変速スパスパ決めたいよね
今回は変速の調整についてまとめます。
電動変速が普及してきた世の中ですがいかんせん価格が高い…。壁||ω・)ジィ・・・・
そんなわけで特に初心者の方をはじめいわゆる機械式変速、つまりワイヤーで変速機(ディレイラー)を動かすタイプのことで、この変速機を使ってる人はたくさんいると思います。
そこで必要になるのが変速調整。
変速もブレーキと同様にレバーでワイヤーを引っ張ることで変速を行います。💪( 'ω' 💪)
本題の変速の調整の説明に移る前にちょっとしたコラム的な小話を一つ…。
自転車を始めたばかりの時に新しく自転車を買ったときにショップの人から、「右が後ろの変速、左が前の変速」ということと「右の小レバーでシフトアップ、大レバーでシフトダウン、左の小レバーでシフトダウン、大レバーでシフトアップ」(ここではギア比が大きくなる方(重いギア)をシフトアップ、ギア比が小さくなる方(軽いギア)をシフトダウンと呼びます)という説明を受けた人もいるはずです。
しかしぶっちゃけこの説明…。
分かりにくい!!!バァン_(・ω・_三_・ω・)_バァン
実際私自身も自転車店でバイトしていてお客様に説明させてもらう時に「難しいですね」と言われることが多々あります。
でもこれは実際シフトレバーと変速機の構造を理解すれば覚えるのも簡単になります。(多分…)
まずシフトレバーの構造から。
ロードバイクのシフトレバー(シマノSTIレバーやスラムダブルタップレバー等)は基本的にすべて同じ機構になっています。
ここでは使っている人が一番多いであろうシマノSTIレバーを例に紹介します。
STIレバーにはご存じの通りブレーキレバーも担っている大レバーとその内側にある小レバーがあります。
この2つのレバーは左右どちらも機構としては同じで、大レバーがワイヤーを引っ張る役目、小レバーが引っ張ったワイヤーを緩める(張力を開放する)役目を担っています。
これが理解できればも8割は理解できたといってもいいです。
次に、変速機の構造について。
基本的にロードバイクは前後ともに変速機がついていてそれぞれ前の方をフロントディレイラー(FD)、後ろの方をリアディレイラー(RD)と呼びます。
自転車を自分で組んだり変速のワイヤー交換を自分でやったことがある人は知っているかと思いますが、これらの変速機はそれぞれFDはギアがインナー(クランク内側の小さいギア)の状態で、RDはギアがトップ(スプロケット外側の一番小さいギア)の状態で組付けられます。
つまりワイヤーを通していないとギアがインナートップの状態になっているということですね。
さて、ここまでくればワイヤーを通して引っ張ることで前後の変速機がそれぞれどのように動くかが分かったという人もいるはず。
ではFD、前の方から説明しましょう。
FDはワイヤーで引っ張ってないとインナーの状態なので、ワイヤーで引っ張ることでアウター、つまりクランク外側の大きいギアに変速できます。
同様にRD、後ろの方ではワイヤーで引っ張ってないとトップの状態なので、ワイヤーで引っ張ることでロー、つまりスプロケット内側の一番大きいギアの方向に変速できます。(後ろのギアは8~11枚スプロケットギアがあるためこのように表現しています)
こういう構造になっているため最初に説明したような説明をショップの人もするということです。
さあ、構造も分かったところで本題の変速調整に移りましょう。
と言っても構造さえわかってしまえばとても簡単です。
RDに関しては本体にワイヤーを通している部分に手で回せるネジがあるのでそこでワイヤーの張りを調整します。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/92463580/picture_pc_2df697eba571a0697a6c8e4c210dde03.jpg?width=1200)
後ろから見て時計回りに回すとワイヤーが緩み、反時計回りに回すとワイヤーを張ることができます。
つまり、シフトダウンしたときにギアが変わりにくかったり変速しない場合はワイヤーを張って、同様にシフトアップしたときにギアが変わりにくかったり変速しない場合はワイヤーを緩めることで適切なギアに変速することができます。
FDに関しては1つ前の世代(R9100、R8000、R7000系)のFDに関しては本体についているトリム調節ネジ(横から見た時に真正面に見える小さいネジ)を時計回りに回すことでワイヤーを張ります。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/92463871/picture_pc_b7411e779f074cd3b54b4eb631b84adc.jpg?width=1200)
緩めるには一度ワイヤーの固定を緩める必要があるため、このネジを緩めてから固定を緩め再度ワイヤーを固定しましょう。(基本的にワイヤーを緩めることはあまりありません)
1つ前の世代よりも以前の世代のFDに関しては基本的にトリム調節ネジがついていないので、ハンドル付近にこのような部品があると思います。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/92463889/picture_pc_cb8af17ea5b3923d62aab1208d69201e.png?width=1200)
これがある場合はこれを車体側から見て時計回りに回すことでワイヤーを緩め、反時計回りに回すことでワイヤーを張ることができます。
これがない場合はワイヤーの固定を緩めて調整するしか方法がないため、あふれ出る腕力に頼るか、変速機の動作制限を決めるネジを使ってFDをアウター側に寄せてからワイヤーを引くことで調整しましょう。(後者の方法の詳細については後日またまとめようと思います。)
基本的にワイヤーの張りを調整するのは、ワイヤーを新品に交換したときに生じる「初期伸び」によるズレを調整するときか変速がいまいちな時くらいですが、構造から理解しておくことでトラブルが起きた時に役に立つかと思います。
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