既視感を越えて
今季、何度見たことだろう。
後半アディショナルタイム。スコアは追いつかれての同点。最後の猛攻。ラスト1プレーあるのだろうか。
よくわからない。
振り返ってみるとラストプレーだった。長沢が前を向いて、スルリとボールがゴールに収まってて。
今季たくさん見たフラストレーションの溜まる試合を全て置いていったようなゲームでした。
あの劇的な甲府戦の勝利から2週間。今度は雨の横浜。
野村が左脚を振りかぶったあの時、確信があった。ガッツポーズ。今季両腕をあげてシュートを迎えたのは後にも先にもこの試合だけ。「打て!」なんて言わずともグングン伸びるボールは予想した通りにゴールネットを貫いていった。
シーズンハイライトになりうる野村直輝の目が覚めるシュート。本当に本当に魂のこもったゴールだった。
長崎戦を含めた狂乱の3試合。
プレーに気持ちが乗っかり、手拍子が、声援がスタジアムに伝播する。あの瞬間が1番好きです。
そしてそのうねりは、たまに、ごく稀にですが、想像しうるハッピーエンドのちょっと先を見せてくれます。
リーグ戦ラスト2試合で連敗です。不安や不満もそりゃあるでしょう。しかし、今更それを振り返ってもしょうがないです。お前が言うんかい!ですが…そこは甘んじて受け入れましょう笑
42試合やって上手くいかなかったらもうそういうもんです。しゃーない。
ここまでそのやり方で、プレーオフにやってこれたんだから、もうこちらもドーンと構えて選手を後押ししましょう。それしかできることは、ない。
あと3試合じゃなくて、1試合×3です。負けたらシーズン終わり。来週の事はとりあえず後にして、今。最大限の後押しをやってやりましょう。その先には必ず何かを掴めるはずですから。
その「何か」はチーム、選手だけじゃない。サポーターにも観客にもあるはずです。この1試合×3をやり切れたら、J1を掴み取れたなら2003年の初昇格のように、08年のナビスコ優勝の時の、12年のPO優勝、17年の昇格のように。後世に残るような素晴らしい思い出の1ページとして語り継げるはずです。
サポーターはクラブの歴史や文化の担い手だと思います。古参から新規へ。親から子に、子から孫に。「あの時のトリニータってこんな凄かったんだぜ!」って。だから、歴史を見届けろ!じゃないんです。歴史を、共に創るんだ!と勝手に思ってます。
逆境上等!
こういう時のトリニータは相当場数を踏んでます。大丈夫です。トリニータだから、やってくれます。今までもやってくれたんですから。
そして、我々もやりきった姿を見届けているのだから。だから今。今こそトリニータに関わる全ての人たちで歴史を共に創りましょう。
まずは明日。熊本を青と黄に染めて、最大限のサポートを、共に。新たなる歴史を、共に。
やるぞ!
ダーッ!
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