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七日間の友だち

 学校ではいつも独りだった。友人の一人でもいれば、それはきっと特別な日々になったのだろう。唯一の友人である彼ないし彼女は、わたしの唯一の友人であるという点において、まったくかけがえのない存在になったろう。仮に、彼ないし彼女の唯一の友人がわたしであったなら、世間に隠れてふたりだけの世界を共有する罪悪感が、甘美な思い出になっただろう。  しかし現実ではいつも、小中学校でも、高校、大学でも、会社でも、誇張抜きに、わたしは独りだった。いつでも他人の夢の中で生きているような心地がした。

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