【漫才.136】注意する

井口―はいどーもー、ウエストランドです!

河本―良くない事してる人にしっかり注意するのって難しいですよね。

井口―なんでだよ。良くない事してるんだろ?それは大人としてちゃんと注意しないと。

河本―いや、なかなかはっきり言えない状況もあるじゃないですか。

井口―例えば?

河本―この前、歩きタバコしてる人がいたんですよ。その人にも言えなかったですねー。

井口―それははっきり注意しないと。情けないなー。お前さてはビビってんだろ?

河本―え?ちゃんと注意できますか?

井口―当たり前だろ!そこはちゃんとしないと。

河本―その歩きタバコしてる人がこっちに近づいてきたんですよ?

井口―そんなのでビビらないから。しっかり注意するよ。

河本―でその人が、「財布落としましたよ」って渡してくれたんですよ。

井口―・・・・え?

河本―歩いてるときに財布落としちゃってたみたいで、それをわざわざ追いかけて届けてくれたんですよ。

井口―・・・・うん。

河本―それでもはっきり注意するんですか?

井口―・・・まぁ、歩きタバコは良くないし。

河本―わざわざ財布を拾って届けてくれた人に?

井口―・・それとこれとは関係ないから。

河本―どうやって注意するんですか?「すみません、財布落としましたよ」

井口―わーーー!すみません!ありがとうございます!!ホントに助かりました!でも、歩きタバコはどうなんですかねー。でもホントに助かりましたよー。支払いがあってお金も多めに入ってたんで。まぁタバコはねー。ちゃんと指定された場所で吸わないとですけどねー。カードとかも入ってるんで、失くしたら大変でしたよー。まぁ歩きタバコで、信用を無くすのも大変ですけどねー。では!だよ!

河本―・・それで伝わりますかねー。

井口―伝わるよ。注意するべきことはしっかり注意しないと。

河本―この前、電車の中で大きい声で電話してる人にも言えなかったですねー。

井口―情けねーなー。それははっきり注意しないと。完全に良くない事をしてるんだから。

河本―でも、お年寄りに席を譲ってたんですよ。

井口―・・・うーん、でも、ダメな事はダメだから。ちゃんと注意しないと。

河本―どうやって?

井口―すみません。ここは電車の中なんで、大きな声で電話するのはやめてもらえないですかね。みんなが迷惑してるんで。お年寄りに席を譲ったとこも見てましたよ!もちろんそれは見てましたよー。意外とできないんですよねー。本来は当たり前の事なんですけどね。まぁ、車内で電話がダメなのも当たり前か!わはははー。だろ。

河本―注意できてます?

井口―できてるよ!これで改心するだろ。

河本―じゃあ、駅前でゴミをポイ捨てしてるんだけど、動物愛護の募金をしてる人には?

井口―おいおいおい!ポイ捨てすんな!ちゃんとゴミ箱があるだろ!箱といえば募金箱。こそにお金を入れるのは素晴らしいよ。利他の精神っていうんですか。尊敬に値しますね。ありがとうございました!ではっ!

河本―じゃあ、歩きスマホしてるんだけど、ゴミ拾いしてる人は?

井口―知らねーよ!!!!なんなんだそいつらは!!!そんなのおかしいだろ!

河本―おかしくはないですよ。人間誰だっていろんな面がありますから。

井口―あるなよ!いろんな面なんてなくていいよ!めんどくさいから!一面だけで生きろ!思われてる通りの行動しかするな!

河本―めちゃくちゃな事言わないでくださいよ。

井口―めちゃくちゃじゃない!歩きタバコしてる奴は、財布拾って届けるなよ!盗めよ!盗んでそのまま使えよ!その方がしっくりくるから!なにちょっと良いひと感だしてんだよ。出すな出すな!完全なる悪になれよ!そうしないとこっちがしっかりと注意できないから!

河本―それは完全にこっちのエゴじゃないですか。

井口―みんなそう思ってるよ!マナー悪い奴はマナー悪いキャラで突き通せよ!ややこしいんだよ!どう見ていいかがわからないから!歩きタバコする奴は電車内で大声で電話して、ゴミをポイ捨てして、歩きスマホもしろ!逆もしかり!財布を届けてくれる人は、席も譲って、募金もして、ゴミ拾いもしろ!親切な人は親切だけやれ!じゃないと素直に感謝できないから!

河本―じゃあ、ゴミをポイ捨てしてるんだけど、ゴミ拾いしてる人は?

井口―そんな奴いねーよ!もういいよ!


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