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Downsize Not Downgrade

 「タイニーハウス ~大きなアメリカの極端に小さな家~」をNetflixでシーズン2まで見たよん。

めっちゃ素敵!!!

家のサイズが小さくなっても、生活がダウングレードされるわけじゃない、というセリフが出てくる。

毎回、巨大な家にたんまりとモノをため込んだ主人公ファミリーに「この人たち、マジでTiny Houseに住むつもり?」とツッコミを入れてしまうのだが、最後には、

「完全にライフがアップグレードされてるやん!!!!素敵!!!住みたい!!!タイニーハウス最高!ってかジョンさんとザックさん天才!!」

という感想しか出ない。

まぁ日本人からすると、「タイニーじゃなくて、それって単なる豪邸だよね(汗)」なサイズ感のものもあるがw

住居においてサイズは重要ではあっても、最重要なわけではないということが分かる。そして予算が限られているならば、広い一般的な家に住むよりも、狭くても自分の日々のテンションが上がる、QOLが一気に上がるような素敵な空間を造ることにお金をかける選択肢もあるのだな、としみじみ思うのだ。

時に住居は「経済力の誇示」という側面もあり、できるだけ一等地、できるだけ大きく、できるだけ豪華な外観が好まれるエリアもあるとは思うが、それよりも快適な生活空間に目線をシフトせよってことかと。

それには、中の電気製品や設備がちゃっちいものじゃない、的なことも含む。家の筐体のお金を節約すれば、最高級のオーディオセットを入れても、大型テレビを入れても、ソーラー発電システムを入れてもお釣りがくるだろう。Starlinkだって入れられる(違)。そしてきっと光熱費も延々と節約できてしまうはずだ。

でもね。

盲点が一つ。

テレビに出てすっごい視聴率を稼ぎ、評価も高いような「トップレベルのデザイナーさん」、敏腕の「生活空間プロデューサー」的な人材が、果たして日本の工務店さんの中にいらっしゃるのかどうかということなんすよ。

「住む人それぞれの大好き!」を集めたら、そこは最高に素敵な空間が出来上がるかというとそうでない。雑然とした一貫性のない空間になってしまう可能性があるわけで、この塩梅にプロの暗黙知があるのだ。

そういったプロが、あちこちにいらっしゃるかというと、そうではないのだ。

かつて学校教育に「ゆとり教育」というものが導入されて、結果的にこれは「失敗」と結論づけられたけれど、それは全然違う。子供たちの思考(地頭)を鍛えるための新しい方法論と時間を与えるという方向性は全くもって間違っていないけれど、実際にそれを適切に指導できる先生が現場にいなかったというだけの話なのだ。先生の誰も、そういう教育を受けていないからね。

それと同じことが言える。過去のニッポンの家づくりの常識にないものを、新しくクリエイトするなんて不可能なのだ。だからそれを熟知した、プロが必要なんだけど、それってどこにいるのよーっ!!!

クリエイティビティなんて、所詮は過去の知識や経験の意外な組み合わせでしかない。脳内にないものは、絶対に組み合わせも出てこない。

日本の家は狭いと世界中から笑われたけれど、それがCOZYで、個々にユニークな空間で埋め尽くされていたなら、きっと笑われたりしなかったと思うのだよ。

我が家の場合は、早期リタイアしたカナメと元々フリーランサーの私の二人が半年くらいかけて、すべて自分たちで設計して作ったけれど、そんな時間がある人ばかりではない。そして私たちは素人だから、ゼロから一つ一つ(設備の選定や配置決め、間取り、壁紙や床材をはじめとした内装)を勉強しながら作り上げていったのだが、もしも私たちの希望を聞いて、国内の設備ありきではなく、世界中から資材を選んでアドバイスしてくれる人がいたならば、その人に任せるようなこともできたはずだ(デザイン料は凄そうだけどw)。

または、仕事をしながら数ヶ年計画で、狭小でも利便性の高い土地を取得して、そこにタイニーハウスを自分でデザインして建てるというのが最も現実的かも。設備も全部自分でセレクトして施工だけをプロに頼めば、デザイン料はかからないはず。中にはチクチク嫌味(設備込みで発注してくれないと困る等)を言われるかもしれないけれど、お仕着せ設備をセレクトする限り、個性的な家は実現できないからね!

丁寧に時間をかけて納得できるような施工のプロを探すしかない。質の高いタイニーハウスを求める人と、その内装をプロデュースできるデザイナーさんをマッチングできるサービスが求められているかも。

とはいえ、こういう選択肢もあるみたい!

コンパクト平屋もジリジリと人気に。

ちなみに我が家はワンフロアが15坪………でもシニア二人で住むには全く問題なし!

掃除もすぐに終わるし、バスタブも段差もない。

タイニーハウスは、むしろオススメである!!

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