息子先生に学ぶ、期待しない心
「俺はKのプレーを見て、上手いところを真似して自分に取り入れるねん」
いったい誰に似たんだ。
こんなことを教えた記憶がひとかけらもない。
サッカーの上手なチームメイトを、こんな風に見ているらしいのだ。
そう、最近の息子の言動に、私は驚かされている。
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この4月で小学3年生になる息子は、体操とサッカーを習っているのだが、うまくいかなくてもあまり落ちこまない。
体操では3ヵ月に一度テストがある。
合格できなくて泣いている友達もいる中、息子は不合格でも、特に暗くなることもなく、あっけらかんとしている。
当初、私は悔しがらない息子に対して、少しは悔しがればいいのに、、、とモヤモヤしていた。
当の息子は、「次また頑張ればいいから」と、泣くどころか目線はすでに次に向いている。
でも、悔しがらなくてもいいのだ。
だって、息子は自分に期待せず今の実力を認めて、次を見据えているのだから。
そう、悔しいのは私の方なのだ。
というか、私が悔しがるのはおかしい。
きっと、息子に期待しているからだ。
まず息子に期待するのをやめなければいけない。
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ちなみに息子はサッカーでも、持論をしっかり持っている。
こちらは以前Xにも投稿したのだが、サッカーの練習時に1軍、2軍に分けられるそうだ。
2軍にいる息子だが、まったく悔しがっていない。
というのも、以前は1軍に入り、サッカーの練習試合で選抜メンバーに選ばれたことがあった。
だから今、2軍になって、悔しくないのかが少し気になっていた。
「今は2軍で頑張って、1軍にいけるようにアピールするねん」と。
どこまでも前向きな息子。
あるとき、こんな問いを投げかけた。
「前、選抜に選ばれたとき、調子に乗ったりはしなかったん?」
「少しは調子にのったけど、あれはたまたま選ばれただけやから」
実は息子が選抜された理由は、元々選抜されていた子が、試合に来られなかったからだ。
いわば、棚ぼた的な感じ。
「Jくんが来られなかったから、俺が選ばれただけで、本来俺は選ばれなかった」
「だからはじめは調子にのったけど、今は何も思わない」
と、8歳らしからぬ冷静さで私にそう言い放った。
息子は自分ができる人間だと思っていないから、自分に期待しない。
期待しないから、テストが不合格だろうが、サッカーで2軍だろうが、落ち込まないのだ。
上手い友達がいても、「俺なんて、、、」と比較したりしない。
純粋に「すごいから良いところを真似しよう」と思うらしい。
さらに、「自分が上手いと思った瞬間に成長が止まるんや」と、言い出す始末。
え、すごい、すごすぎる。
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さて、私はどうだろう。
私は褒められると調子にのる。
これは昔から褒められる経験が少なかったためだ。
とにかく私は褒められると嬉しい。
私はできるんだ!と思ってしまい、自分に期待してしまう。
だから、息子の思考がとてもうらやましい。
どこでその思考を手に入れたんだろう。
(教えた記憶はないよw)
落ち込んだり、調子に乗りすぎて痛い目にあったりしないから、体操もサッカーも実に楽しそうだし、辞めたいといったことは一度もない。
でも、これから大きくなるにつれ、きっと悔しい経験もするだろう。
これからも、謙虚さと前向きに物事を捉える心は持ち続けて欲しい。
私も息子のように、自分に期待せず何事もうまくはいかない精神をもって、前向きに進んでいきたいなーと思ったのだった。
息子からの学びが多くて、息子先生に日々感謝している。
私に色々な気づきを与えてくれてありがとう。
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