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【ガーデニング】植物の人生を人為的に終わらせて、次の準備をする

 人間の脳の働きというものは意思ベースだということがよくわかった。

小さなタネから育てた子がカワイイ時は、その子を大事に育てるためにあらゆる手段を講じる。虫がついたら面倒でもこまめにニームスプレーをし、定期的に液肥も与え、かいがいしくお世話をする。が、その目的は食材とするためであり、その目的から遠のいていくと、人、いや私という人間は、ここまで残酷になれてしまうのね(汗)。

美味しく大きな葉を増やすわけでもなく、無駄に水道水を食い、自分勝手に上にだけ伸びる。乾ききった土はどんどんと水を吸い込む。水道水とてコストだ。

君たちをスクスクと育てていたのは、私たちが食べるためよ。

約束のネバーランドを彷彿とさせる、不気味な一シーンである。いや、それって私のことだけど。

私「この葉、加熱したら食べられないわけではないけれど、スペースに限りがあるから、もう始末しちゃおうかと思って。このプランターをリセットしようかと。」

カナメ「お前、すごいワードチョイスやな。始末するのね。はいはい。(サンチュに向かって)お前も不憫やのう。」

私「ちょっとやめてよ。リソースが有限なんだから取捨選択せねば。」

カナメ「この前まで可愛がっていたのにねぇ。まぁいいんじゃない?その(浅い)プランターは、他の葉物とかに使えるし。なんか植えるの?」

私「とりあえずハーブさんが増えてきたから、スペースがなくなってきちゃってるのよね。」

っていうか、カナメくん、またまたバラの鉢を2つも追加してるし.........。お互いに色々と追加すれば手狭になるのは当然やん。

残酷に手をかけていくのだ。

最初に花をつけた浅いプランターの子は、順当に花を広げている。タネを取るのはその子たちだけで充分だ。

さようなら、サンチュさん。私たちの胃袋を満たしてくれてありがとう。

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土ギリギリのところで茎をカット。それをザクザクと小さく切って、そのまま密閉型コンポストへ。残った土はスコップでほぐして、ふるいにかけて根を分ける。細かく千切れた根も土には残っているが、ここまでは回収できない。まぁ肥料になるかな。

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野菜を育てた土は、かなり痩せている。ということで、満を辞して「珈琲カスコンポストで作成した有機肥料」を使って、土を再生していく。

左)ふるいにかけて大きな根を取り除いた痩せた土。
右)珈琲カス&剪定ゴミで作った有機肥料土。実は、すでにガンガン使っているので、かなり減っている。

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混ぜ込んだ土。この状態で、出番が来るまで一休み。

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植え替えをする直前に、元肥としてこれを混ぜ込む。

ところで、私は大学一回生の夏休みに、長野県のレタス農家で住み込みバイトをしていたことがある。その時の経験から、田舎に住むのは絶対にナシと思ったのだけれど(そこの奥さんの愚痴を聞きまくって背筋が凍る思いをしたっけ。農家の嫁って気の毒過ぎるとその時は思ったよ)、彼らにとっては農産物は可愛がって育てた子供というより、まさに生活の糧である。お金にならないならゴミ以下の扱いだったのよ!!

子供を教育する際に、食べ物を苦労して育ててくれている農家の方に感謝して、もしくは彼らに申し訳ないという理由で、子供に食べ残しをしないように教育することがあるだろうが、現場はそんなに有難い感じではなかった(汗)。

私から見ると十分に商品として成り立つような収穫物でさえ、梱包、出荷、流通のコストを考えると廃棄するのが解、という世界があるのよ。そういう野菜は、そのまま放置されて、程なく土に混ぜ込まれて肥料にはなる。

食べ物を残さないのは、あらゆる側面から見て良いこととは思うけれど、食べ切ることを強いられた子供達が、テーブルに着席するのも憂鬱になっちゃうなんて本末転倒。そもそも野菜だって、人間が手をかけて作った商品なんだから。そのために子供のメンタルを病ます必要なんてないね。子供のうちは、食事が楽しければいいよ。大人と味覚が違うので、食べられないものがあっても死なないって。

ということで、我が家のサンチュさんは、有機肥料としての来世を送ることに。

そしてこの日から連日砂遊びの私である(汗)。古い土の再生作業、意外と骨が折れるのだよ。

土の再生には、ふるいがマストアイテム。私は近くのホームセンターで購入。毎日これを使って砂遊びだぜ。



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