見出し画像

"自宅充電"の新時代:マンションEV充電のリアル

都市部のマンションライフと、電気自動車(EV)の普及。この両者が交差するとき、私たちのライフスタイルはどのように変わるのでしょうか。今回は、愛知県のマンションにお住まいで、日産リーフのオーナーであるKさんの視点から、都市部でのEV充電の現実に迫ります。

リーフとの出会い

2017年の初夏、Kさんが魅了されたのは日産の革命的な電気自動車「リーフ」でした。そのスムーズで静寂な走行感。また自宅から徒歩圏内の日産ディーラーには、急速充電スタンドがありました。これらがKさんのEV購入の決断を後押ししました。ドライブが趣味のKさんは、遠く福島県や九州までリーフで遠征し、車中泊をすることもあったと言います。

"おうち充電"の夢と現実

EVオーナーとしての日々を楽しむ中、Kさんはリーフを介して知り合った仲のいい友人たちと交わす情報や経験を通じて、「自宅充電」の真の魅力やその実用性を見聞きすることで、自宅マンションでの自宅充電を夢見ることになります。しかし、マンションでの充電環境は、戸建て住宅とはガラリと異なり、様々な課題を伴っていました。マンションでは、この理想を実現するための道のりは険しいものとなりました。

マンション充電環境の奮闘記

2019年、Kさんの住むマンションでのEV充電設備導入の話が本格的に始まりました。しかし、駐車場の制約や障壁が立ちはだかり、理事会では時期尚早と却下されます。マンション駐車場は全戸分は確保されているものの、来客用駐車場といった多目的駐車スペースがないため、共用充電設備が当初検討されましたが、マンション内に充電用の駐車スペースを確保することができなかったのです。

変革への扉を開く

世界的なエネルギー供給の不安定化、そしてエネルギーの高騰があった2022年、再びマンションへのEV充電導入議論が活発化します。Kさんは、自ら理事会で議論するために資料を作成します。ハイブリッド車の普及に伴うガソリン需要の低迷で、全国で給油所の閉鎖が続いていて、「自宅で充電できるクルマ」は経済的にも、時間的にもメリットがあること。そして新築時にEV充電設備を設置するマンションが増えており、設備導入は中古マンションの資産価値向上につながる。2023年の春、Kさんのマンションでは住民総会でEV充電コンセントの導入が賛成多数で決定されました。

マンション駐車場の3kWコンセント導入

■物件概要
物件種別:分譲マンション
総戸数:41戸
所在地:愛知県一宮市
築年数:24年(竣工2000年4月)
付属駐車場:41区画54台収容可能(平面28区画、地上2段昇降式機械式駐車装置​​13区画)
充電設備設置区画:7区画
充電設備種類:EV充電コンセント(200V)
EV充電用電源:別引込にて確保(WeChargeにて電気契約)

都市部マンションライフの新たな未来

2023年11月、Kさんは初めてリーフを自宅マンションで充電しました。Kさんの体験を通じて、都市部のマンション生活におけるEV充電の現実と可能性を垣間見ることができました。Kさんは語ります。「電気自動車に懐疑的な方に対して『エコ』や『脱炭素』といったキーワードは抵抗感を生むだけで、興味を持って頂く事は難しくなると感じました。今まで考えてもみなかった方に『あながち無関係でいられないかも』と思っていただけたら」と。営業時間を気にして給油に通う生活から、寝ている間に自宅で補給する生活を選択することも可能な社会になっていくこと。そのようなマンション生活を望み、マンションを選択する時代になっていて、マンションの資産価値向上は住民全体の利益につながること。2019年から続いた議論は、マンション住民全体の利益につながるという結論を導き出し、EV充電設備の導入が決まりました。

さっそくマンションでのおうち充電
実際にアプリで充電確認している様子


お住まいのマンションにEV充電設備を導入しませんか?多くの導入事例から、お住まいのマンションに適した導入提案を行います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?