マガジンのカバー画像

雑記

1
運営しているクリエイター

記事一覧

物語は初めから 散文詩

 ここで会ったある気のおけない人が、この街を去った。知り合ってからそんなに経っちゃいない。バッチリ話が合うわけでもない。それなのに、すべてがどうでもいいほどに気が沈んだ。昨晩ほとんど寝ていないせいだろうか。互いに次に会う約束もせず、別れの空気さえ話を弾ませてくれず、お互い苦笑いを見せ合うようにしてわかれた。

 数時間の仮眠のあとで、彼女に会いにいこうとしたとき、無性に酒が飲みたかった。会ってみる

もっとみる