いいねボタン[自作ショートショート⑤]

いいね、いいね、いいね、どうでも、いいね、いいね、いいね、なんでも、いいね、いいね、

AR技術の革新的な発展に伴い、ネット上を越えて、実生活でもいいねを可視化できるメガネが発売されたが、なぜか1年も保たず生産中止となった。



五作目。目標の五作目クリアできたのが嬉しいです。ちょっとイヤーな中身ですが、見えるものが限られてるよねっていうネット社会の一大テーマを書きたくて書きました。
こんなこと書いてますが、この100文字小説シリーズの投稿の一つに、25スキを頂けたことは本当に嬉しく思っています。ありがとうございます。

[自作ショートショート⑤]の没案。
短く落とせなかったので、没にしました。

かわいいね、かっこいいね、センスいいね、色々ないいねが並ぶボタン屋さん。いつ通っても売り切れている棚がある。ショーケース越しではよく見えないけど。

珍しく帰りが遅くなった。家路に着く途中、あのボタン屋はまだ明かりが付いている。こんな時間なのにお客さんが並んでいる。あの棚にボタンが積まれてるのが見える。売り切れた棚を見に行くと、棚のラベルには、どうでもいいねの文字。


ではまた。

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