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「本当に使える英語」って?現役CAが実践した勉強法と、英語資格について思うこと

今回の投稿は国際線のCAをしていらっしゃるReinaさんから寄稿頂いた英語のマナビカタです。

職業によって求められる英語力は異なるものですが、英語を使う代表格の一つであるCAというお仕事の現場目線でみた必要な英語力とは。。。

そうなんだ!と思うような新しい発見と、とても参考になる職業毎の英語の勉強法を教えていただきました。

是非、最後までご覧ください!

国際線のCA目線で見た「仕事で使える英語力」とは?

みなさんは「仕事で英語を使えるようになりたい!」と思ったとき、まず初めにどんな勉強をするのがベストだと思いますか?

TOEICの勉強?英検?それとも語学教室に通う?実は、そのどれもが決して「ベスト」とは言えません。

私は国際線のCAとして現在仕事をしていますが、働き始めの頃に“英語資格で高得点を出すことと、英語を話せるようになることは完全に別物”ということを痛感しました。

以下、私(reina)の簡単なプロフィールです。
・20代後半
・私立文系大学卒業(偏差値60程度)
・航空会社勤務(主に国際線)
・TOEIC500点台→800点台→900点台
・留学経験なし
NOTEプロフィール

プロフィールだけ見ると、「TOEIC900点代だし、英語は難なく話せそう」と思われる方も多いかと思います。
ですが国際線のCAとして仕事を始めてみると、TOEIC900点でも不十分と感じる場面がたくさん!さあ困った!
そこから大慌てで、「本当に使える英語の勉強法」を自分なりに調べ、半年間実践した結果、“どの国の人ともスムーズに会話ができるレベル”まで英会話力を伸ばすことができたのです。
そして驚いたことに、その「本当に使える英語の勉強法」とはTOEICでスコア出すよりも遥かに簡単でシンプル、しかも楽しく英語を学べるものでした。

今回この記事では、実際に私が実践して効果のあった「本当に使える英語の学習法」についてご紹介をしていきたいと思います。
仕事で英語を使う予定のある方や、資格迷子になっている方はぜひご参考にされてくださいね!

TOEICのスコアと英会話力は比例しない


多くの人が勘違いしてしまいがちなのが「TOEIC高スコアの人=英語がペラペラ」というイメージ。実はまったくTOEICの点数と英会話力は比例しないのです。

現場で感じたTOEICの無意味さ

CAとして入社して直ぐの私は「TOEICで800点~900点あれば、余裕で会話できるでしょ!」と思っていたのですが、実際に機内のサービスに入ってみると自分が想像していた10倍ぐらいは英語が通じませんでした。

一方で周りの先輩たちの英語はとっても流暢。そこで私は先輩に聞いてみたのです。

「先輩、どうやったらそんなに英語を話せるようになるんですか?TOEICって満点とかですか!?」って。
そうすると次の答えが帰ってきました。

「TOEICなんてもう2年は受けてないよ。最後に受けた時は600点あるかないかだから、今はそれよりも下かも。勉強は特にしてないけど、とにかく英語を話すようにはしている。」

他の先輩にも聞いてみたのですが、やはり同じような回答。逆に800点以上持っている人なんて10人に1人ぐらいしかいなかったのです。
かなりびっくりしたと同時に、自分の今までの英語の勉強法が間違っていた、ということに気づかされた瞬間でした。

英会話力を伸ばしたいなら資格勉強を辞めるべき

私がお伝えしたいのは、「英語の資格勉強は無意味!」ということではなく、仕事で使える英語を早く確実に習得したいのであれば、資格にとらわれないことが大切!ということです。

TOEICや英検の資格習得に大きなエネルギーを注ぐよりも、より実践的で使用頻度の高い英語を学習した方が、より効率的に、そして早く英会話を仕事で使えるようになります。
では具体的に実践的な英語とはどのようなものをいうのでしょうか。次で見ていきましょう。

現場で求められるのは「簡単」「簡潔」「明瞭」な英会話力

仕事で英語を話す際に1番大切なこと、それは「シンプルかつ誰にでも通じる英語で分かりやすく!」これに限ります。
日本語でも、仕事場で要件を伝えられる時やプレゼンの時に、グダグダとした言い回しや、長ったらしい話をされるのは正直イヤですよね。
それは英語でも同じこと。難しい言葉や文法を使う必要なんてありません。

難しい表現、言い回しはかえって敬遠される

日本語よりも英語の方が、遠回しな表現や難しい表現はより敬遠される傾向にあります。
日本人は、高校や受験の時に勉強した文法を用いて英会話をしがちなのですが、実は外国人の人からすると「で?何を結局伝えたいの?遠回しに言わないで!」と思われることが多いのです。

TOEICのライティングパートに出てくるような高度な文法は、機内でもほとんど使った試しがありません。(笑)
むしろ中学の教科書に出てくるような簡単な文法と言い回しで会話の9割以上は完成しますし、そちらの方が相手にもスッと伝わります。

仕事相手が英語圏の人でない場合も多い

仕事で英語を使うと聞くと、ネイティブ相手に英語を話すのをイメージしがちですが、そうでない場合のことが実際は多いです。
CAの仕事でも、アジア路線ではノンネイティブの相手と英語を使って会話をしなければなりませんし、欧米路線にも英語があまりわからない方も乗っていらっしゃいます。

これはCAに限った事でなく、どんな状況にも当てはまります。
仕事や会議に参加している外国人が全員ネイティブという場合や、英語を完璧に理解できるという場合は逆に少ないです。

そんな時に難しい英語を使ったり、回りくどい表現をしたら相手はどう思うでしょうか?そう考えると、どんな英語が伝わりやすいのか答えは出てくるかと思います。

やってよかった!「英会話力」を伸ばすための学習法


ここでは、私が実際にやってみて効果のあった「本当に使える英語の学習法」についてご紹介していきます。
先ほどご説明をした「簡単」「簡潔」「明瞭」に焦点を当てた学習法です。半年~1年この学習をするだけで、まったく会話ができないレベル→仕事で最低限のことは伝えられるレベルまでに会話力をアップすることができるはずですよ!

実際に私もこの学習法で、通じない会話はほぼないというレベルまで英会話力を上げることができました。

文法は中学生レベルで十分通じる

1つ前の章でご説明をしたように、全世界の人に分かりやすく、シンプルに英語を伝えるには中学校レベルの文法で十分です。これだけで会話の9割以上は成り立ちます。

私は書店で中学校1年生~3年生のテキストを購入し、まずは初めから復習がてら問題を解いていきました。そしてそのあとが重要。
問題を解き終わった後は、テキストに書いてある例文や問題をすべて暗記するまで何度も口に出して読み書きをし、インプットとアウトプットを繰り返すのです。

中学校レベルの文法でも、問題が溶ける・理解ができるのと、「使える」は別物。簡単な文法も実際に使おうとするとつまずいてしまうことも。
愚直に中学レベルの文法を繰り返し読み書き・音読することで、頭に文法を染みつけてください。中学校の文法だけでも驚くほど会話力が上がります!

使用頻度の高い英単語を厳選して覚えよう

英単語は中学校レベルの英単語(余裕があれば高校生レベルも)+仕事で使う専門用語を覚えるだけで十分です。

TOEICや英検の単語帳を見てこのように思ったことはありませんか?
「こんな単語、日本語でも使わないよ!」って(笑)
資格特化の単語帳には、実用性がないにもかかわらず難易度の高い単語がたくさん載っている傾向があります。そのような単語は覚えても人生で1度も使わずに終わることもありますので省いて結構。
難しい単語1個覚えるエネルギーを、簡単な単語10個覚えるのに費やしましょう!

英単語を覚える上でのオススメは、簡単な単語でいくつもの意味を持つ多義語を覚えること。
例えば、「make」という単語1つでも【作る・製造する・組み立てる・得点する・みなす・捉えるetc..】といくつもの意味があります。
このように簡単な単語でいくつもの意味を覚えておくことで、無駄な英単語を覚える時間も省けますし、会話の幅も広げることが可能になります!


リスニングは「TED Talks」の同時翻訳を活用


ぜひリスニングの勉強でみなさんにオススメしたいのが「TED Talks」というスピーチ動画!

全世界のさまざまな分野の専門家たちが、お役立ち情報からテクノロジー、人生論などを語ってくれるもの。スピーチなので「簡単」「簡潔」「明瞭」な言い回しが徹底されています。

「TED Talks」はそのままだと、英語字幕しかないことが多いのですが、「English Audio Books」というアプリからだと、日英同時字幕を見ることができます。まずは日本語字幕と英語字幕をしっかり見て、スピーチの内容を理解した後、今度は英語字幕だけで音声を字幕で追いながら繰り返しスピーチを聞いてください。

繰り返し聞くことで、最終的にはそのスピーチを英語の音声だけで聞けるようになります。これの流れをいくつものスピーチで繰り返し行うことで「本物の英語」を聴き取れる耳ができてきますよ!

必ずアウトプットの場を作ろう

英語の勉強をしたら、今度はそれをアウトプットする場を必ず設けてあげましょう。やはり英会話は話さないと上達しません!

月に何万円もする英会話レッスンに行かなくても大丈夫。今は毎日25分間レッスンを受けても5.6000円程度のオンライン英会話や、ワンコインで英会話ができる英会話カフェなどもあります。
週に1回だけ・高価な英会話レッスンを受けるよりも、週に3.4回頻度を増やして安いレッスンを受ける方が効果があるのです。できるだけ安く・たくさん英語を話して、喋る力と度胸を付けてください!


まとめ

いかがでしたでしょうか?
みなさんが思っている以上に「仕事で本当に使える英語」を習得するのは難しくないということがお分かりいただけましたでしょうか?
もし今、仕事で英会話が必要だからという理由でTOEICや英検などの資格勉強をされようと検討されている方、すでにされている方は、この記事を参考に一度勉強法を見直してみてください。

私自身この方法を試してみて驚くほど会話力が上がったので、「もっと早くやっておけば良かったな」「こんなにも英会話習得に資格で遠回りをする必要なかったな」と思う毎日です。(笑)
資格はあくまでも「自分のレベルを測る手段」であって、ゴールではありません。ぜひ本当に価値があって使える「簡単」「簡潔」「明瞭」な英会話をしっかりと身に着け、実際の仕事の場で活かしてくださいね!

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