コップの水[自作ショートショート㉚]

足りない。およそ半分ほど注がれている透明なコップを眺めながらそう思った。半分、も、入っているとは到底思えなかった。

コップの中では自分の流した汗、涙が静かに渦を巻いていた。足りているとは思えなかった。

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第三十作目。
半分も半分しか論と見せかけて、もう一捻りしてまっせ的な作品です。
ではまた。

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