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恐妻から学ぶ_理解しやすい「GP」と「GPR」

利益と聞くだけで、粗利・経常利益などいろいろ用語があり、難しいという経営者が多いと聞きます。

利益に関する用語についてわかりやすくお伝えいたします。

【売上総利益(GP:Gross operating Profit)】

①商品力やサービス提供力によって、稼いだ利益


②「粗利」「粗利益」とも呼ばれる

  

③「売上(高)」から「(売上)原価」を引いた差額

④損益計算書の中で一番初めに出てくる利益

⑤会社の基本的利益かつ商売の基礎となる利益

(例)

A社が、商品を800円で仕入れ、1,000円で売ったとします。
このときのA社の損益計算書は、つぎのとおりです。


A社の損益計算書


売上高 1,000
仕入高 800
売上総利益 200


売上高から仕入高(売上原価)を差し引き、200円の売上総利益が計算されています。


売上総利益によって、商品の売上で、いくら利益を稼いだのか、がわかります。


このため、会社のもっとも基本となる利益といえます。


ところで、売上総利益を改善させるには


(1)売上(高)を上げる

 ①売上数量を伸ばす

 ②売上単価を上げる


(2)売上原価を下げる

 ①仕入単価を下げる

 ②工程単価を下げる

と大きく2つに分かれます。

その際、自社が売上(高)あるいは売上原価のどちらを優先的に見直すべきか判断する方法として、

【売上総利益率】

が必要になってきます。

【売上総利益率(GPR:Gross Profit Ratio)】

①売上に対する利益率(%)がわかる

②利益に貢献できているかわかる

③「売上総利益」÷「売上高」

④同業他社との仕入れや製造などの競争力を比べることが可能

売上に対する利益貢献度がわかることにより、

売上総利益率が高い → 利益性が高い商品を多くもっている


売上総利益率が低い → 利益性が低い商品を多くもっている


ことになります。


(例)


A社:売上高30万円、売上原価15万円

B社:売上高100万円、売上原価60万円


A社について

 売上総利益=30万ー15万=15万円

 売上総利益率=15万÷30万=50%


B社について


 売上総利益=100万ー60万=40万円

 売上総利益率=40万÷100万=40%


この場合、A社のほうが売上総利益率が高いことから、利益性が高い商品を多くもっていることがお分かりいただけるかと思います。


確かに会社は、利益を追求しなければなりませんので、まずは稼がなければなりません。
ただし、いくら売上高が大きくても、十分な利益を確保していなければ意味がありませんので、売上高と利益との関係をしっかり知っておくために、【売上総利益率】をきちんと把握しておくことにより、最初の経営改善点が見えてきますので、意識されることをおすすめします。

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