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コロナ後遺症になり耳鼻咽喉科を7軒も回った話

「夜中に鼻が詰まって、うまく息ができない」
「鼻の奥が乾燥した感じがする」
「唾を飲むと喉も痛い」

コロナに罹患してからというものの、気づいたらこのような症状に悩まされていた。

今でこそ「慢性上咽頭炎」という言葉も広く一般に知られるようになったが、2021年当初はまだそんな言葉も浸透しておらず、また「コロナ=耳鼻科」の方程式が自分の中にもなく、色々と試しては上手くいかない日々を繰り返していた。

それから、コロナ後遺症との悪戦苦闘を続けること1年、慢性上咽頭炎(Bスポット)という言葉の存在を知った。調べてみると、この治療法自体は意外と歴史があるようだが、これまでの社会ではあまり必要とされてこなかったのか、耳鼻科でもこの治療法を扱っているところは一部であると、読んでいたネットの記事に書いてあった。

その日のうちに、家から半径10Km圏内で、なおかつGoogleマップでの評価が高い耳鼻科に片っ端から電話して「Bスポット」治療を行っているか確認した。すると意外にも3件目(2駅離れた耳鼻科)で「やってますよ」という返事を頂き、すぐにその足で向かった。

初めてのBスポットは想像を絶する痛さだった。
塩化亜鉛という溶液に浸した、先の細く長い綿棒を鼻の奥に入れていき、行き止まりのところ(喉ちんこの辺り)で軽く擦過する。

すると、白色だった綿棒はすぐに真っ赤となった。
出血していたのである。

普通なら驚くところだろうが、事前に治療法を調べていた私としては、驚きよりも歓喜の一言だった。
「遂に治療法を見つけた・・・」

会計を済ませた後は、安堵と嬉しい気持ちから込み上げる涙をおさえるようにして、力強い足取りで帰路についた。

しかし、その後5〜6回通ったものの、効果を感じたのは初回のみでそれ以降は効果を感じられず、今ひとつ上がりきらない調子にもどかしさを感じていた。

そこで、さらに調べてみると、Bスポット療法はその特殊性ゆえに、先生によっても技量の差(擦過範囲や擦過方法)があるとわかった。

それならば、慢性上咽頭炎やBスポットを日頃から多く経験している先生の方が良いのではと思った。すぐに、ネットで「慢性上咽頭炎 Bスポット」と調べて良さそうなところを複数リストアップして向かった。

しかし、毎度ファイバースコープで鼻の中や喉を事細かに見てもらっても、特に異常はないの一言で、同じような治療と、同じようにカルボシステイン(薬)とアラミスト(点鼻薬)をもらう始末。

ここでもダメか、またダメか。
そんな思いでその後もいくつかの耳鼻科を転々とした。
初診料だけでもバカにならない費用と、不安や焦りだけが募っていく。

だけど、いくら繰り返せど効果はなかった。
眠剤を飲んでも夜は眠れないし、夜中は鼻が詰まったような感覚で起きてしまう。

それから時を経ること数年。
コロナ罹患からまもなく3年を迎える今は確信している。

それもそのはずだと。なぜなら、鼻の奥に感じていた症状は、鼻以外のところに原因があったのだから。

だから、もし同じような症状で困っている方(Bスポットでは効果が得られなかった)がいたら安心して欲しい。

あなたは大丈夫。
違う箇所に原因があるだけだから。

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