集中力が無いなりの工夫

私は、集中力が無い。受験生時代、先生に「集中力さえあれば、もう少し上の学校狙えるんだけどねえ…座禅とかしてみたら？」と呆れ顔で言われていた。（素直に受け取り、その日から受験日まで毎日座禅をしていた）

集中力の無さは、今になっても特に改善されていない。
ライブで目の前のお客さんが変な動きをしていたら、気が散ってしまう。
カフェで本を読みたいけど、隣の人の話し声が気になって内容が頭に入ってこない。
サウナ室でのテレビが気になって、なんだかリラックスできない。
…と、集中力無いエピソードを挙げたらどんどん出てくる。

これって、複数の五感が同時に稼働しているからかもな。と最近気がついた。目と耳が同時に動いているから、目からの情報と耳からの情報を両方とも脳が処理しなきゃならない。

だから、耳ではライブの音楽を聴きながら、目から入ってくる光景も処理して、結果気が散って集中できなくなる。

どちらかの五感の稼働をを抑えられればいいんだけど…。そうか、情報を遮断したらいいんだ。

先日、とある音楽ライブに行った。席が結構遠くて、目の前に広がるのはステージじゃなくてたくさんの人間の後ろ姿。（これ、他のお客さんが気になって集中できないかも…）と思って、思い切って目を閉じてみた。情報の供給を耳に集中するため、目からの情報を遮断する作戦。

この作戦が成功した。目から余計な情報が入ってこないから、耳からの音楽に集中して酔いしれることができた。

そうか、集中したいときは入ってくる情報を絞ればいいんだ。

思い返すと、これを無意識にやっている場面もこれまでにたくさんあった。カフェで集中して本を読みたいから、ノイズキャンセリングのイヤホンをする。これは、耳からの情報を遮断して、目に集中させている。

無意識にやっていたことを言葉にすると、他にも応用ができるようになる。サウナ室でも目を閉じる。テレビの音は変わらず聞こえるけど、目と耳両方でキャッチしているときの半分の情報量になる。その分、気が散る要素が減る。

気が散る供給源をあらかじめ取り除いておくのも大事かも。服の素材が気になって集中できないなら、着心地の良い素材を選ぶようにするとか。

いま、自分の中で特に稼働している五感は何か。その中で使いたいのはどこか。稼働しなくても良い場所はあるか。もしありそうなら、目をつむるなり、イヤホンや耳栓をするなり、対策が取れる。

集中力無いなりに、工夫してやっていこう。