THE SECOND 2024 ノックアウトステージ32→16を審査したり配信を見たりしました

 もうすぐTHE SECOND 2024 ノックアウトステージ16→8だ! グランプリファイナル進出者が決まるぞ! ということで、またザセカの観戦録を書いておきたいと思います。
 立て続けにnoteを更新するというのは、ただのお笑いファンだというのに目立ちたがる自己顕示欲の発現のようで深く注意をしなければいけないと思いつつも、凄いものを見てしまった! というこの熱い気持ちをどうにかして昇華させないと思って記させていただきます。
 なお、ネタの内容であったり、観覧注意事項であったりとか色々配慮しないといけないこともありますので、感想メインの文章となります。どっちに何点入れたかとかはまた1年後とかに開示(?)します。

 3月23日・24日にフジテレビ本社にて「THE SECOND 2024 ノックアウトステージ32→16」が開催されました。
 東京選考会全通おじさんとしては今年もノックアウトステージ審査できたらいいな~~と思って観覧応募をしたんですが、奇跡的に23日の第1部、24日の第1部と第2部と合計3部もの当選となりました。熱意が通じたのでしょうか! やった!


初日!!!!!!!!!

 というわけで行ってまいりましたお台場フジテレビ本社。
 集合から観覧まで、基本的には昨年とほぼほぼ同じでした。唯一違ったのは待機列を作っている途中で「観客が審査をして、感想コメントも求められること」の説明があったことだと思います。これについてはもう去年の時点でネタバレしてますからね。
 移動の経路も去年と同じだった気がします。途中にでっかい「THE SECOND 2024」のバックドロップが飾ってあったり、あとフジの美術チームの部屋の前で待機したり。↓のような展示があって興味深い…

 スタジオに誘導…セットはほぼ去年同様だったと思います。やっぱり凄い!ここで熱い戦いが行われると思うともうドキドキしてきました。
 スタジオ内では「楽園」「SPARK」「BURN」などのイエモンメドレーがBGMとして流れていました。
 そして途中で「バラ色の日々」に変わって…前説のワラバランスが登場。丁寧に採点についての説明。
 今年印象的だったのは「みんな予選を勝ち抜いた面白い人たちばかりなので1点なんてほとんどないと思います」「どちらも面白かったらどっちも3点で大丈夫、無理に点数の差をつけようとしなくていいですよ」という、あくまで絶対評価で採点してね、ということを丁寧に伝えてたなあということです。大事なこと!
 採点のデモンストレーションとなるオープニングアクトとして登場したのはピン芸人・小森園ひろし。発表されたときのリアクションはフワっとした感じでした。
 ネタもこの場所に最適なネタで盛り上げて得点は270点。この時点でなんとなく「今回は点数全体的に高くなりそう」という予感がしました。

 いよいよ開幕、MCのとろサーモンと小室瑛莉子アナが登場。ギャロップ林が後輩に挨拶をしないイジりで大ウケ。(この後の全ブロック開始時にもイジってました)
 また、ルールの説明として
・今年は2組のネタが終わってからの採点になる
・「時間内に採点ボタンが押されなかった場合は「3点」として計算される」
・漫才時間は6分、6分30秒を超えたらマイナス10点、以降15秒超えるごとにマイナス10点。

とありました。2組終わって採点は予想通りですね。あと「時間内に……」のルールができたので採点がテンポよく進むようになったと思います。昨年はボタン押してない人がいた場合、MCから「何番の方、押してください」みたいなのがあってちょっと時間かかってたので。今年は脇のスタッフの人が直接声がけをしている感じでした。

 さあ準備が整いました。対戦が始まります。

Aブロック第1試合 LLR対ダブルアート

 「東西劇場番長対決」という解説が。脳裏にぼんやりと幕張イオンモールが浮かんできます。

先攻:LLR
 本当によく出来たネタ! 選考会直前の調整ライブから見てますが、その調整ライブではネタ時間が10分を超えて、選考会では6分45秒の暗転ギリギリ滑り込みという状況でどうなる?? という感じでしたが本番ではタイムオーバーもなく流石!!
 「なすすべなく」のフレーズがウケたからかいつもよりも「なすすべなく」を多めにしてたのも印象的でした。

後攻:ダブルアート
 ズンズンポイポイTHE小野の同期、ダブルアート! 恥ずかしながらダブルアートの漫才を見るのは初めて(コントはある)だったんですけど、イカレ具合とパワーが凄かったです。30期やべえやつばっかり! 

結果:268対281で後攻:ダブルアートの勝利!
 大会初勝利を飾ったのはダブルアートでした。LLRはやたらと年齢的に疲れたというコメントをしていたような、そんな年取ってないでしょ!

Aブロック第2試合 祇園対タモンズ

 大阪NSC28期の祇園と東京NSC11期のタモンズ、同期対決です。
 ちなみに大阪の期数から17を引くと東京の期数になるライフハックがあります(ただし大阪21期以降に限る(13期から20期は半年おきの入学だったので))。

先攻:祇園
 M-1卒業したての祇園、得意のフォーマットのネタでほんとに2人の息がピッタリ。祇園桜井の神経質っぽい感じとか出てていいんですよね…めちゃくちゃ面白かった!

後攻:タモンズ
 選考会からネタを変えてきた! やるネタをまたダブルスタンバイしてたのかな? 直前の役漫SPとも違うネタだったし、色々戦略を考えてザセカの臨んでる感じがしますね… こっちもめちゃくちゃウケてた!

結果:273対292で後攻:タモンズの勝利!
 昨年三四郎が出した290点を超えて大会最高得点! タモンズが念願の初戦突破! 審査員コメントを聞いたらタモンズがネタの題材にしていたものを好きな審査員が複数いて、ほんとにバチっとハマったんだなあと。
 祇園もかなりウケてたので思ったより点差が付いたイメージです。とはいえ負けで273点はかなり高水準。

 これによってノックアウトステージ16→8の対決はダブルアート対タモンズに。今年から、16→8の先攻後攻選択権を高い点数で勝ったほうが得ることになり、1週間選択の猶予が与えられることになったのですがタモンズ大波はノータイムで「後攻! 勝ちたいから!」と即断。
 ちなみにタモンズとダブルアートは通ってた高校が同じ地区にあり、タモンズの2人はダブルアートが通ってた高校の生徒からカツアゲを食らいまくっていたとのこと。はたしてリベンジ(?)なるか!

 ここでちょっと長めの休憩が入ってからCブロックに突入。スマホ使えないのでなかなかのしんどさで現代人病を感じました。
 前説のワラバランスが時間つなぎにいとこの兄ちゃんモノマネ。個人的にはイメージダイブ見たかったな…
 再びMCとろサーモンからシステム等の説明とギャロップ林が挨拶しないイジリがあって第1試合へ。

Cブロック第1試合 ロビンフット対テンダラー

 昨年のファイナリストであり、大阪吉本を代表する大漫才師テンダラーにロビンフットが挑む構図。

先攻:ロビンフット
 今年のお笑い成人式(芸歴20年以上の漫才師によるBSフジのネタバトル)で優勝した本当によく出来た漫才! というのもキングオブコント決勝に進出したときのネタを漫才に改造しているのでそりゃあ面白いんですけど、そこに年齢とか、さらに足を骨折しているマー坊の哀愁も相まって最高でした。

後攻:テンダラー
 ロビンフットマー坊同様、足を引きずって出てくる浜本。ちなみに役漫SPの際に「絶対浜本さん足引きずって出てくるって!」と予想された通りのツカミで面白かった! 最近のテンダラーのネタは令和ロマンくるまが「1・1・1・1・1・1」と分析していたように、短い時間でどんどん違う話題に展開していくイメージだったんですが、今回は1本筋が通っいておおーっとなりました。

結果:289対284でロビンフットの勝利!
 まさかの大波乱、ジャイアントキリング達成! びーちぶがNGKを飲み込みました。
 テンダラーもロビンフットのネタを袖で見てて面白かった、と言っていて納得の結果みたいでした。
 ちなみに、ロビンフットおぐは吉本時代に心斎橋筋二丁目劇場でテンダラーと一緒だった時期があるらしく、「ちゃわんむしの…」と前のコンビ名を言われた時にすごく嬉しそうな表情をしていたのが印象的でした。
 …ここで一つ問題が。ロビンフットの漫才ネタはこの1本しかない、というのを本人も言っていて、めちゃくちゃ強い1本でここまで勝ち上がってきたのですが次は別のネタをしないといけないんですよね。果たして次までに勝負ネタは出来るのでしょうか…?

Cブロック第2試合 インポッシブル対ななまがり

異次元対決! 怪獣大戦争! そして合コン仲間同士の対決!

先攻:インポッシブル
 最初にむちゃくちゃなツカミをするのに、それがまさかの伏線・和牛漫才になるなんて! 理屈とか抜きで笑えるから本当にインポッシブル大好き♡

後攻:ななまがり
 頭から尻尾までななまがりワールド、ずーっと頭おかしいことやってる! 司会席の小室瑛莉子アナが一番笑ったと言ってました、こんなもん絶対笑いますって…

結果:264対292でななまがりの勝利!
 ななまがりがタモンズに続いて大会最高得点を!そしてインポッシブルはまさかのタイムオーバー(6分30秒を過ぎると10点減点、以降は15秒ごとに10点減点)で10点減点に。
 ななまがり森下のコメントで、普段は受け入れられないことが多いけど、先にインポッシブルが出たことで免疫ができてみんな笑ってもらえたと言っていたので、ポットAに入って後攻を取れたことが勝因ですね。
 これでノックアウトステージ16→8はロビンフット対ななまがりの頭髪薄め対決に。先攻後攻の選択権はななまがりが得ることになりました。

 2ブロックが終わって観覧・審査終了。めっっっちゃくちゃ疲れた! 笑い疲れでもあるし、真剣に審査する疲れでもあるし。ちゃんと自分がつける得点の理由を考えて、もしインタビュー当てられた時にちゃんと喋れるように準備するの凄く大変! でもそれぐらいしないと芸人さんに失礼になりますからね!!

 この日はこれで帰宅。DブロックとHブロックは家で配信で観戦しました。なので簡潔に。

Dブロック第1試合 COWCOW対金属バット

先攻:COWCOW
 プラス・マイナスの解散で繰り上げ当選になったCOWCOW。ツカミにプラスとマイナスをちゃんと入れてました。

後攻:金属バット
 去年もそうだったんですけど、勝つためには貪欲になんでもするのがザセカの金属バット。COWCOWのあのポーズをネタに入れ込んで大ウケでした。

結果:261対291で金属バットの勝利!
 対戦終了後あのポーズについての小競り合いがあって笑っちゃいました。しっかり映像に残っててニッコリ。

Dブロック第2試合 母心対ジャルジャル

先攻:母心
 笑点の演芸コーナーでよく見た記憶がある母心、本当に達者でずっと面白かった!富山の県議会議員のツカミは強い!

後攻:ジャルジャル
 後半にめちゃくちゃクレイジーな展開があるんですけど若干グロ目なので好き嫌い分かれそうと思った! 僕はめちゃくちゃ笑いました!

結果:270対255で母心の勝利!
 これもなかなかのアップセット。ジャルジャルは2年連続ポットAからの初戦敗退となりました。

 ノックアウトステージ16→8は金属バット対母心という異次元のカードに。先攻後攻選択権は金属バットに与えられました。

Hブロック第1試合 モンスターエンジン対超新塾

先攻:モンスターエンジン
 白髪の西森が貫禄十分でそこからのおっさんネタ。ザ・大阪という感じがしました。

後攻:超新塾
 諸事情(?)によりアイク不在の4人体制でしたが、あきらかにネタ中にアイクの存在が見えるという、こういうやり方もあるのか~と気付かされるネタでした。

結果:278対271でモンスターエンジンの勝利!
 昨年のファイナリストがまた消えました!モンスターエンジンは昨年のノックアウトステージで負けたかもめんたるを「しばく」ことを目的にしているとのことなので、次も勝ってグランプリファイナルに進めるか?

Hブロック第2試合 ランジャタイ対ラフ次元

先攻:ランジャタイ
 1分間くらい何もしない部分があった選考会のネタから変えてきました、それはそう。いつも通りのランジャタイでした。

後攻:ラフ次元
 理屈でねじ伏せるしゃべくり漫才! むちゃくちゃなランジャタイの後なのでより正統派に見えました、

結果:265対277でランジャタイの勝利!
 ザセカの採点方式だとランジャタイみたいな凄くハマるか全くハマらないか二択のタイプの芸人さんは戦いづらいのかも? 1点9人が出た瞬間に負けを確信して、自分たちはつまらない自虐に一気に舵を切った国ちゃん面白すぎました。ちなみに国ちゃんは今年もタモンズグッズ(昨年の札、タモンズ安部ラインIDQRコードTシャツ)を仕込んでました。

 これでノックアウトステージ16→8はモンスターエンジン対ラフ次元の大阪吉本対決に。去年ギャロップに1点差で敗れたラフ次元は今年も1点差で先攻後攻選択権をモンスターエンジンに譲ることになりました。

2日目!!!!!!!!!

 この日は第1部・第2部とも審査をすることになったので1日中台場でした。旧中台場。
 昨日と同じ時間くらいに集合場所についたんですが、昨日に比べてお客さんの集まり具合が早かった気がします、日曜だからかな?
 昨日と同じように誘導されてスタジオへ。余談ですが、3回審査しましたが座った場所がほぼほぼ同じとこでした。こんなことってあるのね!
 2日目の前説は鶴亀。今日のMCのギャロップよりも先によりハゲが出てくる異常事態、絶対にワラバランスと日にち逆にしたほうが良かったと思うんですけども… この日のオープニングアクトはTEAM近藤。まさかザセカの舞台でドジ丸ドジ子見れるとは思わなかった!

 ちなみに去年のノックアウトステージ32→16のオープニングアクトは2日間通してズンズンポイポイくらげだったんですけど、16→8とグランプリファイナルはイチキップリン、そして今年は小森園ひろしとTEAM近藤とピン芸人がオープニングアクトを務める形になっていました。
 これはやっぱり、勝負は生物なので出場者の点数がオープニングアクトより低くなってしまうってこともあるんですけど、若手の漫才より低いってなってしまうと生々しくなりすぎるので、そのあたりの配慮もあってピン芸人になったのかなと思います。リスペクトと愛を感じますね…

 そして本番開始。2日目のMCは昨年のチャンピオン・ギャロップと宮司愛海アナ。ギャロップの二人は昨年優勝の副賞・スーツ仕立て券で作ったスーツに身を纏っての登場。風格出てきたな〜! もちろんギャロップ林挨拶しない問題にも言及してました。

Bブロック第1試合 ザ・ぼんち対ハンジロウ

 芸歴52年のリビングレジェンド、ザ・ぼんちに新宿バッシュ界隈が挑む形のBブロック。ザ・ぼんちがトップ出番という寄席ではありえない香盤で始まります。ちなみにハンジロウが芸歴52年の同期を調べたら「沖縄返還」が同い年だったそうです。

先攻:ザ・ぼんち
 こんな元気のいいおじいちゃんが居てたまるか! 化け物、その一言につきます。ネタも年齢にあった話題なのにえげつないくらいに不条理な部分もあって、この歳でこんなことしてるの…と驚愕しました。おさむ師匠が動くたびに面白い、選考会を通して身がよじれるくらい笑ったのはザ・ぼんちの時だけかも。
 しかもネタ時間が6分丁度だということでMCのギャロップ林も「あんなことやって6分ピッタリはおかしい」と言ってました。

後攻:ハンジロウ
 ザ・ぼんちが荒らしまくった後の難しい舞台でしたが、丁寧なツカミからのこれでもかというボケ! 選考会でも思ったんですけど、この日やったネタって終わり際にもう一段階ギアが上がる面白さなんですよね…これもベストアクトでした!

結果:285対287でハンジロウの勝利!
 ハンジロウがジャイアントジャイアントジャイアントキリング(©︎しゅうごパーク)を達成! ハンジロウの点数が出た時のスタジオのどよめきは凄かったです。負けたザ・ぼんちも285点というトップバッターなのにめちゃくちゃ高い点数、それを超えてきたということで天晴れ! そして素直に負けを認めて相手を称え、謎の沖縄の有名人の名前を出してハンジロウをねぎらうなどとにかくザ・ぼんちのカッコよさったらなかったです、マジで来年も出場してほしい…
 あと、観客審査員のコメントでザ・ぼんちのことを「世界一面白い老老介護」って例えてたのが秀逸すぎました。

Bブロック第2試合 三日月マンハッタン対リニア

 仲が良すぎて調整ライブに一緒に出すぎている同士の対決! 自分も直前に新宿Fu-で見ました!

先攻:三日月マンハッタン
 
三日月マンハッタンの漫才は今まで見たことがない展開だったり、聞いたことのないツッコミフレーズだったりがウリだと思うんですよね。それが存分に出ているネタで面白かった! 終盤仲嶺さんが凄く早口になってた気がしたのでもしかしたら制限時間ギリギリだったのかな? と思ったら、反省会配信で「時計が赤字になってた(6分超えてた)」と言っててなるほど~と思いました。

後攻:リニア
 選考会で大爆発して初出場でポットAに入った勢いそのままの熱量のある漫才! 会場もめちゃくちゃに沸きました。ネタの内容は書かないんですけど、ピースの「ハンサム男爵」みたいな構成で好きなんですよねぇ、終盤のツッコミ側の反応とかが。

結果:256対290でリニアの勝利!
 盟友同士の対決はリニアに軍配、思ったよりも点差がついたイメージです。仲嶺さんの分析力が凄く「2点と3点、と分けてつける人が50人くらい出るから2点を抑えたほうが勝ちだと思ったんです、三日月マンハッタンの2点が40人くらい、リニアの2点が10人くらい、合わせて50人! 分析はできてるのに体現はできない!!
 戦い終わってノーサイド、今後はリニアのサポートに回るとのことです。

 これでノックアウトステージ16→8はハンジロウ対リニアの戦いに。このどちらかが地上波でネタをやるって夢がありすぎでは??
 先攻後攻選択権はリニアに渡りました。

 Bブロック終了後の休憩は短め。せっかく紙の本持ってきて時間潰そうと思ったのに! 早速Eブロックの開始です。

Eブロック第1試合 かもめんたる対流れ星☆

 ここもライブシーンの仲間同士。FKD同士。流れ星☆は選考会で一、二を争うくらいにウケてました、ポットAに入らなかったのが謎なくらい。

先攻:かもめんたる
 う大ワールドを見せつけるザ・かもめんたるなネタでしたが、めっっちゃくちゃ面白かった! なんというか完全に掌握された感じ、催眠商法の会場ってこんな空気になるのかな…? と思うくらいに、客席が次のう大のワードを求めてる雰囲気がありました。本人も「今まで漫才やってきて一番ウケた」と!

後攻:流れ星☆
 去年ニッチなフランス映画(三四郎)に負けた流れ星☆が、ニッチなフランス映画寄りのネタを作ってリベンジしにきました。自虐ネタあり、内輪ネタありで面白かったんですけど、かもめんたるが作った空気を完全に戻すことが出来なかったようで出順の妙を感じました。

結果:288対243でかもめんたるの勝利!
 流れ星☆がこんな点数取るなんて信じられないってくらいに差がついてしまいました。それだけかもめんたるがベストを出した証拠ですね。
 しかも、かもめんたるの今回のネタは「子どもウケが抜群にいい流れ星☆に勝つためにはどういうネタをするのがいいか」というのを考えて作った新ネタだったということで、まさにこの対戦が生んだ奇跡だったのかもしれません。これもタイマン勝負のザ・セカンドだからこそですね!
 あきらめムードの流れ星☆たきうえが結果が出た瞬間に自撮り撮って即ツイートしてたのが面白すぎたんですけど、その後今年の流れ星☆の単独にう大が作家で入ることも発表してました。(以前にも単独に作家で入ってたそうです)

Eブロック第2試合 ザ・パンチ対東京ダイナマイト

 東京吉本直属の先輩後輩同士の対決。昨年ノックアウトステージ32→16に進出しながらもハチミツ二郎の体調不良で無念の欠場となった東京ダイナマイトが今年ついに戻ってきた! そこに近年めちゃくちゃに漫才が面白くなってるザ・パンチが挑む構図ですね。

先攻:ザ・パンチ
 僕は「最近のザ・パンチは漫才が上手くなりすぎてて面白すぎる」というのを啓蒙する活動を行っているのですが、それが見た人全員に伝わったんじゃないでしょうか。本当にザ・パンチの漫才を見ていると「音が出ていない時間」がないんですよね。相槌がもの凄い、そしてそれでリズムと空気を作ってるんですよね。ともかく、さっきのかもめんたるの漫才にも負けず劣らずの会場の一体感を生み出していました。凄かった!

後攻:東京ダイナマイト
 点滴と点滴の間に病院を抜け出して出てきたハチミツ二郎の最強のツカミから始まる東京ダイナマイトのベスト盤とも言える漫才! この一年、体調不良で舞台に立つ数は少なくなっていると思うんですけど、舞台に立った時の迫力とオーラは一段と増している気がします。

結果:284対265でザ・パンチの勝利!
 後輩のザ・パンチが勝利! ギャロップ林が「ザ・パンチは体感もっと点数が出ると思ってた」と。その中パンチ浜崎がコメントとギャグで滑り続けてたのがさらに面白かったですなーんちゃってマッチョマン。
 負けた東京ダイナマイトもまだまだ終わらないぞ、というのを感じさせていたと思います。ハチミツ二郎は今の見た目からか観客審査員に「老体に鞭打って…」て言われてたけどまだ49歳なんですよね。あと30年、今のザ・ぼんちくらいまで漫才をしてほしいと切に願います。

 …と書いてたんですけど、その後に東京ダイナマイトがこの日をもって漫才師としての活動を休止することが発表されました。最後の漫才を見ることができたということ、最後の漫才を見た人間になったこと、十分噛み締めていかないといけませんね…
 ハチミツ二郎のそこに至るまでの経緯を書いたnote、その中に、ノックアウトステージの舞台袖にあったあるものが、THE SECOND 運営陣の漫才師に対する、ハチミツ二郎に対する愛とリスペクトがこめられているなあと感じました。有料ですけど絶対に読んでください。どうにか事態が好転しないかなあと願うばかりです。

 この結果、ノックアウトステージ16→8はかもめんたる対ザ・パンチのこれまた読めない戦いに。先攻後攻選択権はかもめんたるが手にしました。

 これで2日目第1部が終了。一旦解散となります。第2部開始まで絶妙な時間があったので時間潰しになかなか苦戦しました。アクアシティのラーメン国技館を見たあとダイバーシティでラーメン食ったのは本当に意味のわからない行動をとってしまいました。

 再度集合してスタジオへ。もう慣れたものです。
 前説の鶴亀が出てきてTEAM近藤のオープニングアクト。ドジ丸ドジ子再び!
 ここでネタを終えたTEAM近藤が自己採点で「234点かな…」と低め予想。結果発表を見るとなんとピッタリ234点! まるで優勝したかのように喜んでいて、音響さんがアドリブでファンファーレ鳴らしたのにも全く気づいてませんでした。
 ちなみに、採点発表直前に脇のスタッフさんが「マジかよ…」と言ってるのが聞こえました。
 いい具合に盛り上がったところで本番開始!ギャロップ林挨拶しない問題をイジりつつ試合が始まります。

Gブロック第1試合 ヤング対マシンガンズ

 大阪の雄、ヤングが昨年の準優勝マシンガンズに挑みます。念願の金属バットとの直接対決のためには絶対に負けられないところ。

先攻:ヤング
 開口一番「大阪から全部ひっくり返しにきました」! 新衣装になったヤング寺田のハマダーっぷりをイジりつつ知的なネタを展開。アホだけど。
 個人的な意見を言うと、なんでこのネタにしたのかなあ…のお気持ちです。もっとヤングらしさがあるネタいっぱいあるはずなのにな。ちょっとミスもあったりして、なんというか観客の気持ちを掴みきれないまま終わっちゃった感じがしました。

後攻:マシンガンズ
 マシンガンズはいつも通り、いやいつも以上に暴れてました。MC席のギャロップを執拗にイジると言うか、普通に喋りかけたり。完全にマシンガンズの空気にしていました。面白ければなんでもアリを体現していてまさにザ・ザ・セカンドといっても過言じゃないでしょうね!

結果:242対279でマシンガンズの勝利!
 ここはマシンガンズの完勝。今まで全体的に波乱やジャイアントキリングが起きがちだった流れをマシンガンズがビタっと止めました。とはいえヤングはまだまだこんなもんで終わったりしないと信じてるので、もっと東京の場数増やして来年リベンジしてほしい!
 マシンガンズが終了後にヤングと飲みに行く約束を本番前に取り付けていたとのことで、そのあたりのとんでもエピソードも面白いのでヤングの遺言ラジオぜひ聴いてください。

Gブロック第2試合 シャンプーハット対ガクテンソク

 大阪吉本時代の先輩後輩対決。ちなみにこの2組、どちらもNSCを卒業していないオーディション組という共通点もあったりします。

先攻:シャンプーハット
 シャンプーハットらしさが抜群に出たネタ。芸歴30年でこんな感じのネタできるの本当に良いよなあ、って思っちゃいます。全然関係ないんですけどてつじのネクタイってどうなってるんです?

後攻:ガクテンソク
 こちらもガクテンソクらしさがしっかりと出たネタ。よじょうの細かいボケを噛み砕いていく奥田の一つ一つのツッコミが面白い! 「たまに行くね」はすごく好きなフレーズです。

結果:267対284でガクテンソクの勝利!
 この結果、ノックアウトステージ16→8のカードがマシンガンズ対ガクテンソクという昨年と全く同じ顔合わせになるということで、ガクテンソク奥田は「もうええって!!」と嘆いていました。先攻後攻選択権もガクテンソクが手に入れましたが即答で「後攻!」と宣言していました。これは一番楽しみなカードかもしれませんね…

 Gブロックがこれで終了。ここで長めの休憩時間が取られます。最後のお手洗いタイム!大行列!
 Fブロックの開始時刻は21時30分。びーちぶかミネルヴァみたいな時間のお笑いイベントだ!

Fブロック第1試合 ショウショウ対囲碁将棋

 東京を代表する劇場番長同士の対決。囲碁将棋は言わずと知れた今大会の優勝候補。ショウショウはザ・ぼんちに次ぐ芸歴37年の大ベテラン。ここでプチ情報ですが、ショウショウは2丁拳銃・はりけ~んずとともに「グリーンカード」という新ネタライブを定期的にやっていたりします。37年で新ネタライブ凄くない??

先攻:ショウショウ
 自分は選考会でショウショウを見た時、正直モノマネは凄いけど面白いかどうかでいうとうーん、という感想があったのですが(和牛漫才の完コピとかは本当にすごい)、この日のショウショウはめちゃくちゃ面白かった! 本人もザ・セカンドに合わせて何のネタをするか考えた結果、寄席で一番ウケるネタにしたとのことでそれがバチっとハマった感じでしたね…

後攻:囲碁将棋
 ツカミなしでネタを始めるストロングスタイル! 今回は文田ツッコミ根建ボケ固定でしたが、囲碁将棋らしい毒もあるパワフルで面白いネタでした。盤石な感じがした!

結果:263対270で囲碁将棋の勝利!
 囲碁将棋が難敵を倒して初戦突破。ショウショウも肉薄してここにありというところを見せていたと思います。負けて悔いなしということで囲碁将棋を讃えていたんですけど、こういう負けたベテランが勝った若手を讃えるという清々しい姿が見られるのがザ・セカンドの良いところだよなあと。負けたからって決して価値がおちるわけじゃない、むしろ上がるまであります。
 観客審査員のコメントで、ショウショウのことを「所作が美しい」と言っていて、本当にそうだなと。昔ながらの漫才師としての動きができる人たち、本当に減っていると思うので… あとこういうコメントできるようになりて〜〜〜とも思いました(小声)

Fブロック第2試合 ヘンダーソン対タイムマシーン3号

 Mー1卒業ホヤホヤのヘンダーソンがぶつかるのは東の強豪タイムマシーン3号。タイマは昨年こそノックアウトステージ敗退ですが、普通に優勝候補だと思ってます。YouTubeとかで人気も増えて完全に上昇気流に乗ってますし…

先攻:ヘンダーソン
 Mー1でも見せたあのフォーマットの漫才! 幕僚長の一挙手一投足が全部ネタ振りになるんじゃないかっていうアレです。一点、好き嫌いが分かれる部分があったなあという感想です。とはいえめちゃくちゃウケてました!
 ちなみに、あとからいろんな配信やらで聞いたところ中村フーがネタ間違えたりなんやらあったそうです、ダメだなぁ。(あんまりそうは感じさせられませんでしたが)

後攻:タイムマシーン3号
 「もう22時回ってるよ」という驚愕のセリフから始まったこの日を締めくくる漫才はタイマらしい隙のない漫才でした。面白さに怖さがちょっと入ってもう文句なしのウケでした。

結果:266対291でタイムマシーン3号の勝利!
 思った以上に点差が開きました、ウケの量とかで言ったらそこまでの差はなかったかなあとも思ったんですが。審査員コメントを聞くと、先述のヘンダーソンの好き嫌い分かれる部分がほんとに好き嫌い分かれてました。タイマの291点はこの日の最高得点!
 直前に料理配信のスタジオが隣同士という偶然があったものの、ほぼ会ったことがないという2組。そんな中タイマ山本の平場能力の高さが際立ってました。中村フーの「ダメだなぁ」が出たあと、何かあったらダメだなぁを振ったり。ここらへんは経験値の差ですね。

 ノックアウトステージ16→8は囲碁将棋対タイムマシーン3号! 優勝候補同士の戦い、マジでヤバいですね… 先攻後攻選択権はタイムマシーン3号に。

 以上でノックアウトステージ32→16の全対戦が終了! 終演時間22時30分、フジテレビを出てどっと疲れが出ました… とはいえそれ以上の満足感、高揚感。体が熱いまま台場駅からゆりかもめに乗って帰りましたが、お台場海浜公園駅からえげつないくらい柄の悪い若者の集団が乗り込んできたので無事クールダウンできました。

2日間審査員をしての感想&反省

 まずは、めちゃくちゃ疲れた!! 長時間拘束っていうのももちろんあるんですが、観覧しながら「コメント当てられたらこういう風に答えないと…」とも考えるのがなかなか神経を使います。それだけ真剣に見るってことなんですけども。
 審査について絶対に気をつけようと思ったのが、「単純にコンビの好き嫌いでは絶対に点数をつけない」「無理に点差をつけようとしない」の2点でした。
 前者については、特に好きなコンビ(金属バット)の審査の回ではなかったので特に意識する必要はありませんでした。(余談ですが、観覧申し込みの時に好きなコンビを「金属バット」「ツーナッカン」「ズンズンポイポイ」と書いて申し込んだので、その回だけ観覧当たらなかったんだと思います。公平な運営で素晴らしい)
 で、後者についても意識して、どっちもとても面白かったら両方に3点つけるようにしました。特に今回は審査のタイミングが両組の漫才が終わってからだったのでそうしやすかったと思います。とはいえ、どちらもとても面白いけど流石に片方が圧倒的にとても面白い、というような場合は点差をつけてしまいました。
 ちなみにですが、12試合の審査をして、3-3にしたのが8試合、3-2にしたのが4試合でした。1点はさすがに付けられない!

さいごに

 今年のTHE SECOND、面白いのはもちろんなんですけども去年はなかったブロックごとのダイジェスト動画も上がったりしていて、大会をいいものにするぞという運営のやる気を感じます、マジでBIG LOVE。他の賞レースも見習ってくれ! 特にひとり芸日本一の大会!
 僕はノックアウトステージ16→8の観覧は外れてしまいました。観覧希望を出した日に金属が出演するから外れたんだろうな…と思い込むようにしてます、どっちの日でもいいから見たいの選択肢も増やしてくれ~
 ということで、しっかり配信で見届けたいと思います。みんなも絶対見ような!!!!


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