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DSVがサウジの未来都市構想NEOMに参画

欧州の物流大手DSVはこのほど、サウジアラビアで進むスマートシティ・プロジェクト「NEOM」(ネオム)の開発事業会社ネオムと100億ドル(約1.5兆円)規模の合弁会社を設立すると発表した。合弁会社の持株比率はネオムが51%、DSVが49%。

サウジが構想する未来型都市NEOMについては、全長170kmにおよぶ薄型の超高層ビル群「THE LINE」のイメージがもっとも広く知られるものだろう。

「THE LINE」(NEOM公式ウェブサイトより)

そのTHE LINEをはじめNEOM内では、同都市の開発に関わる建設物流ニーズが少なくとも2031年末まで活発に生まれ、その後についても建設以外の分野における物流ニーズの増加が続くと予想されている。

DSV/ネオムの合弁会社は、そのNEOM内部での商品・素材の輸送や配送、サプライチェーン管理から、物流資産やインフラに関する開発・投資までを手がける計画だ。

開発・投資は主に“次世代ロジスティクス・ソリューションの商業化”へ振り向ける構えで、その推進に向けて、NEOMの港湾都市機能を担う「OXAGON」に専用のイノベーション・センターを設立するという。

なお港湾・商業都市OXAGONは、ネオムの説明によると「アジア/欧州/米国東岸を結ぶ世界貿易のうち、約13%がスエズ運河を通過して行われている。OXAGONはそのスエズ運河のすぐ南で、紅海に突き出すように」造られ、「この戦略的立地を生かして、2030年までに7万人の雇用と9万人の居住実現を目指している。また、100%クリーンエネルギーで運営される」もの。

NEOM内の港湾都市「OXAGON」(NEOM公式ウェブサイトより)
「OXAGON」の特徴(NEOM公式ウェブサイトより)

DSVのJens Bjørn Andersen・CEO(最高経営責任者)は、「NEOMは世界最大かつ最も複雑なプロジェクトのひとつ。DSVにとってはイノベーション/技術/DX(デジタルトランスフォーメーション)の最前線にある開発に携わる絶好の機会だ。DSVはすでにサウジアラビアに強力な基盤をもっている。今回の合弁は、この地域での重要な成長機会にもなる」と語っている。

2023年11月2日掲載

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