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アルミ会社の陰謀

 バレンタインデーが近づくと、こういった話が聞かれるようになるのが常だ。

「こんなの、チョコレート会社の陰謀だよな。もともとバレンタイン(ヴァレンティヌス司祭)って恋愛とは関係あっても、チョコとは関係ないしさ。」

だよね。

大阪出身の私にとって、かつての節分の太巻き(恵方巻き)は大阪のどローカルな風習で、エロ要素があるようなことも聞いたことがある(汗)。それに乗っかる各業界という構図と同じだからね。

でもさ。個人的にはこんなの誰も不幸にしていないし、食品廃棄物については問題だけど、それって季節性のある生鮮食品は全て同じだもんね。クリスマスケーキの問題なんて、さらに歴史は長い。それに比べると生鮮食料品でもないチョコイベントに、私は噛み付いたりしないのだ。

もっと表面に上げたい陰謀が、いくつもあるもん!!

DIYリノベを通して、日本のハウスメーカーさんに対する懐疑心が増幅していってしまってどうしようもないのだが、それよりも罪深いのがアルミ会社!!!

過去に何回も国際引越しをして、幾つもの(賃貸)物件に住んだ経験があるが、日本のように「冬の室内が酷寒」な物件にめぐり合ったことなどない。

私はずっとその理由を「二重窓ではないからだ」と思っていたのだが、サッシ会社のお兄さんと話していたり、色々と調べていくと分かったことがあった。

アルミのサッシはめちゃ寒いということを。

アルミの熱伝導率を見よ、だよね。

リノベ前にあちこちのショールームを訪ねて、断熱効果の高い窓についてもチェックしてみたのだが、何をどう考えても樹脂製が良さげであった。

素材自体の技術革新もあったのだろうから一概には言えないのだが、日本でアルミのサッシが普及してしまったために、諸外国よりもサッシについての研究開発が遅れちゃったんじゃないかと思うほど、日本では長い間、窓枠と言えばアルミ製であった。

いや、びっくりするけど、高級マンション(タワマンとか)でもアルミサッシのところがあるよ。

カナメ「まぁ当時のアルミの製造業者っていうか業界全体が、『次はサッシで』ということでガンガン使い出したんだろうなぁ。」

まぁ、木製に比べると軽くて加工しやすくて、それなりに頑丈で、大量生産に向いていて安価に製造できるようになったんだろうなぁ。業界に押し付けられただけではなく、消費者もそれを選んで行ったってことなのかなぁ。

うーん。微妙。

なぜ微妙かというと、日本は色々な部分で多様な選択肢が提供されている方の国と言えるのだが、こと住宅になると、めっちゃくちゃ選択肢が狭いと感じたのだ。だから消費者が選んだとは言えないことも多々あるのだ。

億近くも支払う高級マンションなのに、間取りが数パターンしかなくて、壁紙すら自分で選べなかったりするのよねぇ。

例えば中国だったりすると、マンションなどはスケルトン状態で販売して、間取りや内装は各自が決められるようになっているはず。

日本もそうしたらいいと思うんだけど、それをしない理由が分かる?

その方がマンションのディベロッパーが儲かるから。内装込み込みでガバチョと高く売れるからね。設備メーカーと組んで安い設備を入れつつ、高付加価値っぽく見せて高い価格で売り出せるからだ。

だから、割と日本では「提供者側の論理」がはびこっているのよねぇ。表面的な部分で「おもてなし」して、いかにもユーザーを大切に扱っているかのごとく見せているけれど、結局はこういうことなのよ。

ところが!

それが中古物件になると、ある程度の物理的な制約(柱や壁の位置などは動かせないので)はあれど、設備を含めた内装の自由度は限りなく大きい。なので今は、古民家DIYや中古住宅のリノベなどが非常に人気になっているのだ。新築戸建を一から建てるよりも安価に、リノベによって意外と自分の望む住環境を追求できちゃったりするので、かけたコストに比して満足度は高いのだ。

こういうのも消費者が声を上げていくことで、業界全体にも新しい風が吹いて、新たなビジネスチャンスになることもあるので、消費者さんは色々と業界にプレッシャーかけて行った方がいいと思うなぁ。

ということで、窓は樹脂製サッシの複層(ペア)ガラスの、さらにそれの二重窓にすることをおススメするよ!




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