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WealthPark研究所

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WealthPark研究所に所属するひとのnoteをまとめたマガジンです。
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2024年3月の記事一覧

カンボジア医療から「利己と利他」を学ぶ

前回の「医療小児ボランティアから学べるお金の教育について」の続きです。ミャンマー、カンボジア、ラオスなどで国際医療ボランティアを手掛けているJapan Heartの創設者の吉岡さんの本について続きを書きます。本当に良い本でした! 繰り返し、吉岡さんは1995年から外科医として海外で活動されており、JapanHeartは現在まで30万件の手術を行っています。特に先進国では8割が治ると言われている小児がんは、これらの国では2割の子供しか助かっておらず、同組織はその支援では絶大な

その③海外富裕層の調査レポートから学ぶ「お金のリテラシー」

アジアの富裕層やファミリーオフィス※にサービスを提供するロンバー・オディエ社の調査レポート、の解説の第三弾です。 "The long game: Understanding APAC HNWI's real goals" 訳:「長期ゲーム:アジアの超富裕層の真のゴールを理解する」 第一弾はこちら。第二弾はこちら。今回も読者にとって有益な情報と思えるものを、紹介していきます。460名の日本を含む、アジアの富裕層へのアンケートに基づいています。 さて、次の調査では、サステイ

①米ドル建て個人年金保険を8年で解約。運用結果を丸裸にしてみた。

毎年、確定申告の時期には保険商品の書類を整理しますが、気づくと直接・間接含めて、色々な保険に入っているのだと思わされます。私の場合、今、こんな保険にカバーされています。 ①持ち家の火災・地震保険(付帯の自転車保険等) ②住宅ローンの団体信用生命保険・付帯の医療保険 ③収益不動産の火災保険・地震保険 ④クレジットカード付帯の旅行・盗難保険 ⑤米ドル建て個人年金保険 ⑥自費のガン治療の実費補填の保険 私は車持ってないので、自賠責や自動車保険はありませんね。 一般に保険に入り

②米ドル建て個人年金保険を8年で解約。全てを丸裸にしてみた!

さて、前回までで、この保険の幹の部分を米ドルベースで可能な限り丸裸にしました。さらに分析をすすめましょう。 次は、保険料控除を加えてみましょう。保険を買われる方の多くは、一定の控除を期待されていると思いますし、少額ながら実際に税金が安くなります。これはどのような影響があったのでしょうか。 年金保険料控除の所得税4万円と住民税2.8万円の枠に、所得税と住民税の限界税率が30%として計算します。すると、1万円の保険料に対して税金が1700円程安くなり計算になり、実質負担の保険

世界が憧れる京都「西陣織」はエルメスになれるか

先日書いた記事、「西陣織はパッションアセットになるのか?」で頭出しした京都で西陣織の取材に行ってきました。いやはや、紛れもないパッション・アセットでした!! 誉田屋源兵衛10代目と4時間ほどお話しさせてもらい、昼飯には出前の鍋焼きうどんを食べながら、織元と工場の見学というフルコースでご案内をいただきました。もう言葉にできないぐらいの情報量で、感動したことも多く、とにかく勉強になりました。下の方です。カッコ良すぎますし、本当に気さくで素晴らしい方でした。 その時の取材記事を

新NISA開始後「月1兆円」の社会と家計への長期インパクト

2024年に新NISAが始まり、1月と2月の日本における投資信託への資金流入は、両月とも1兆円超えました。両月とも過去20年の月次での数字で5本の指に入る大きな動きです🖐️ ただ1兆円と言っても金額が大きすぎイメージが湧かないと思うので、個人での月額といったイメージが湧きやすい数字に修正して、このインパクトを考えてみましょう。 まず、1兆円を昨年末のNISA口座数2000万口座(推定。目下、激増中)で割ると、月5万円/1口座、投資信託が買われたとなります。1年では60万円

1500年の伝統がある「西陣織」は消滅してしまうのか?

先日に東洋経済オンラインからリリースされた前編「世界が憧れる京都「西陣織」はエルメスになれるか」に続き、第二弾の記事をリリースしました。 中編:「1500年の伝統「京都・西陣織」まもなく消滅するか」     世界も憧れる「日本の伝統工芸」の"最大の危機" 誉田屋源兵衛10代目と4時間ほどお話しさせてもらい、西陣織の素晴らしさを理解しました。ただし、産業として非常に厳しい状況におかれていることも分かりました。これは西陣織だけでなく、日本のかなりの伝統工芸で同じ状況にあると思

ワインが投資になるって聞いたのですが・・・④

前回記事はこちら↓ ケイ:そして、先々のファインワイン価格がどうなるか、皆さんが一番気になるところかもしれませんが(笑)、その根本は「投資の本質」に戻ります。ファインワインが、世界中のより多くの人に受け入れられ「人々の豊かさと幸せ」を増やしていくのか、ですね。ファインワイン産業に魅力を感じるのであれば、消費者として「飲む」という形での参加に留まらず、ファインワイン産業に「貯蔵する事業家」として参加するのは、良い選択と思いますよ。投資というのは、ある産業へ事業家として長期で参

新NISA"から見える「京都・西陣織」、我々に必要な投資リテラシーとは何なのか?

先日に東洋経済オンラインからリリースされた前編と中編に続き、第3弾の記事をリリースしました。 新NISA"から見える「京都・西陣織」復活、3つの解 日本人が今こそ磨きたい「投資リテラシー」は? 西陣織の素晴らしさと、産業として非常に厳しい状況におかれている中での進むべき道を考えてみました。 “たとえわずかな金額でも、個人が何らかの意思を持ってお金を振り向けることが、社会を大きく変える可能性がある”“仮に先5年、新NISAに向かうお金の1000分の1が西陣織産業に向かえば

その④海外富裕層の調査レポートから学ぶ「お金のリテラシー」

アジアの富裕層やファミリーオフィス※にサービスを提供するロンバー・オディエ社の調査レポート、の解説の第4弾です。 "The long game: Understanding APAC HNWI's real goals" 訳:「長期ゲーム:アジアの超富裕層の真のゴールを理解する」 第一弾はこちら。第二弾はこちら。第三弾はこちら。今回も読者にとって有益な情報と思えるものを、紹介していきます。460名の日本を含む、アジアの富裕層へのアンケートに基づいています。 さて、次はプ