さよならCubase、初めましてLive


Cubaseからの卒業

趣味でDTMを行なっており、Cubaseを20年近く使ってきたが、下記の書籍がキッカケでAbleton Liveにメインシーケンサーの鞍替えを行った。

自分の曲作りに物足りなさを感じていたときに、ちょうど発売されたこの書籍、本屋で立ち読みして、即購入を決断した。CHAPTER1に書かれていることが、「音を聴く」という、DAW/DTMのテクニックでないところからアプローチしてたので、自分の悩みを解消してくれるのでは無いか?、と期待出来たためだ。

この書籍のメインシーケンサーとして扱われていたのが、Ableton Liveだった。そして、書籍を読み進めると、なぜLiveを使っているのが、分かり始めた。

Cubaseを含む既存のシーケンスソフト(Logic、Digital Performer、Studio Oneなど)は、いかにコンピューター上に作られた仮想のスタジオを如何に現実のスタジオに近づけられるか?、というアプローチであるのに対し、Liveは、そういう発想が希薄で、「コンピュータならこういうことできるよね?」、ということが、上記のソフトに比べて、ずっと簡単に行えるのだ。

1. 必要十分なUIのプラグインシンセ

最近のシーケンスソフトは、どれもビックリするくらいリッチなソフトシンセが付いてくるのだが、どのソフトシンセのUIも現実のシンセを模したものが多い。分かりやすいのは分かりやすいのだが、ウィンドウ画面を大きく占め、そこそこ大きい解像度のディスプレイを使っているのだが、それでもピアノロールとの行き来が、煩わしく感じることが少なくなかった。

それに比べてLiveはビックリするほどシンプルだ。シンプル過ぎて、逆にどうしていいのか分からない位だった。ただ、分かってしまえば、これほど理に叶ったプリセットシンセの設計のモノは無く、特にドラムサンプラーImpulseは、この本で、ようやく使い方が分かったのだが、これの使い方を覚えてしまうと、Groove AgentBatteryは、UIが煩すぎて、メインでは使えなくなってしまった。

また、高クオリティと言っても、市販のソフトシンセのライブラリの音の魅力に勝るプリセットが勢揃い、という訳にはいかず、大抵、シーケンサーに搭載されているシンセは、サブシンセとして使うことが多くなる。サブシンセとして使う場合は、単純な音色を使いたい場合が多いので、いろんなパラメータを触ることも余りなく、AnalogやOperatorのようなシンプルなUIが理にかなっている、と感じる。

2. 最小構成要素でできているプラグインシンセ/エフェクト

プラグインシンセがシンプルなのは、UIだけではない。エフェクトも一切搭載されていないのだ。これも、昔、触ったときに戸惑った部分なのだが、それも、この本でLiveのコンセプトを理解した。搭載されているプラグインは全て最小構成要素で出来ていて、それを自由に組み合わせて使ってくれ、ということなのだ。

3. 自由なオーディオルーティン

プラグインシンセ/エフェクトが最小構成要素で成り立つ前提となっているのが、Liveの自由なオーディオルーティンだ。これのお陰で、オーディオエフェクトがかけ放題になり、音作りの自由度が格段に上がる。これもハードウェアをベースでシーケンサーをずっと触っていた人間には目から鱗だった。

4. MIDI CCからの解放

最終的に乗り換えを決めた最後の決め手はこれだった。ちょっとしたキッカケで、メインのMIDIコントローラーをmicroKONTROL2(GeneralMode)+microKEYからLaunchKEY MINIに代えたのだが、Live Nativeモードで使うと、8つのノブはシンセがアクティブのときはシンセのコントローラーに、エフェクトがアクティブのときはエフェクトのコントローラーになるのだ。しかも、128段階に限らないのだ。

Cubaseで、シンセやエフェクトのパラメータが、煩わしい設定をしないとノブで動かせないのがもどかしくて仕方なかったのが、これがあっさり解消できるのを知って、どうして早く乗り換えなかったのだろう、と後悔した。

Ableton Liveは万人に勧められるのか?

私はメインで作っている音楽が、今で言うEDMであり、また、大学の専攻や仕事柄、コンピューターに馴染み深いので、Liveは、自分に取って「正解」だった。

コンピューターで、どこまで音楽の可能性を広げられるか?、ということに挑戦したい方は、Ableton Live & Live専用コントローラー& 上記で紹介した本をオススメしたい。

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最後に、Liveで作った初めて曲の紹介

めろんぱすたさん(@Melonpasta_)の下記の楽曲のRemix(今日の時点では、Bootleg)


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