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12月6日、横浜市内関内エリアにて琉球大学荒川教授の講演会を開催します。

well f.m.の顧問 琉球大学・荒川雅志教授が翻訳, 監修した『TheBlueZones2ndEdition』の発刊記念講演会を12月6日、横浜市内関内エリアにて開催します。

講演会場と開始時間は確定次第、ご案内いたします。

発刊記念講演会に先立ち荒川先生から寄稿頂きました。
12月6日まで連日でお届けしたいと思います。

■成長するウェルネスツーリズム市場


ウェルネスツーリズム産業は、観光産業とウェルネス産業の2つの大きく成長する産業を掛け算して相乗効果を発揮する融合分野といえる。ウェルネス概念はヘルスを包含し、ウェルネス産業は健康への前向きなビジネスとしてヘルスケア市場を包含し、より広範なライフスタイル市場を巻き込み、より美しく、人生を豊かに彩りたい需要の本命である。その成長は時代の必然であり、特にウェルネスをテーマとした旅行形態である「ウェルネスツーリズム」の伸びが著しいことが各種調査で明らかになっている。非営利組織国際ウェルネス機構Global wellness Instituteの調査では、2015年には世界中で6億9,000万の人々がウェルネスツーリズムに参加し、全世界の旅行収入の15.6%をウェルネスツーリズムが占めていると報告している。一般の観光者に比べ旅行支出額は159%と高く、経済波及効果は1.5兆ドルと大きく、雇用効果は3,280万人分に相当することが試算されている。ウェルネスツーリズム市場規模は2017年の62兆ドル(≒68兆円)から2019年には72兆ドル(≒79兆円)と年8.1%の高い成長率で拡大していったが、2020年には新型コロナ感染拡大により44兆ドル(≒48兆円)とマイナス39.5%に落ち込み、壊滅的な被害を受けた分野でもある。*当時レートに拠らず1ドル110円で換算

一方、2020年から2025年までの5年間に、世界のウェルネス市場は年平均9.9%の力強い成長を遂げることが予測されている。これは、世界経済の成長率予測7.3%(国際通貨基金IMF発表)を上回る成長率である。なかでもウェルネスツーリズム産業分野は20.9%と顕著な成長を遂げ、ウェルネス市場主要11分野中で伸び率はトップと予測される。次いで顕著な成長率が予測されるのは、温泉・鉱泉産業(18.1%)、スパ産業(17.2%)であり、これらはウェルネスツーリズムを構成する主要コンテンツであることも興味深い。

文責:荒川雅志 琉球大学国際地域創造学部ウェルネス研究分野


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