【漫才.139】小学生の頃

井口―はいどーもー、ウエストランドです!

河本―いきなりなんですけど、小学生の頃、足が速かった人って羨ましいですよね。

井口―なんでだよ。全然羨ましくねーよ。足が速くて何がいいんだよ。

河本―いいじゃないですかー。小学生の頃って、足が速い男子がモテますからねー。

井口―だからなんなんだよ。そんなの全然意味ないから。小学生の頃足が速くても、何にも意味ないよ。

河本―足が速いのモテるじゃないですか。

井口―モテるよ。ただ、小学生の頃足が速くてモテてた奴は、大体そこが人生のピークなんだよ!

河本―そんな事ないでしょ。

井口―あるよ。大体そういう奴は大人になってから言うんだよ!「小学生の頃はモテましたねー。足が速かったんで」むなしいだろ!いつまですがってんだよ!小学生の頃、足が速くてモテてた話が、この世で一番つまんないから!何千回も聞いてるし!小学生の頃足が速かった奴は、そういうつまんない大人になるんだよ!

河本―偏見が凄いなー。

井口―小学生の頃足が速かったなんて、将来なんの役にも立たないんだよ!

河本―それはわかんないでしょ。足が速いのを生かして陸上の選手になるかもしれないし。

井口―ならないよ。小学生の頃に足が速かった奴は、陸上の選手にもならないし、サッカー選手にも、プロ野球選手にもならないよ。

河本―いや、なるかもしれないじゃないですか・・・

井口―スポーツ選手を舐めるなよ!!!!プロを舐めるな!スポーツで飯食う大変さを舐めるなよ!クラスで一番足が速いってくらいでなれるほど甘いもんじゃないんだよ!どうせそいつも、中学校に入ったらもっと早い奴に出会って、その中学で一番だった奴も、高校ではもっと早い奴に出会う事になって。その争いを勝ち続けた中の、ほんの一握りだけが、プロにならるんだよ!プロの世界に入ったからって安泰じゃないよ。そこではさらに大変なサバイバルがあるんだから。学生の時は同世代と競えばよかったけど、プロは年齢もキャリアも関係ないんだから。プロになれても続けていくのは大変なんだよ!そんな世界なのに、小学校のときに足が速かったくらいの奴が通用するわけねーだろ!!!

河本―何に怒ってるんですか?

井口―そうだろ。大体小学生の頃にチヤホヤされてた能力って、大人になってからは何の意味もないから。

河本―いや、得意なものを将来に生かしてる人もいるでしょ。

井口―じゃあ聞くけど、小学生の頃、ピアノで猫ふんじゃったをやたら早く弾いてた女子は全員ピアノプロになったのか?!

河本―それは・・・・

井口―あんなにイキって猫ふんじゃったを弾いてたんだよ。めちゃくちゃ早く弾いてたからね。作曲した人もあんなテンポで引いてほしくないだろ。それを、みんなにチヤホヤされたい一心で、とにかく早く弾いて。結局アイツもなんにもなってねーじゃねーか!!!

河本―なってるかもしれないでしょ。

井口―猫ふんじゃったを早く弾いてた奴はなってねーよ!一つの曲の速さだけを追求してる段階で、成長が止まってるだろ!あれこそ、中学生以降、一回も使うことがない能力だから。あれから一回も見たことないし!とにかく小学校の頃にチヤホヤされる特技は、将来的に何の意味もないんだよ!

河本―じゃあ、やたら絵が上手かった奴は?

井口―意味ねーよ!あんなのただの漫画を写してるだけなんだから!絵が上手かろうが、学芸会で笑いを取ってようが、ゲーム機をいっぱい持っていようが、そいつがチヤホヤされるのは、小学生の頃だけなんだよ!!!
河本―子供の頃に褒められた経験が、将来に繋がることもありますよ。

井口―ないよ。

河本―いや、ありますよ。

井口―じゃあ聞くけど、かくれんぼが得意な奴は何になるんだよ!隠れるのが上手くて、全然誰にも見つからなくて、みんなに褒められてた奴は、将来何になるんだよ?

河本―・・・・それは・・・

井口―隠れるの上手くて褒められたから、将来は泥棒になるぞ!ってなるのか!大問題だろ!そもそも技術を磨くために中学生になってもかくれんぼやり続けなきゃいけないのか?おかしいだろ!

河本―かくれんぼが得意なのは特殊過ぎるでしょ。

井口―特殊じゃねーよ!全部同じなんだろ!足が速いのも、猫ふんじゃったを速弾きできる奴も、絵が上手い奴も、かくれんぼが得意なのと変わらないから!小学生の頃チヤホヤされる能力なんてそんなもんだよ!

河本―じゃあ、小学生の頃頑張ったのは全部意味ないんですか?

井口―意味あるのもあるよ。

河本―なんですか?

井口―勉強だよ。勉強は必ず将来の役に立つから。

河本―間違ってはないけど・・・

井口―皆さん、将来のために、一生懸命勉強頑張ってください。ありがとうございました。

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