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短編集

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探偵討議部の面々を題材にした短編集です。それだけで完結していますので、本編を読むお時間がない方もどうぞ。
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#短編

重層性を有する実存を巡る視覚的表象形成過程に関する考察

<注意> このお話は超絶くだらないばかりか、またしてもオシモの方にシフトしてしまっていま…

WEM
2年前
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おばあちゃん先生

 寒風の中バス停の前でポケットに手を入れて立っていると、エツロウが降りてきた。小学校時代…

WEM
2年前
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覚えているとも。

 ワキモトは文章の、物語の力を信じていた。それ故、自ら一時は小説家を目指した。夢破れた今…

WEM
2年前
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<短編>UFO河原(後編)

「光る物体の正体が判った。やはり宇宙人の仕業だったよ。」 <シューリンガン>ウチムラ先輩…

WEM
3年前
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<短編>UFO河原(前編)

「断じてそれはなりません。」 執事長の<イジチ>には取り付くシマもない。 「みんながやっ…

WEM
3年前
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<短編>コオロギが鳴きだしたから。

コオロギが鳴きだしたから、眠れなくなってしまった。 (もう寝よう。) 長い1日が終わり、…

WEM
3年前
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<短編> スズっくんの陣取り

スズっくんは、本当はスズキくんという名前で、僕たちのヒーローだった。 勉強もできない。足も早くない。お目目はクリクリしていたが、イケメンでもない。 だけどいつもクラスの中心で、腕っぷしも強くないのに体の大きな乱暴者を従えていた。 スズっくんよりずーっと勉強ができる僕も、彼の子分だった。 スズっくんの家は「あさひ食堂」という食堂で、大人になったらそれを継ぐんだって言ってた。子分はタダでご飯が食べさせてもらえるらしい。子分で良かった。 僕たちは皆、スズっくんが大好きだった。