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ものづくりの相棒 #01 UVプリンター(基本編)

ものづくりをするひとにとって、道具は大切な相棒。
今日はそんな愛すべき相棒の中から、UVプリンターを紹介します。
UVプリンターはグラフィックに携わるデザイナーのみなさまとも相性ばっちりのマシンです。

今回は具体的なデータの作り方等の”HOW TO”ではなく、「UVプリンターって何?」「どんなことができるの?」をご紹介できればと思います。 

UVプリンターって何?

友人から「こんなの作りたいんだけど...」ともらう相談の中で、レーザーカッターに次いで多い解決策がUVプリンターです。

こんな感じのマシン。かわいい。(写真はRoland社のもの)

UVプリンターとは
インクを素材に吹き付けて、紫外線で硬化させるプリンター。(ジェルネイルのようなイメージです)マシンに入るサイズの物体かつ印刷面が平面であれば、色々な素材にフルカラーでプリントができます。インクはCMYKに加え、透明と白色があります。

こんな風にノズルが左右に動きながら印刷していきます。

どんなことができるの? 👀

実際にUVプリントしたものを見てみましょう。

素材編
▼木材(相性バツグン、特に白インクがかわいい)


▼アクリル(押し出し板という種類がおすすめ)

▼プラスチック(相性バツグン)


▼革(相性バツグン、元の素材に影響される)


▼布(元の素材に影響される)


▼ガラス(ガラス・球体は工夫が必要)


▼コンクリート(白が綺麗)


応用編
▼ツヤ加工もできる(ヘルメット部分)Illustration by hana senda

 

おまけ

UVプリンターのインクは透明です。セロファンのように、印刷する素材の色に影響します。素材の風味を活かしたいときにはそのまま、色をはっきりと発色させたい場合は白インクをひきましょう。白の下地のあるなしで印象が大きく変わります。イメージをつかめるまでは、両方試してみるとおもしろいです。

◎ こんな時に使える
 • プロトタイプ
 モックアップやプロトタイプを作る際に、印刷した紙を貼り付けるよりも製品に近いクオリティでのプロトタイプが可能。

• プレゼントやオリジナルグッズ
シルクスクリーンのように版を作ったりする必要がないので、データさえあれば1つから簡単に作れてしまいます。よく雑貨屋さんで見かけるような、アクリルにキャラクターが印刷されたキーホルダー等もUVプリンターが使われていることが多いです。私はよくプレゼントにも使っています。

ちょうど相談がきました🍎(ちょっと応用編)

この記事を書いていたら、ちょうど友だちからこんなメッセージが 来たので、おまけにTipsを紹介。(協力ありがとう!)

状況をまとめると、こんな感じ
①UVプリンターでアクリルに印刷した
②時間短縮のため、最後の透明印刷(コーティングみたいなもの)をしなかった
②使っていたらプリントがどんどん剥げてきちゃった
③どうしよう!!

UVプリンターは印刷面積と加工時間が比例するので、面積が大きいとそれなりに時間がかかります。 だから失敗すると結構悲しい。

▼ こんな風に剥がれてしまいます。


UVプリントは、土台がとても大切🏡

家をつくるときに地盤作りが大切なように、UVプリントはインクをのせる面の状態がとても大切。 以下2つのポイントを紹介します。

①濡れ性に関係する 
濡れ性とは、”液体の付着しやすさ”のこと。濡れ性が低い=水を弾きやすいということで、インクを弾いてしまいます。

▲汚れがつきにくい素材は、インクも定着しづらい

②表面の様子がそのまま結果に現れる
また、ほこりが残っていたりするとそのまま閉じ込めて印刷してしまうだけでなくそもそもインクが定着していないのでそこから剥がれてきてしまいます。

だからこうしよう!
①印刷前にエタノールで表面をきれいに拭く
表面のほこりや、皮脂を取り除きます。
②プライマーを使用しよう
上の図のように、濡れ性が低い素材へのインクの定着を助けてくれます。
③コーティングして傷から守ろう  
印刷後に、全面に透明の印刷もしくはスプレーをするとより安心
*プリンターの種類によっては、プライマーがインクとして存在するものもあるので事前に使用する機材を確認しましょう!

まとめ

・UVプリンターは、様々な素材の平面に印刷ができるプリンター
・インクはCMYK+透明と白色があり、白以外のインクは透明
・データさえあればすぐに試せるので、デザイナーさんとの相性も◎
・加工するときは事前に表面を綺麗にしましょう!
・素材によって、下地の色によって印刷結果が変わります。
 いろいろと実験しながら楽しもう!

勝手にQ&A✌️

 ・水に濡れても大丈夫なの? 
大丈夫だよ!ジェルネイルが水に濡れても大丈夫なのと同じ感じです。
 ・どうやってデータを作るの? 
基本的にはillustratorやphotoshopが使えればデータは作れます。(白インクありの透明ステッカーを作るときのデータ作りと大体同じ)
・やってみたい!どこで使えるの? 
渋谷のFabCafe、赤坂のTechshopなどで使えます。 (予約方法などは各ホームページを確認してね)
・「もっと知りたい!」「使ってみたい!」
8人くらい集まったら、ワークショップとかやろうかなー!

以上、UVプリンターについて(基本編)でした。
質問やご相談などがあれば気軽にコメントをしてもらえると嬉しいです。
(また更新が1年後になってしまうのを防ぐため、次回のテーマも募集!)それではまたー!👋👋👋

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