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ー日本語教員というお仕事ー日本式のEメールの書き方を教えるー

Eメールの書き方を教える

留学生からEメールの書き方が分からない(日本式)という相談が多くあるので、日本語の講義の中に「Eメールの書き方」を教える機会を組み込みました。始めたのは、後期の授業からですが、次年度からは前期中に組み込む予定です。Eメールの書き方が分からない?と思うかもしれませんが、留学生にとってはハードルが高いことです。日本式のマナーを守りながら、目上の人に送る場合は、敬語も使わなければならないので、大変なようです。

自分が、英語や中国語でEメールを書かなければいけないと思うと、確かにしんどいなというのが正直な気持ちです。日本人学生は、高校の国語の時間にEメールの書き方や小論文の書き方、レポートの書き方も学ぶ機会があります。大学でもマナー講座なんかにあります。留学生の場合もその環境はあるけれど、日本人学生向けの講座なので、日本語で講座を受けてもなかなか理解しきれなくて個別に教えてもらいたいことがあるというのが現状のようです。何人か相談を受けたので、すぐに自分の担当の日本語科目の中に組み込みました。

教えるにあたって私が使ったのは、高校の国語で使用される教科書と国語便覧。

これは、簡単にまとまっていることもありますが、日本人が学ぶときに使用される教材なので、いわゆる日本式マナーも含めて学べる仕様であるだろうということを考えたからです。

教科書も国語便覧も数社の出版社のものを調べて、重複している部分をまとめて、そのままでは使えないので、参考にしながら日本語教育向けにリライトしていく作業を行いました。

個人的に使い勝手が良かったのは、数研出版の国語便覧でした。

90分の講義の内、30分でEメールを送るときの、基本的な注意点(件名はどうするか、必要事項は何か)やオープニングやクロージングの言葉を導入、敬語も簡単に復習しておいて、残りの60分でこちらから誰に何のために送るEメールなのかテーマを設定して実際にEメールを書いてもらい、最後にフィードバックします。書いてもらったレポートは、提出してもらい、添削、次回の授業で返却し、フィードバックし、前回とは別のテーマ設定でもう一本Eメールを書いてもらい、まとめてEメールの授業は終わりです。

私がテーマに使ったのは、

  1. インターンシップに行きたい企業に申込書を添えたEメールを送りたい、どのような内容を書いて送るか、

  2. 先生からEメールでレポートを提出する指示があったのでEメールでレポートの提出を行いたいがどのように書くか

等です。その他にもいくつかテーマ設定をしたのですが、どれも留学生がEメールを使って実際に日常で直面するだろう場面設定を想定してテーマを決めました。

今回は、2コマ分で行ったのですが、丁度良い時間配分でした。

日本人でもEメールを目上の人や仕事の場で送る場合にはあれこれ気を使いますが、異文化の中で気を遣う場面って相当なストレスが伴うので(個人的には、今回の授業を組み立てるにあたって、改めて日本人ってめんどうくさいマナーの中に生きているなと感じました。奥ゆかしいと言うべきか・・・)今後も留学生のニーズを授業に反映できればと考えています。Eメールについての授業を行ったことがある方いらっしゃったら、私はこうやった等、教えていただけると嬉しいです。

#E-mailの書き方