる場合、経費削減が大切と色々なところで話を聞いたことがあるかと思います。
しかし、何でもかんでも経費削減を行ってしまいますと、悪影響を及ぼす可能性もございますので、今回は極力やってはいけない経費削減ついてわかりやすくお伝えいたします。
(1)人員削減・賃金カット
人件費は会社の経費の大半を占める項目ですので、人員削減(いわゆるリストラ)や賃金・賞与のカットは最も手っ取り早く、かつ大きな効果を生み出す経費削減行為です。
しかし、安易にリストラや賃金カットを行うと、社員から強い反感を買うおそれがありますので気をつけてください。
(2)社員にかける直接経費
無理やり人件費を削減することで長時間労働が増える、人材教育にかけるコストの削減によって社員の成長機会を失うなどが挙げられます。
このような状況が続けば、社員の離職率が上がってしまうかもしれませんので要注意です。
(3)自社の信用や安全に関わる経費
社会的な信用や、従業員の労働環境の安全性を損なう削減の仕方をすれば、企業の存続に関わります。
社会や顧客、取引先などからの信用を失う可能性が高く、企業活動を継続できない可能性があります。
たとえば、決算データを改ざんして脱税を実施する、企業保険の補償レベルを下げて支払う保険料を下げるなどの削減方法はよくありません。
自社の信用や安全に関わる経費項目は削減しないことが大切です。
(4)重要なデバイスやツールのスペックを下げること
例えば毎日の業務に使うパソコンを新しく購入する際にスペックを下げたり、各種システムやツールの使用可能機能を制限したりすると、業務効率を大きく下げてしまう可能性があります。
スペックを下げたことにより経費削減ができたと思っていても、結局は業務効率が下がったことにより残業時間が増えてしまい、残業代の方が高くついたという可能性が高まります。
またそれだけではなく、これまでできたことができなくなると、従業員のストレスがたまり、モチベーションの低下を招く可能性があります。
必要以上のスペックや、使っていない機能に対して費用をかける必要がありませんが、必要なレベル以下に落としてしまうことがないように注意願います。
(5)最後に
経費削減の最適な形は企業によって異なるため、これと決まった答えはないと考えます。
一方、一度行ったら終わりということではなく、状況によって削減すべきポイントは変わっていきますので、経費削減という課題は、終わりがないといえます。
経費削減は何でもいいわけではないと認識いただきますと幸いです。