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EVが〝日常〟になった米加州 しのぎを削るメーカーの大競走時代|【WEDGE REPORT】
米カリフォルニア州では、爆発的にEVの普及が進む。自動車製造から販売、サービスなどのビジネスモデルを根本から変えていく可能性がある。
文・土方細秩子(Sachiko Hijikata)
ジャーナリスト
ロサンゼルス在住のジャーナリスト。同志社大学卒、ボストン大学大学院コミュニケーション学科修士課程修了。
米国の2021年第4四半期の電気自動車(EV)販売シェアは4.8%、うちプラグインハイブリッドが1.4%のためバッテリーのみを搭載するBEVは3.4%だ。しかし、EVのシェアが約10%と突出している州がある。多くのEVメーカーが生まれたカリフォルニア州だ。
特にロサンゼルス周辺でのEVスタートアップの台頭が目立つが、理由としてシリコンバレー周辺よりは地価が安い、バッテリーチャージステーションの充実などEVを導入しやすく、また市場に受け入れられる文化が根付きつつあることが挙げられる。
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カリフォルニア州のバッテリーチャージ用ポート数は7万9000台を超えた。州内のガソリンスタンドは約1万カ所で、1カ所当たり8台の給油機があると推計すると、今年中に給油機の数を上回る可能性もある。米国の中で率先して35年からの州内でのガソリン車両の新規販売を禁じる法を成立させるなど、州を挙げてEV導入に積極的に取り組んでいる。
カリフォルニア州車種別EV販売台数ランキング(2021年)
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実際に街中で走っている車を見ても、EVは決して珍しい存在ではなくなった。一昨年にテスラのモデルXを購入した、ロサンゼルス郊外の比較的裕福層の多い地域に住む筆者の友人は「近所の住民がみんなテスラに乗っていて、ガソリン車に乗り続けることが恥ずかしく感じるようになった」と理由を語っていた。
もちろんこうした現象は全米のEVの販売の過半数を占めるカリフォルニアに特有のことではあるが、次々に生まれるスタートアップを見るとやはりEVへの参入障壁の低さ、ユーザーからの期待度などを間近に感じることができる。
今回紹介するのはロサンゼルス周辺のEVスタートアップの現状だ。まず注目されているのがフィスカー社。
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