こぼした牛乳をふくのは、木の仕事ではない
森を守るためにできることを1つ。
使い捨てのペーパータオルをやめましょう。
今週のNew York Times Climate Fwd;の内容を1つ要約します。北アメリカの話なのですが、他人ごとではありません。ペーパータオルの見方が変わりました。
米国で使われているペーパータオルのほとんどは、カナダのタイガ(針葉樹林、北方林とも呼ばれています。学校で習いましたね、懐かしい)の木々を原料としているようです。もちろん、この広大な森林は703ギガトンもの炭素を吸収しています。熱帯林は375トンギガトンなのでその約2倍に相当します。
オーストラリアでの森林火災の深刻な状況からも分かるように気候変動が進む今、森は深刻な状況にさらされています。
使い捨てのペーパータオルを製造するために古い木が伐採されますが、カナダでは新しい木が植えられています。それならトントンでいいのでは?と思いそうですが、問題は「新しい木は古い木ほど炭素を吸収できない」ということです。以前は年をとった木の吸収率は落ちると考えられていましたが、最近の研究では当初の推測より何十年も何百年も吸収率を維持していることが判明しました。
紙資源はリサイクルが活発に行われているような印象を持っていましたが、カナダのオンタリオ州で製造される紙製品の44%はバイプロダクト(生産時に出たごみなど)ではなく、伐採された木から作られていることが分かっています。
トイレットペーパーやティッシュを置き換えるのはなかなか難しいですが、ペーパータオルなら、使い捨てをやめて繰り返し使える布巾にするだけ。今日から変えられそうですよね。
我が家には2才の子供がいるので、食事の後はテーブルの周りが食べかすだらけ…。以前はウェットティッシュを常備して、ペーパータオルも重宝していましたが、布巾に変えました。洗う手間はありますが、食後のゴミがなくなって気持ちがいいです。
"We really need to be thinking about forests in a different way at this “critical junction,” Mr. Hesselink said. Instead of soaking up spilled milk, those trees can help us tackle a much larger mess."
(「この重要な分岐点で、森への考え方を変える必要があります」とカナダの自然保護団体の代表であるハッセリンク氏は言います。木々は、こぼれた牛乳をふき取るよりも、もっと大きな問題を解決してくれるからです)
それでもペーパータオルを買いたいと思う場合、日本では古紙を再生利用した製品にはマークが付いています。注意してこのような商品を選んでみましょう。
日本の紙の問題についてWWFジャパンに記事がまとまっていましたのでご紹介します。私たちが日々利用する紙はオーストラリア、インドネシアから輸入されており、この2か国の環境問題に無意識に加担してしまっていることを思い知らされました。
最後までお読みいただきありがとうございます。
できることから、コツコツと。
参考の記事はこちらです。「One Thing You Can Do: Help to Preserve Forests」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?