【アロマ】魅惑のイランイラン

イランイランという精油をご存知だろうか。

不要不要ではない。関西人だからじゃない。国名でもない。

一時、個人的にドハマリして、大量にあの手この手で使いまくった結果、中毒症状を起こしかけて、イランイランの精油の匂いを嗅ぐだけで、頭痛吐き気が起こるようになってしまった。

アホやろ。

ということで、今ではイランイランが必要な時には、最小ドロップで、かつ他の精油と必ずブレンドして使うようにしている。精油のお互いの特徴を打ち消し合って殴り合って何とかうまい具合に落ち着くことは多々ある。柑橘系と合わせるのが良い感じである。ストレートに使うと個人的に嘔吐感(汗)。

ちなみに、私の友人の話なのだが、換気の不十分な部屋で大量に注文の入ったアロマスプレーを調合しているうちにぶっ倒れて、救急搬送されちゃった人がいる(実話)。

精油ってコワイで。マジで。

このイランイランさん、香りは「エキゾチックなフラワー系」としか言えない。キョーレツな東南アジアを彷彿とさせる香りで、実にユニークな方である。改めて精油のフタを開けてみたが、ぐぅうぇえええである。頭痛起きそう。この香りが好きな時代もあったのに(涙)。

このイランイランの特徴を一発で表現できるワードがある。一度見たら一生忘れられないと思う。イランイランを見たら絶対にこの語が浮かぶようになる。あなたは一生忘れない。忘れられない。もうイランイランの虜になるに違いない

と暗示をかけたところで。

媚薬効果と言えば分かって頂けるでしょうか?催淫とも言う。漢字からしてイヤラシイ。その効果があると言われている代表的な精油である。

同じく催淫と言えばローズさんも、その気がある。

でも、それって本当?本当に効果があるのかな?

アロマ講師である我が師匠がホワイトボードの前で熱弁をふるっていた時から、脳内が、

「それって誰か試した?ってか先生、貴女は試してみたわよね。それで効果があったから、そんな壇上で滔々とお話になられているわけですよね。レシピ教えろよ。今すぐ。めいっぱいストレートでドロップすればいいのか。」

という気持ちで、途中から先生への敬意ゼロな悶々感でいっぱいになった。いや、違う。「そんなのテストに出るのかなぁ。ってか脳に焼き付き過ぎて二度と忘れないw」という気持ちが近かったはず。多分。

ええええええええ、試しましたよおおおおお。

仕方がないじゃないですかぁ?だってアロマテラピストですもの。実地経験が大事じゃないですかぁ。

と何故か脳内の声が(俺ガイルの)いろはす(汗)。

もちろん、うちのカナメくんに試すしかない。まさか思春期の息子の背中にねっとりとママがオイルを塗り込めるわけはなく(いや、いつもマッサージはするんだけど、ローズとかイランイランは使えないよね.......)。

試す場合は、念には念を入れ、意図を悟られずに(プラシボー効果があってはならないし)、「リラックス効果のあるブレンドだからね」などとささやいて、ローズ&イランイランの名付けて淫乱もとい媚薬ブレンドを塗り込んでやりましたよ。

マッサージの間、カナメは「お、これ何のオイル?今まで使ってなかったやつだよね。オレ、この匂い好き好き。」とゴキゲン。そのまま爆睡モード。

その後。

一時間ほど経った頃に、カナメがうなされるようにガバっと起き上がった。そして叫んだ。

カナメ「お前、オレに何してくれた。あのオイルなんやねんっ!!」と半ば怒りに満ち満ちた表情で私に詰め寄ってきた。

オレ、襲われてるのか。いや、怒られている?

カナメ「寒い。寒い寒い。ガタガタする。あのオイル、めっちゃガタガタするんやけど。あかん。寒くて寝られへん。ちょっとオイル落とすわ。」

と言って、本当にシャワーを浴びに行ってしまった。一応書いておくが、そういう反応が出たわけではない。マジでお風呂で身体を温めていたわ。

使えないじゃん........orz

精油の臨床実験をしてみたら、目的達せずで副作用あり、みたいな結果であった。たしかにイランイランは「下げる(relax)」系の精油ではあるし、血圧も下げる方向に作用するはずだが、体温を下げる作用もあるのかなと思い、深夜にアロマ辞典をペラペラめくったわよ(特になかったけど)。

ちなみにローズの主成分はアルコールで安全性の高い精油に属していて、特に禁忌症はないとされている。イランイランは、私が経験した通り頭痛を引き起こす可能性があるので、少量使用が推奨されている。

いずれにしても、「アロマテラピーって、スピリチュアル系?」「とんでも系?」と言われることがあるけれども、それは違う。言わば化学薬品のようなもの。自然界にに存在する植物から抽出されたというだけで、成分は有機化合物であり、かつ高濃度である。ローズの主成分がアルコールなら、殺菌、抗ウィルスの効果があるのは当然と言えば当然。

だから副作用もあり得るのだ。

何らかの効果があるということは、それが人間にとって常にポジティブなものとも限らないし、効果には個人差もある。アロマに過剰な期待を寄せる人は多くはないとも思うが、副作用を軽視する人は多々いらっしゃるのではないかと思う。

個人的な煩悩、違う違う、アロマテラピストとしての好奇心にまかせて催淫オイルのダブル使いして懺悔した話でした。

 ちなみにローズは超高額オイルなので、安いものを見かけたら表示を確認してみる必要がある。希釈されている場合があるからだ。希釈されているものが悪いものかというと、そういうわけでもなく、購入しやすい価格に設定するための知恵みたいなものだ。精油は、原液そのままを使うことはあまりなく、結局はキャリアオイルその他の基剤と混ぜて使うので、問題があるわけではない。が、ブレンドの際には、希釈されていることを考慮する必要がある。

 ところで、たくさん精油を使う方は、こういう精油ボックスがあるといいよ。世界広しと言えども満足の行く精油ボックスは、ツクルンさん以外にはないと思っている。私なんぞ2個も持ってるよ。


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