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【遊戯王】全部君が悪い。ソフトロック式トリックスターバーン【デッキ紹介】

コントロールデッカーたるもの、相手をコントロールすることに関しては矜持があります。
そんなコントロールデッカーなれば、行き着く先は「盤面のコントロール」ではなく、「対戦相手の思考のコントロール」です。

別に相手をガッチリ拘束している訳ではないけれど、常に相手に何かしらの選択を迫り、じわじわと相手を苦しめる。
それでいて、きちんと攻略の道筋も残していて、攻略されればされたで笑えるような、そんなちょうどいいソフトロックが私の理想でした。
苦しんでる相手を見るの、良いよね

今回はそういった「思考のコントロール」に比重を置いた、意欲作が仕上がったので紹介したいと思います。


1.デッキ紹介

2.コンセプト紹介

今回はバーンダメージを相手への制約として課し、コントロールを行うコンセプトにしています。

基本的に効果無効はありませんが、相手が何かのカードをプレイしようとした場合、バーンダメージが発生するような盤面を目指します。
相手はLPが尽きる前に、わたしの盤面を攻略出来るか、といった形です。

そのためのバーンダメージ稼ぎですが、2本柱で構成します。
まず一つ目は直近のデュエリストパックで強化を受けた【トリックスター】。
キャンディナやマンジュシカを筆頭に、相手の行動に対してちくちくダメージを与えて行きます。

アドバンテージを稼ぎまくる、トリックスターの要

特に今回のデュエリストパックで登場したノーブルエンジェルが大きくリソースを確保してくれるお陰で、元々のトリックスターのバーン火力を上昇しつつ、もう一本のコンセプトにも繋げられる展開力を手にしました。

二つ目は罠・永続罠によるバーンダメージ。
実際に使用するカードは後程紹介しますが、何らかのアクションをトリガーとしてダメージを与えるカードのみを採用しています。

この二つによって、ザックリ以下のソフトロックを相手に押し付けます。

①召喚・特殊召喚するから悪い(200ダメージ)
→トリックスター・ディーヴァリディス
②特殊召喚するから悪い(単発・xダメージ)
→青い涙の乙女
③手札にカードを加えるから悪い(200ダメージ)
→トリックスター・マンジュシカ
④魔法・罠を使うから悪い(200ダメージ)
→トリックスター・キャンディナ
⑤魔法を使うから悪い(1000ダメージ)
→暗黒の呪縛
⑥攻撃するから悪い(単発・xダメージ)
→魔法の筒、地縛死霊ゾーマ、トリックスター・コルチカ
⑦カードを墓地に送るから悪い(300ダメージ)
→死霊の誘い

○○しなければダメージを受けずに済むのに……

無論、この全てを同時に押し付けるのは流石に無理ですが、この中から2~5種類のソフトロックを相手に押し付けるのがやっとです。
いずれも相手のプレイを無効にすることはありませんが、じわじわとLPを削り続けて相手の身を焼いていきます。

塵も積もれば、相手は身動きが取れなくなるはず……。

3.カード紹介

このデッキは展開のほとんどをトリックスターに委ねています。
そしてソフトロックをするための永続罠を確保するために、エジプト風なカードがいくつか入っています。

トリックスター側

《トリックスター・キャンディナ》

初動。最終盤面に残り辛いので②はあまり出番無し

一生トリックスターを支える初動カード。
効果①はターン1がありませんが、通常召喚限定なので2回以上使うことはありません。
手札の状況でどのカードをサーチするかは分かりませんが、基本的にはフーディのサーチを優先します。

効果②もソフトロック要素がありますが、キャンディナを盤面に維持してターンを終えるのが非常に難しいので虚無がちです。

《トリックスター・フーディ》

展開上必須になる新規

発動して特殊召喚なので誘発が少し怖いですが、比較的緩く場に出てこられる効果①と、展開上欲しいトリックスター・フュージョンをサーチ出来る効果②のどちらも無駄がありません。

レベルの低さもトリックスターでは求められる要素なので、ステータスの噛み合いもGOODです。

《トリックスター・アクアエンジェル》

上振れ展開を狙うなら欲しいカード

展開上必須ではありませんが、このカードを絡められると展開が上振れになります。
特に、トリックスター・フュージョンをする際に手札で素材に出来ると最終のアウトプットが2枚分得できます。

効果③はL召喚先の指定がないので気楽に発動が出来ます。
相手のデッキ種が分かれば、用意したい永続罠を選ぶ際の判断基準にもなります。

《トリックスター・マンジュシカ》

「ドローするから悪い」

初動にならず、展開への寄与度が低いので1枚採用です。
効果①は先に特殊召喚して、その後対象のモンスターを戻します。
そのため、マンジュシカにチェーンされて対象のモンスターが除去されても、関係なくマンジュシカは特殊召喚出来ます。

効果②は有名なので解説割愛。
手札次第では増殖するGを喰らっても、そのまま焼ききれます。

キャンディナとマンジュシカのどちらかを場に残せる場合は、ダメージ期待値的にマンジュシカを場に残すことが多いです。
アクアエンジェルのピーピングが出来ていたならば、それを見て判断しても良。

《トリックスター・リリーベル》

ポプルスより先に出てるのにポプルス扱いされてる

墓地から手札に加えても効果①は発動できます。
基本的にリンク値を伸ばすためのカードなので、効果②③は虚無です。

《トリックスター・キャロベイン》

勝てる時は②の効果を使う前に勝てちゃう

不純物が多いデッキなので効果①は初ターンに限りますが、リンク値を気軽に伸ばせるカードです。

効果②はオネストもどきな効果で戦闘に強く出られ、コルチカと組み合わせることで大きなダメージを誘発出来ます。
ただし、ゲームで勝てる時はトリックスターが戦闘をする前に別のカードで焼ききることが多く、活躍のタイミングは少なめ。
お守りとしては強力なので、とりあえずトリックスター・フュージョンの墓地効果では優先的に手札に加えましょう。

《トリックスター・コルチカ》

勝てる時は効果を使う前に勝てちゃう

トリックスター・フーディの特殊召喚や効果②を発動するためにはどうしてもリンク1のトリックスターが必要です。

自身の効果も優秀で、トリックスター側が破壊されてもダメージを与えられます。
ただ、キャロベインと同じく今のところは出番なし。

《トリックスター・ブルム》
レベル2以下のトリックスター1体という重すぎる制約。
コルチカは1ターンに1度しか特殊召喚出来ないので、仕方なく採用しているカードです。
テキストは虚無なので見る必要もありません。

《トリックスター・ノーブルエンジェル》
どのパターンにおいても必ず着地するエースカード。
基本的に効果①では青い涙の乙女を優先的にサーチします。

ノーブルエンジェルへのL召喚を目指す最中、ドラマチスが墓地に送られているはずなので効果②も容易く発動できるでしょう。
その後、フィールドにどれだけモンスターが残っているかによって、最終盤面が分岐します。

効果③の除去も強力で、気軽にダメージを与えられるこのデッキにおいてはほぼフリチェの除去のようなイメージで発動も狙えます。

《トリックスター・ホーリーエンジェル》

何故か公式データベースに無駄改行がある。めちゃくちゃ気になる

初動にトリックスターが三枚以上あるとき、余力があるのでL召喚します。
効果①のバーンでじわじわ削る他、効果②の地味耐性、効果③のパンプアップで地味に嫌らしいモンスターです。

リンク先にマンジュシカなどを置いておくと、相手はどうしてもホーリーエンジェルを叩きたくなるはず。
それが戦闘による除去を試みるということであれば、キャロベインとコルチカがいるので思う壺です。

《トリックスターバンド・ドラマチス》

展開上必須。サーチも強い

ようやく増えたバンドメンバー。
融合召喚時のサーチは魔法罠も可なので、ライトステージを引っ張ってくる事も出来ます。

効果②や効果③も控えめながら無視できるものではありませんが、相手に戦闘させたい意図もあるので効果③は発動条件を満たしても発動しない、というのも手です。

《トリックスター・ディーヴァリディス》

金謙で飛ばすカード

出ません。

アホすぎる召喚条件の重さで出ません。
ただ、出れば面白いかなという気持ちで採用しています。
どうやっても初動では出ないので、出ても2ターン目以後になります。

アクアエンジェルがレベル3以下であればチャンスはあったんですが……。

《トリックスター・ライトステージ》

初動だし、維持もしたい欲張りフィールド

赦されたフィールド魔法。
全ての効果に無駄が無く、他のトリックスターも是非見習ってほしい所。

効果①も含めて名称ターン1が存在しないので、あればあるだけトリックスターに変換できます。
3枚採用以外に選択肢はありません。

《トリックスター・フュージョン》

②適用忘れがちなので要注意

テーマ融合にしてはかなり控えめですが、フーディでサーチ出来るようになったのがかなり大きいです。

可能な限りは手札融合したいですが、フィールドで融合しても最低保証があるのが安心。
また、どこかのサラマングレイトっぽい効果②の墓地回収も優秀です。

ちなみに、新規のディフュージョンの採用はお好みで。
あまり相手ターンに融合・リンク召喚したいカードが無いというのが本音です。

《青い涙の天使》

②は魔法の筒をセットしがち

捲りカードになりつつ、バーンカードにもなります。
基本的にはバーンを優先することが多くなります。

②の効果も当然優秀で、青い涙の乙女や魔法の筒のセットを狙うことになります。

《青い涙の乙女》

「特殊召喚するから悪い」

ノーブルエンジェルでのサーチ先の筆頭で、トリックスター内では珍しい除去カードです。

効果①はトリックスターLモンスター、でないことが大きく、場持ちのいいトップハットヘアを出しても条件を維持できるのがポイント。

また、効果②で青い涙の乙女やトリックスター・フュージョンを再利用出来ます。

その他のカード

《影法師トップハットヘア》

実質、展開で余ったリソースをバーンに変換可能

罠モンスターをサーチ出来るLモンスター。
緩めの召喚条件で出せるので、展開最後に余ったモンスターでリンク召喚を狙います。
今回のデッキでは、サーチ先は地縛死霊ゾーマ一択です。

また、幻想魔族特有の戦闘破壊耐性、効果③で魔法罠除去も担います。

《地縛死霊ゾーマ》
《魔法の筒》

「攻撃するから悪い」

トップハットヘアでサーチするカード。
相手に攻撃を強制させることが出来るので、出来ればバトルフェイズ開始時に発動したいところ。

破壊された場合、最大3000の効果ダメージを相手に与えることも出来ます。

また、攻撃を強制させる効果があるので、このカードが居る状態では魔法の筒を避けることが出来ません。
魔法の筒と死霊ゾーマを二発直撃させられると、相手のライフを一期に削りきることが出来ます。

《王の棺》&ホルス達
基本的にはリンク値を伸ばすためのカードです。

トップハットヘアのL素材は可能な限りホルスで賄いたいところ。
また、王の棺は場に残ればリソースになり続けるし、相手にバーンカードと王の棺の処理のどちらを優先するか悩ませる、心理的攻め手になります。

また、イムセティの魔法使い族というのも後々重要になってきます。

上振れ要素なので、引ければ嬉しい程度です。

《No.1 インフェクション・バアル・ゼブル》

ホルスが余った時にX召喚します。
ランク8でバーンダメージを与えられるのがこのカードのみだったので採用。

EXを除去する効果の嫌らしさもコントロール感がありますが、優先度はめちゃくちゃ低めなので出ません。

《ファラオニック・アドベント》
《マジシャンズ・ソウルズ》
《神聖魔皇后セレーネ》

あまりに重すぎる条件ながら、効果は強力

後程紹介する二種類の永続罠のどちらかをサーチします。

場に出す方法は主に二つで、
A:素引きしたものを効果①でそのまま特殊召喚
B:ソウルズでデッキから墓地に送り、セレーネを経由して蘇生
のどちらかです。

セレーネのL召喚には魔法使い族が必要ですが、ソウルズかイムセティが該当します。

また、基本的なトリックスターの展開が出来ていた場合、ライトステージ、フュージョン、青い涙の天使の魔法カード3枚がフィールド・墓地に存在するため、セレーネの蘇生効果も達成可能です。

ファラオニック・アドベントの効果③ではフィールドで余ったトリックスターをリリースする必要があるので、リソースとしては結構ギリギリになります。

いずれにしてもソウルズ、アドベントのどちらかを素引きする必要があり、上振れ。
ただ、サーチしたい永続罠が2枚、アドベント1枚、ソウルズ3枚の枚数比でいうと、イムセティ3枚、王の棺3枚のホルスギミックと引き込む確率は同等です。

アウトプットの強さではホルスに軍配が上がるので、イリュージョン・オブ・カオスまで採用する必要は無いように思います。

《暗黒の呪縛》

「魔法を使うから悪い」

ソフトロック要素の永続罠その1。
1000ダメージというバーンのデカさも魅力ですが、自分が魔法を使うと自分もダメージを受けます。

アドベントのサーチ候補です。

《死霊の誘い》

「カードを墓地に送るから悪い」

ソフトロック要素の永続罠その2。
再録無さ過ぎて中古で1枚400円もした、
かなり古い永続罠で、ダメージは300と控えめながらバーンの出力はかなり大きいです。

特に、融合・シンクロ・リンク召喚を軸にする展開デッキにはぶっ刺さり、青い涙の乙女やマンジュシカと併せて大きなダメージを見込めます。

アドベントのサーチ先ですが、暗黒の呪縛よりも汎く刺さるので、こちらが優先的。

《テラ・フォーミング》
《死者蘇生》
《金満で謙虚な壺》

もはや説明不要。
死者蘇生は展開力が足りないこのデッキを無理やり回す上振れ札です。

《アクセスコード・トーカー》
EXが余ったから採用しました。

4.展開紹介

キャンディナorライトステージの一枚初動については、他の一般的なトリックスターデッキで解説されているので割愛します。

ここでは2枚初動の最終出力のみ紹介します。

A:キャンディナorライトステージ+トリックスター1枚

トリックスター・フーディ+トリックスター2枚でも同じ出力になります。

一番標準的な盤面。バーン要素は控えめ

トリックスター1枚、がキャロベインorフーディorアクアエンジェルの場合、場にマンジュシカかキャンディナが残ります。

また、トリックスターがさらにもう一枚ある場合はホーリーエンジェル&トップハットヘア&マンジュシカorキャンディナをしつつ既に1200~1600バーンも発生します。

B:キャンディナorライトステージ+王の棺

さっきよりはもうちょっと強固な盤面

先ほどのパターンに加えてイムセティ(+王の棺)の妨害、キャンディナの除去も成立します。

トリックスターだけでも十分いろいろ展開できますが、他が絡むともっといろいろ出来るイメージです。

C:キャンディナorライトステージ+マジシャンズ・ソウルズ

結構ギリギリ

展開途中で青い涙の天使を使っているので、相手に手札×200ダメージが入っている状態です。
面白い永続罠はセット出来ますが、A~Bに比べると結構貧弱な盤面になってしまいますし、セレーネが虚無になってしまうのはちょっと課題。
一方、マジシャンズ・ソウルズでライトステージをコストにドローをすればもう少し上振れも狙えるかもしれません。

A~Cのパターンは手札二枚で完成する盤面なので、実際は残りの三枚で他の妨害、あるいは追加の展開が用意出来るはずです。

5.終わりに

以上、新弾のトリックスターを軸にしたバーンデッキでした。

実際使っていた所感として、乙女や永続罠、マンジュシカに気を取られて除去に必死になればなるほど、戦闘によるバーンに相手が引っ掛かってくれる印象でした。
わたしの想定通り、相手の思考をロック出来てる実感があって、我ながらよく出来てるなと思います。

かつて赫灼竜マスカレイドを複数並べるデッキも並べていましたが、マスカレイドは結構簡単に除去されてしまうし、マスカレイド以外の要素を用意出来ないという点で結構苦労していました。

その点こちらは火力はマスカレイドよりも下がるものの、あの手この手で相手を責め立てる、マスカレイドとは違う方向性でやらしいデッキになったのではないかな? と思います。

ただ、先攻取れてナンボのデッキであることと、妨害がかなり薄いことからデッキパワーの擦り合わせが必要なこと、この二点については課題に感じます。

他にも様々なデッキ紹介をしていますので、是非とも他の記事もご覧ください!

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