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ポジティブ心理学のセカンドウェーブ

PP2.0 という言葉をご存じでしょうか?
ポジティブ心理学 2.0 のことです。

1.0 はセリグマンが提唱して始まったポジティブ心理学。
どうしたらポジティブ感情が増えるか、そのリサーチが中心でした。
ポジティブ感情とネガティブ感情は対置するもの。

それに異を唱えて2.0を提唱したのが ポール・ウォン。

彼の説明(参照論文)によれば、
「PP2.0は、ポジティブな感情を構築し、維持するための最善の方法は、同時にネガティブな感情に直面し、対応し、変化させることであると提案します。なぜなら、自然界のすべてのものは極性をもって存在しているからです。ポジティブなものや良いものがあるときは、必ずネガティブなものや悪いものがあり、その逆もまた然りです(例えば、Levknecht, 2013)。
したがって、最適なキャラクター開発や幸福は、ポジティブなものだけを構築するのではなく、それぞれの状況に合わせてポジティブとネガティブの最適なバランスをナビゲートすることにかかっています。PP2.0は、適応におけるポジティブとネガティブの弁証法的な相互作用を通して、そのようなバランスを求めます(Lomas & Ivtzan, 2016; McMahan et al., 2015; Wong, 2011, 2012)」

まあ、分かるようで分かりづらい感じもしますが、ポジティブ・ネガティブは単体でも存在するし、両方が混在するアンビバレントな状態もある。ウォンは様々な感情に潜む「意味」を探求し、ポジティブな感情・ネガティブな感情それぞれが持つ両極の意味、それを止揚して真の意味を見出すことを提唱しています。また、苦しみもまた大切な経験であると受け入れていくことを提唱しています。もしPP2.0にご興味がある方はこちらをご覧ください。

弁証法
https://www.miyakomainichi.com/attempt-and-serial/post-19973/

参照論文:
http://www.drpaulwong.com/second-wave-positive-psychologys-contribution-to-counselling-psychology/

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