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息子先生に学ぶ、期待しない心

「俺はKのプレーを見て、上手いところを真似して自分に取り入れるねん」

いったい誰に似たんだ。
こんなことを教えた記憶がひとかけらもない。

サッカーの上手なチームメイトを、こんな風に見ているらしいのだ。

そう、最近の息子の言動に、私は驚かされている。

***

この4月で小学3年生になる息子は、体操とサッカーを習っているのだが、うまくいかなくてもあまり落ちこまない。

体操では3ヵ月に一度テストがある。
合格できなくて泣いている友達もいる中、息子は不合格でも、特に暗くなることもなく、あっけらかんとしている。

当初、私は悔しがらない息子に対して、少しは悔しがればいいのに、、、とモヤモヤしていた。

当の息子は、「次また頑張ればいいから」と、泣くどころか目線はすでに次に向いている。

でも、悔しがらなくてもいいのだ。
だって、息子は自分に期待せず今の実力を認めて、次を見据えているのだから。

そう、悔しいのは私の方なのだ。
というか、私が悔しがるのはおかしい。

きっと、息子に期待しているからだ。
まず息子に期待するのをやめなければいけない。

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ちなみに息子はサッカーでも、持論をしっかり持っている。

こちらは以前Xにも投稿したのだが、サッカーの練習時に1軍、2軍に分けられるそうだ。

2軍にいる息子だが、まったく悔しがっていない。

というのも、以前は1軍に入り、サッカーの練習試合で選抜メンバーに選ばれたことがあった。

だから今、2軍になって、悔しくないのかが少し気になっていた。

「今は2軍で頑張って、1軍にいけるようにアピールするねん」と。

どこまでも前向きな息子。
あるとき、こんな問いを投げかけた。

「前、選抜に選ばれたとき、調子に乗ったりはしなかったん?」

「少しは調子にのったけど、あれはたまたま選ばれただけやから」

実は息子が選抜された理由は、元々選抜されていた子が、試合に来られなかったからだ。

いわば、棚ぼた的な感じ。

「Jくんが来られなかったから、俺が選ばれただけで、本来俺は選ばれなかった」

「だからはじめは調子にのったけど、今は何も思わない」

と、8歳らしからぬ冷静さで私にそう言い放った。

息子は自分ができる人間だと思っていないから、自分に期待しない。
期待しないから、テストが不合格だろうが、サッカーで2軍だろうが、落ち込まないのだ。

上手い友達がいても、「俺なんて、、、」と比較したりしない。

純粋に「すごいから良いところを真似しよう」と思うらしい。

さらに、「自分が上手いと思った瞬間に成長が止まるんや」と、言い出す始末。

え、すごい、すごすぎる。

***

さて、私はどうだろう。

私は褒められると調子にのる。
これは昔から褒められる経験が少なかったためだ。

とにかく私は褒められると嬉しい。
私はできるんだ!と思ってしまい、自分に期待してしまう。

だから、息子の思考がとてもうらやましい。
どこでその思考を手に入れたんだろう。
(教えた記憶はないよw)

落ち込んだり、調子に乗りすぎて痛い目にあったりしないから、体操もサッカーも実に楽しそうだし、辞めたいといったことは一度もない。

でも、これから大きくなるにつれ、きっと悔しい経験もするだろう。

これからも、謙虚さと前向きに物事を捉える心は持ち続けて欲しい。

私も息子のように、自分に期待せず何事もうまくはいかない精神をもって、前向きに進んでいきたいなーと思ったのだった。

息子からの学びが多くて、息子先生に日々感謝している。

私に色々な気づきを与えてくれてありがとう。

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