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「スモーク」


こんにちは。

毎日”体調くじ”を引いては、結果に一喜一憂しています。

……こちらはそういう感じの生活です。みなさん、いかがお過ごしですか。

これまでの人生で元気だったときがほとんどないんですが、そのなかでも、ちょっと体調がよかったりよくなかったり、するのです。養生しようがしまいが、体調の波は運次第。ということで私はもう”くじ”と呼んでいます。夏場にはけっこう良いのが引けます。冬場ははずれが多い。

さて。
あんまり重くなるのもいけないので、

先日公開した新曲「スモーク」のお話をします。

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「スモーク」(初音ミク/オリジナル)


Soundcloud:  https://soundcloud.com/hirono130n/smoke

Youtube:  https://youtu.be/Xnd1HgRO4F4


歌詞は ねこみさん


Twitter: https://twitter.com/kirin_no_tom
柔らかくも鋭いことばを紡ぐ詩人であり、ユニットcat napでは作詞を担当されています。
(cat napさんの作品群は、ねこむらさんの最高の曲とあいまって本当に魅力的なのですが、ここで魅力を語りだすともう何文字になるかわからないのでまた別の機会に…)


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少し思い出話をいたしますと

印象深い曲があります。

「ペンと知恵」

2017年発表の曲。もう3年も前のことです。

尊敬する作曲家そうさん(noteは以下リンクから)が奏でる

美しいピアノ、そして同じく尊敬するねこみさんの言葉。

憧れ真っ直ぐに引いて それはいつか生命線となる
憧れみだりに塗って それはいつか境界線となる


当時の体調くじはさっぱりだめでした。自分の生活と、自分のつくるものと、他の人が彩ってくれる(自分などいなくても十分な)世界。自他の境界が薄く薄くなって全部灰色に混ざり合っていたこの時期に、どれだけこの曲と言葉に助けてもらったことでしょう。

この名曲に背中を押され、自分でも音楽を作ることにしました。
軸はもちろん ハープと歌。
「ペンと知恵」でねこみさんを知り、cat nap さんの曲に感動し、思い切ってねこみさんに『曲を書かせて頂けませんか!』とお願いしたのが、2017年の年末。

「やけど」  詞:ねこみさん 曲・ハープ:市井ヒロノ


あれから3年。またご一緒出来て嬉しいです。


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ねこみさんが「スモーク」に関するお話をnoteに綴っておられます。曲にも言及してくださいました。ありがとうございます

ねこみさんの記事を一部引用しつつ、私もこの曲への思いを綴りたいと思います。(以下、引用はねこみさんの記事から)


>スモークは、ちょっとヒロノさんの新たな一面がみられるような曲です。

「スモーク」にはハープが登場しません。歌も初音ミクさんがメインです。

ハープ と 歌

はじめて動画を投稿したときからずっと「市井ヒロノ」を構成するふたつ。ハープを奏でて歌う、そうして私の世界は広がっていったのですが、今回の曲には両方出てきません。

「スモーク」は詞の雰囲気も考えてハープを入れない曲にしました。DTMも初音ミクさんも、私にとってはハープや歌と同じくらい大切なものです。ハープも歌声もない「スモーク」ですが、それでもまちがいなく、誠実に、市井ヒロノの曲として送りだせたように思います。

今後はこれらの要素を上手くミックスして曲を作れるといいなあ、などと考えています。


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「煙になってみたい」

当初の構成では、歌詞を締めくくる言葉はこれでした。

いつかは煙になる。

みんな行き着くところはおなじ、と言ったときに、それが諦めに聞こえる人も、希望に聞こえる人もいると思います。そしてこの ままならぬご時世では、ちょっと、諦めに聞こえてしまう人が増えた気もします。

ねこみさんの言葉は、いつか辿りつくその地点までの日々を急かすものではありません。

>生き方をかんがえるのはたのしくもあり、でもちょっと息がつまることも多いです。どうしたっていつかは煙になっちゃうので、ならまあ、あんまりあせらずいこうぜ、みたいな。

煙になってみたい、
と、すっと儚く消える曲もまた美しいものですが
それに共感してそれを願ってしまうひとがいるとしたら?

この言葉では終わらない。ほかにもたくさんねがいはあって、まだまだ物語は続いていくのだろうな、と思い、ねこみさんにお願いして歌詞の構成を変更させていただきました。歌詞に比べて曲は明るめなのですが、これも物語の続きを想っているうちにそうなりました。


ぐるぐる回る思考と人生。
日々はまるで明るい呪い。
ただ、なかなか、それはそれでいいものです。のんびりいきましょう。

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>スモークは歌詞を読むだけだと後ろ向きにもみえるのですが
>吐けないおもいをしょいこむのではなく、横につれて、たまに目配せしながら、でもたしかに歩いてゆく。


曲を聴いてくださった、また これを読んでくださったみなさんはいま、どんな言葉と過ごしていますか。


「楽になれるなら、いきててもいいかもしんない」


たとえば今、私の隣には、この言葉が居ます。



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