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「あなたプロですか?」

昔、愛の貧乏脱出大作戦というテレビ番組があって、飲食店で経営が上手くいかなくなった人が、その道の達人に弟子入りして修行することで、料理の腕やサービス精神を学び、貧乏から脱出するという企画。

印象に残っている回があって、とあるハンバーグ屋さんの女性が、達人に弟子入りした時に「あたなは主婦ではなくもうプロなんだから、意識を変えなさい」と言っていて料理をしている最中に「あなたプロですか?」と何回も聞いて恥ずかしながらもその女性が「はい!」と答えているのが記憶に残っている。

まだ、学生でアルバイトすらしたことがない私は、働いてお金をもらうことって大変なんだなとテレビを見て感じていた。テレビではその後どうなっているかを追跡取材していて、途中でダメになってしまうお店もある中で、そのハンバーグ店は繁盛していた。なんと番組が終了して20年後の今でも食べログで3.5以上の繁盛店のままである。

自分はプロであるということ

その後、社会人になって思うのは「プロであるという自覚を持つ」ことが、仕事をする上でとても大事だということ。WEBデザイナーとして社会人になりたての頃、クライアントから質問をされても「プロ」として聞かれていると思い、適当なことは言わないように自分で調べて考えて「プロ」として答えるようにしていた。

ただ、忙しくなったり仕事の難易度が高くなると、つい品質の低い仕事をしてしまうこともあった。そんな時に上司から「お前は、お前を信じて数百万払った相手が適当にこんな仕事をしてたらどう思う」とよく叱られた。毎日終電・徹夜ばかりだったけど、プロとしてクライアントに価値を提供することを新卒の時に教えてもらえたことを今でも感謝している。

その後、転職して社内のマーケティング担当になった。クライアントは社外から社内になる。周りを見渡すと同じ会社の人間同士だからと、誰が何をいつまでにやるかが曖昧だったり作業ミスや漏れも多いのが普通で、何よりも費用対効果をきちんと出してすらいなかった。

私はプロとしてクライアントである社内に価値ある仕事をしようと、提案や社内営業を繰り返した。それが結果につながり、周りからは「あいつにWEBや集客の相談すると何とかなるぞ」と思ってもらえるようになった。

これからも「あなたプロですか?」と自問した時に「はい!プロです」と答えられる自分でありたい。

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