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実はチェーン店だった?飯能にもあった国道299号線沿いのだんごの美好。お前たち生きていたか!

埼玉県飯能市岩沢にあった「だんごの美好(みよし)」
場所はこのあたり。国道299号線沿い、パチンコ屋の「ゴープラ」のちょうど向かい側。
いつからあって、いつ無くなったかはまったく分からないけど、母親がよく買ってきてお昼やおやつに食べていた。

店名のとおり、だんごがメインで種類も豊富だし美味しいわけだが、助六寿司のようないなり寿司や海苔巻きも、だんごに肩を並べる主力級の商品だったと思う。自分はだんごよりも桜でんぶが入った海苔巻きをよく食べていた気がする。近くにスーパーがあった(今の業務スーパーは昔はマルフジというスーパーだった)ため、母親が買い物したついでにお昼として海苔巻きを買ってくることがあったのだ。そういえば、焼きそばやたこ焼きなんてものもあったのかもしれない。屋台と同じで、あのプラスチックのパックによく入っているやつらだ。
その他、まんじゅうやおはぎなどもあった気もする。小さい頃はあまりそういったものが好きではなく食べなかったので、全然覚えていないが。

お店の佇まいは本当に昔ながらの雰囲気で、ショーケースがあるだけの小さめの店舗。軒先には店舗用のビニールの雨よけ?があった。これがオレンジ色をしていて、だんごの美好の象徴だった。
こういう小さなお店が突然現れるのはいかにも昭和らしく、国道299沿いということもあり、もしかしてこの街道が出来た頃の大昔からだんごを売っている茶屋としてやっていたのではないか?と考えたりもした。

しかし、どうやらその考えは間違いのようだ。
なぜかというと、だんごの美好はチェーン店だったのだ。これに気付いたのはつい最近。
ふと、だんごの美好の事を思い出し「昔はこういう小さなお店が飯能にあった」と妻に話すと、埼玉県東部出身の妻が「同じような店をいくつか知っている」と言うではないか。ここでもしかしたらチェーン店ではないか、という疑惑が生じ、ネットで調べて見ると確かにそのような情報が。
どうやら「たかのフーズ」という会社のチェーン店だったようだ。東京、神奈川、埼玉、千葉などに結構フランチャイズのだんごの美好があったらしい。名前には「たかのチェーン」と入っている店が多いようだ。しかも、そのたかのフーズの経営がうまくいかずフランチャイズがなくなっても、それぞれのだんごの美好は独立して、独自にだんご屋の経営を続けている店が多いとのこと。
飯能ローカルのだんご屋で、昔の時代の街道沿いの茶屋を起源としていたと考えていた自分にとっては、驚きである。

そんなことを知った後、たまたま元だんごの美好で、いまだにだんご屋として続いている南越谷・新越谷駅近くの「だんご家族」に寄れる機会があった。実はこのお店は元々は「たかのチェーン南越谷店」なのである。
商品のラインナップは、まさに昔飯能のだんごの美好で見た商品たちそのもの。だんごに、いなり寿司に、海苔巻きに、焼きそば。本当に懐かしい姿をしたものばかりだった。「お前たち生きていたか!」と感動するところだった。
ということで、数十年ぶりにだんごの美好の味を堪能する事ができた。いや、実際はチェーン時代と素材やらモノは色々変わっている可能性はあるが、そういった事は置いておいて、「だんごの美好のだんご」ということが重要なのである。
だんごはモチモチで柔らかかった。自分の記憶では、飯能のだんごの美好はもうすこし焼いてあった気がするが、まぁ焼きなんて店ごとに加減が違うだろう。味はとにかく美味しい。子供も喜んで食べた。まさか自分の子供に、だんごの美好のだんごを食べさせることができる時が来るとは。

なお、久しぶりにだんごの美好に巡り会えた事に少し興奮して、飯能に住む母にLINEをしたら、飯能のだんごの美好は店主が病気になったとかで続けられなかったと聞いたことがある、とのことだった。

だんごの美好を懐かしいと感じる方は是非とも以下のGoogleの画像検索結果から、あのオレンジ色のお店の軒先看板というかビニールを見て欲しい。


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