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郵船ロジが豊田通商とSAF利用の輸送サービスで契約

郵船ロジスティクス(YLK)は、7月1日付けで豊田通商と持続可能な航空燃料(SAF)を利用した航空貨物輸送サービス「Yusen Book-and-Claim」の利用契約を締結した。

ことし4月からサービスを開始したYusen Book-and-Claimは、YLKの顧客が同社とSAF利用の契約をすることで、YLKが保有するSAF割当量を使用することができるサービス。これによって、政府機関/企業/団体などが参加する国際的な組織および温室効果ガス(GHG)排出量の算定と報告に関する基準である“GHGプロトコル”に定められたスコープ3におけるCO2排出量を削減する。

同サービスの利用者にはCO2排出削減量証明書の提供も可能で、YLKによると、「同証明書を提供するスキームの構築は日系フォワーダーとして国内初の試み」だという。YLKは「今回のSAF提供サービスは、さらなるSAFの需要増加にお応えするとともに、ネット・ゼロエミッション化を実現させるための重要なソリューションのひとつと位置づけている」としている。

YLKと契約を交わした豊田通商グループは、事業活動を通じたGHG排出量を削減して2050年に実質カーボンニュートラルとすること、また、30年に19年比でGHG排出量を50%削減する目標を掲げるなど、カーボンニュートラルへの取り組みを推進している。

YLKは21年にSAF使用の国際貨物便を手配している

一方、YLKは昨今の世界的なSAF利用の拡大に先駆け、21年9月に全日本空輸(ANA)のSAF利用促進プログラム「SAF Flight Initiative: For the Next Generation」に賛同し、その日本初の取り組みとしてSAFを使用した貨物便の国際輸送を手配するなど、以前から環境に配慮したSAF利用の航空輸送サービスを展開してきた。

YLKは2050年までに顧客に提供する全サービスのネット・ゼロエミッション化を環境目標に掲げており、今回の豊田通商との契約締結を脱炭素社会を実現するための重要な一歩としているほか、今後、ほかのパートナーとも新サービスの利用を進めていき、ネット・ゼロエミッション化の達成に邁進していく。

2023年7月13日掲載


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