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【俺の人生なんて】

小学1年生の男の子と女の子が、当たり前のように口にした。

「俺の人生なんて最悪だ」

「家に帰ればめちゃくちゃ怒られまくりで、俺の人生なんてもう最悪ってことくらいわかってる」

この社会の異常さに気づいている大人たちはどれくらいいるんだろうか。

6歳の子どもたちがこんなことを口にする時代。

悲しすぎて、おかしすぎる。
大人が子どもたちに与えているのは「絶望」なのだ。

もちろん、絶望させようとしている親なんていないことくらいわかる。
でも、大人が将来のためにと大量のテキストと習い事を与え、
成功のある安心・安全な人生を歩ませようとした結果がこれである。

子どもたちは多くのことを我慢し、
できないと怒られることに怯え、自分なんて、と思い始める。

ただただ、自分の好きなことに没頭し、目で見て肌で感じて
何かを学び取り、失敗から立ち上がりまた失敗する。
それだけで十分じゃないのか。

心の底から叫びたくなる。


ここ1ヶ月、日本の子どもたちをどうやって助けられるか、
そればかりを考えている。

近くにいる苦しみを抱えた子たちにどのようにアプローチし、
生きていることをただただ理由なく肯定してあげられるのか、
それだけを考えている。



いくつかに分けて、その想いと胸から込み上げる思いを
noteに綴っていきます。
ちょっと暗い内容ばかりになるかもしれませんが、
ぜひ読んで欲しいです。

嘆きたいだけ嘆いた後に
自分にできること、社会にできることまでちゃんと言語化していきます。


________________________
子どもたちと工作をして一緒に机を囲んでいた。
いくつもあるお手本の中で一番難しいものを手に取って、ある女の子が
「これは難しいかぁ」ってつぶやいた。普通の考え方なんだけど、すごく引っかかった。

  「先生失敗するの好きだから、これやーろおっと。」
なんて言ってみた。

「え?なにそれ変なの。」
「じゃあ失敗したら?」
って冷たい言葉が返ってきた。

「うんうん、だから今オリジナルで試してるんだよー」
「これ、失敗しそうだなぁ」
って楽しそうな笑顔で、わくわくして手を動かし続けた。

しばらくして、
「ほんとに失敗するのが好きなの?なんで?」

「だってさぁ、失敗するのってすごくいいことだし、
失敗してると強くなれるんだよ」
「だから先生は失敗するの怖くないし嬉しいんだよ」

「あたしは失敗したくない。
いっつも怒られてるから。おうちで。」

「そうなんだね〜確かにそれは悲しいね。。」
「でも、今は失敗しても大丈夫だよ」

こんな会話をなんとなく続けていたら、
「俺の人生なんて最悪だ」
「私の人生なんてもう終わってる」
「だって家では怒られまくり。毎日怒られてるし。」

そんなことを呟いてくれた。
本気で深く頭を悩ませているわけではないとしても
そんな言葉や感情が6歳7歳の子から発せられることが悲しかった。

「あ、失敗したわ〜これはだめだ。よしもう一つ作ろう。」
なんて言っている私の作品を手に取って
「え、いいじゃん!いい感じじゃん!」

「うぉぉぉぉーー!結構うまくできたー!」
って言ったのを聞いて
「わぁ!めっちゃ可愛い!これ飾ろう!」

気づいたら、その子もオリジナルの作品作りに没頭していた。

「よぉし!先生たち「失敗怖くないチーム」だ!もっと作ろう!」
なんて私も意気込んで取り掛かる。

作っても作っても納得のいかないようで、
すぐにぐちゃぐちゃにしてしまう。

「汚い作品なんていらないから。クソみたい。」
なんて口にしてしまう上級生を横目に悔しそうに頑張っている。この子も苦しんでいるのだろうな。

「いいんだよ。自分が納得できればいいんだよ。」
「先生はこの作品すごい好きだけどなぁーいろんな穴があいていて面白いね〜」

なんて。


失敗してもうまくいかなくてもあなたの価値は変わらないよともっと伝えたい。



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